ありきたり

 朝6:30にアラームが鳴り、起きたら最初にコーヒーメーカーのスイッチ。顔を洗い、髭をあたり、パンを焼いてトーストに。
 時計代わりにテレビのモーニングショーを流し、食べて飲んで歯を磨き、スーツに着替えたら7:35過ぎ。
 EXILE聴きながら散歩気分で10分ぐらい。人混みに紛れて電車に乗り込み、日経読みながら急行で1時間ちょい。乗り換え2回。
 駅直結のビジネスビルの28階。始業5分前に着いたらパソコン起動し、そっから怒濤の一日。メールに電話に打ち合わせをこなし、残業1時間半でなんとか失礼。
 来た道を帰り、西友で淡麗ダブルと惣菜を買い、暗い部屋に帰り着いたらだいたい21時。スーツを脱いでシャワーを浴び、ネットとかテレビを眺めながら晩酌したりで23時。
 平日はいつも同じだけど嫌いじゃない。それなりに日々は楽しいし、悪夢も見ない。でも、痛風は怖い。いいことばかりはありゃしない。けど、一生をトータルすれば悪くない。オンリーでもオリジナルでもユニークでもない。退屈な世界。誰かに似たような人生。人生。が、とにかく好き。
 そしてあとは寝るだけの今日に、おやすみ。

超短編 500文字の心臓
第130回競作「ありきたり」投稿作

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