第536回 The Complete Singles Collection 1996〜2001(前編)

U・B  >さて、なんか今週は忙しくなってしまったので、パパッと片しますよ!ということで、川本真琴(※1)のベストアルバム「The
       Complete Singles Collection 1996〜2001」のレヴュです。
空虹桜>パパッと?
U・B  >パパッと、なわけで1曲目「愛の才能 (Single Ver.)
空虹桜>どこがどう「なわけ」なのかよくわかんないけど、シングル買わない人だから、イントロこんなんだったのか!
       たいな驚きが新鮮で良かったです。
U・B  >在りし日の岡村ちゃんテイスト(※2)は、イントロからして溢れてるなぁってのは、今聴いてるからだよなぁ
空虹桜>当時、岡村ちゃんとか知らなかったもんね。
U・B  >よもや月に10枚とかのペースでCD買ってるようなキチガイになるとは思いもよりませんでしたよ。当時。
空虹桜人間変われば変わるもんだよねぇ
U・B  >しみじみ言わないでくださいよ。しみじみ。
空虹桜>恥ずかしながらの思い出話だけど、川本真琴を初めていいなと思ったのは、この曲を「Hey!Hey!Hey!」で唄ってる姿見てだっ
       たんだよねぇ・・・
U・B  >たしかにそれは恥ずかしい。さて、2曲目「早退」は「愛の才能」のカップリングにして、1stアルバム発売ツ
       アーのタイトルだったりする不思議な曲。
空虹桜Wikipedia情報だと、川本真琴名義の自作曲としてはデヴュ曲がこれらしいからね。
U・B  >やっぱりこの辺、シングル買わない人的には伝聞情報しかないッスわなぁ。
空虹桜>まぁ、そこのリスクは甘んじて受け入れているというか、だからこそこのアルバムみたいに、カップリングもフル網羅的なアル
       バムが出てくれると、買い甲斐があるんだけどね。
U・B  >たしかにね。今のミュージシャンのほぼ大半が、ベストだけでいいかそれともベスト以外全部揃え
       とけばいいかの2択だからな。
空虹桜>で、この曲だけど、歌詞に「聖書」とか出てきたら、ついつい岡村ちゃんっぽいなぁとか思っちゃうのは病気だよね。そもそも
       「愛の才能」のジャケ写(※3)が岡村ちゃんっぽいというか、このあとの川本真琴の売れ方を見ると、全然毛色が違
       んだよね。
U・B  >そゆ意味でいくと、岡村ちゃんがリファレンスになってるのかなぁっていう。
空虹桜>ああたしかに。でもやっぱり川本真琴の凄さは、この歌詞で「早退」ってタイトル付けちゃってるとこだよね。
U・B  >学校感はあまり無い。
空虹桜>つまり、早退しちゃったりすると、残りの時間は「放課後」じゃないんだよ。「放課」ではあるかもしれないけれど。ともかく、そこ
       に相応しい言葉が無い以上、比喩的に表現するしか術はないわけで、タイトルとの距離的なところなんかも
       ひっくるめて凄い。
U・B  >時系列順に収録されているので、次は2ndアルバムの「DNA」と「LOVE & LUNA」そして「1/2」。
空虹桜>いちお、「LOVE & LUNA」はSingle Mixなんだけど、正直どこがアルバムのと違うのかはわからない。
U・B  >恥ずかしながらとカミングアウトすると、「川本真琴」のレヴュしてた当時(※4)は俺も空虹さんも「DNA」と「LOVE & LUNA」が
       続き物だとは知らなかったという
空虹桜>続き物っていうかね。結局この辺はシングルで買わなかった功罪だよね。
U・B  >それの最たるところが6曲目「1」で、「1/2」のカップリングで「1」。
空虹桜>もうね、この曲はどんなひとごみも 自分の歩幅で 強く抱きしめていけますように※5
       がすべてというか、たぶん弱ってる時にこれ聴いたら、今んとこだけで号泣しちゃうぐらい好き
U・B  >ちょっと後の「FRAGILE」につながっている感と言いましょうか。ホント、そゆところに弱いですよね。
空虹桜>なんなんだろうね?自分に常に自信がないのかな?アタシ。
U・B  >申し訳ないですけど、まったくもってそんな風に見えません
空虹桜>そんな風に見られたくもないけどね。あと、今さらながらに思うのは、当時川本真琴が好きで「1/2」を買ってたような子がさ、
       カップリングでこれかまされた時に、どう思ったのかなぁっていう。
U・B  >とりあえず、前半戦としては最後の7曲目「桜 (Single Mix)
空虹桜>「1/2」から「桜」までを一気に聴くと、川本真琴って人が常にあたしと他者について必死になって唄ってたのがよくわか
       るよね。
U・B  >これがもう20代を越えてたりすると、アイデンティティの話をするのは幼いと思われがちだから、高校生ぐらいのとこ
       ろに主人公のキャラ設定を置いてると思うんだけど、そこが全然一般層には伝わってなかった。
空虹桜>べつに伝わらなくてもいいんだけどねぇ。
U・B  >ホント、表現者がそこで諦めていいんですか?
空虹桜>諦めてるわけじゃなくて、伝わった奇跡を喜びたいの。
U・B  >なんだそれ。まぁいいや。後半は名曲の誉れ高い「ドーナツのリング」から。(※6


※1 川本真琴:なにげに来週ライヴを初めて見るシンガソングライタ(UP時)
※2 在りし日の岡村ちゃんテイスト:岡村靖幸が和製プリンスで、週刊誌に書いてることは全部嘘だと言っていた頃。
※3 歌詞カードの後ろの方にディスコグラフィのジャケ写が全部掲載されている。
※4 「川本真琴」のレヴュしてた当時:空虹これとかこれとかくっちゃべってた頃のことです。
※5 拡大部は歌詞より引用。
※6 空虹桜28行。U・B24行で、の勝ち。まぁ、ベストアルバムだから、これぐらいの分量ですわ。続きます。


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