第166回 川本真琴(後編)

空虹桜>そんなわけで5曲目「EDGE
U・B  >異議あり!※1
空虹桜>なによ、そんな声張り上げちゃって。
U・B  >いや、さすがにそれから始まったらわけわからんだろ。とくに一見さんが。
空虹桜>んなの、タイトルに後編書いてあるのに、前編読まなかったヤツが悪い
U・B  >なるほど・・・ってアホ!ちげぇーだろ。そこら辺の基本情報を話の展開にきちん
       と織り込んでこそ、ダラダラやってても根っこでエンタテイメントやってるってわか
       ってもらえるんじゃねぇーかよー。
空虹桜>今週長いのに、そんな語尾伸ばしていいの?てか、そんなことわかってるし
U・B  >・・・しくしく。
空虹桜>えーと、川本真琴の1stアルバム「川本真琴」の5曲目の話をこれからします。んで、この曲
       んな好きじゃないんですけど、要するに、ふたつでひとつだけど、それは端っこじゃな
       い?ってことだと思います。
U・B  >むしろ、二つになりきれてない距離がいいって話だろ?
空虹桜>なんかそれって、歌詞に出てくることそのまま言ってる気がすんだけど、なんか、もっと不器用な
       感じ。全体に言えるんだけど、キスはひとつの確認であるとともに、別々な確認でも
       あるわけで。
U・B  >で、次が「タイムマシーン」で、空虹絶賛なわけだ。(※2
空虹桜>絶賛っていうか、だって、この歌詞スゴいよ。タイトルに出てるSF的ギミックで生まれ変わり
       言っときながら、まったく変わらない自分を唄ってたり、ひとつになりたいひと
       つになりたい言っときながら、結局自分は一人じゃなきゃダメだと嘆いてみたり、
       そもそも友達の彼氏借りといて、強気装ってみたり、二項対立が切なくていいの。
U・B  >喋ったなぁ〜
空虹桜>やっぱね、なにかを際だてようとすると、もう、最近ずっと卒論が頭から離れないからかも
       しれない(※3)けど、比較しなきゃダメなんだね。うん。
U・B  >まぁ、比較するってことは、差異を抽出することだから当然だわな。で、次が7曲目「やきそ
       ばパン」で一転してポップな女子高生。
空虹桜>一般的にはこのアルバムん中で一番評価が高い曲な気がするんだけど、アタシ的には「タ
       イムマシーン」とかあとの方に出てくる「ひまわり」とかに比べるとそこまで評価高くないのね。な
       んでかっていうと、たぶん、この頃の川本真琴は女子高生の教祖的な位置に置かれてたか
       らだと思うし、たぶん、当時の女子高生のイメージってこんな感じだったんだろうなぁと思うの。ドライ
       のクセして、知った顔して実は弱い。んで、アンタ好きでしょ?こういう女の子
U・B  >いや、後輩の娘一人そんなイメージだけど、実際、俺って疲れたくない人だからちょっ
       と微妙。(※4
空虹桜>でも、そんなこと言ってるから彼女出来ないんでしょ?まぁいいや。とりあえず、当時の
       ステレオタイプなイメージにしか聞こえない。アタシには。
U・B  >はいはい。なんかムカツクこと言われた気がするけど、気にせず8曲目「LOVE&LUNA
空虹桜>月ってアレだからいろんな意味に取れてズルいよね。サビの感じは好きだけど。
U・B  >そのコメントって、とってもフォロウしにくいんですけど、どこをどう付加すればよろしいか?
空虹桜>「不可」なんて不吉な単語言わないで。(※5
U・B  >・・・微妙すぎて突っ込む気もしないんですが・・・
空虹桜>とりあえず、結婚なんてフレーズ出てくるのこの曲ぐらいのはずだから、その意味でとれ
       ば、気でも狂わなきゃ結婚できないって悪く取ることも出来ると。
U・B  >もう少し意識的に意味を取ってください。
空虹桜>いや、まぁ、アタシ的にはこの曲より次の「ひまわり」に意識が行っちゃってるから、これ以上喋
       れと言われてもなんともねぇ。
U・B  >夏っぽい曲だよなぁ。
空虹桜>うん。なんかさ、この曲って男の子が女の子の思い出を唄った曲にも聞こえるし、ボーイッシュな少
       女が気弱な男の子の思い出を唄った曲にも聞こえるし、男の子同士の友情な思い出にも聞こえる
       し、たぶん、相手の子は死んじゃったかなんかしたんだろうなぁとか、スゴい妄想が広げられるの。
U・B  >ばっさり髪の毛切ってんだから女の子だろ?(※6
空虹桜>・・・何時代の人?アンタ?たしかに、今の時代ならロン毛は流行らないかもしれないけど、ば
       っさり切れるぐらい髪の毛の長い男の子がいてなにが悪いの?
U・B  >はいはい。そうですね。すみません。迂闊でした
空虹桜>わかればよろしい。で、この曲ん中では聴いてわかるように、ひまわりが思い出の証で、毎年思い出
       すんだろうなぁとか思うと、ホントこれだけで三本ぐらい短編書けちゃう
U・B  >そして最後が「1/2」で、歌詞にノストラダムス※7)とか出てきちゃう恥ずかしい曲。
空虹桜>その紹介のしかたって、的を射てるだけに痛々しいわね。
U・B  >いや、俺的には結構好きですよ。ノストラダムス以外は。で、さっきまでの文脈から理解す
       んなら、これはひとつになりたい曲だよな。
空虹桜>でも、そこで途端に勇気が出ないから、なんか、いろいろ御利益ありそうなモノにすが
       っちゃってるわけで、結局なにか?男女の仲なんて、なんかイヴェント起きなき
       ゃ進展しないか?的なね。
U・B  >結局タイトルは1/2なわけで、一人のままだもんな。
空虹桜>しかも寸止めで終わってるから、ヤラシイったらヤラシイよね。(※8


※1 もちろん元ネタは「逆転裁判」であります。
※2 わかる人にだけはわかるけど、実はバージェス頁岩のどれかの一部はこの曲が元ネタ。
※3 基本的に、4年生(関西じゃ4回生)はそういうもんだとは思うが。
※4 ドライぶってるよりはドライの方がいい。気を遣われるよりは気を遣ってる方が疲れない。つまり、自分の意志でやってる行動である分にはしんどくてもいいのですよ。ただ、自分の意にそぐわないと疲れるわけで、要するに我が儘なのですね(苦笑)
※5 まぁ、たいていの大学はそうだと思うけど、空虹の大学は「優」「良」「可」「不可」です。ウチの大学も同様。
※6 イントロあけすぐの歌詞にそんなようなフレーズが出てくる。
※7 ノストラダムス:言わずと知れた時代遅れになった感のある大予言者。ちなみに、ノストラダムスは一度も地球が爆発すると予言したことはない。
※8 空虹桜41行(!)U・B24行で完勝。なんか、これ以上載せてもしかたない気がするんで、ここで打ち切ってみました。なんだかんだ言って、ずっと「一人」とか「孤独」を唄おうとしてた歌手だってことが空虹は言いたかったみたいです。


空虹桜HP アノマロカリス > U・Bと空虹桜のクロスフェーダ > 川本真琴 > 第166回 川本真琴(後編)
雑感・レヴュ集 メタセコイア > 音楽 > アルバムレヴュ > 川本真琴 > 第166回 川本真琴(後編)
空虹桜HP アノマロカリスBANNER
(C) Copyright Unaru Bacteria & SORANIJI Sakura,2003
e-mail bacteria@gennari.net