第227回 藪蛇

U・B  >かなりいつの間にかこっそり発売されていたことで有名なザ・コブラツイスターズの4thアルバム「
       」。なにが藪蛇って、もしかしたらこのアルバムを出したことって出さなきゃいい蛇を・・・
       とか、そういうこと言わない!※1
空虹桜>言ってるのアンタじゃん。
U・B  >グハッ・・・いや、その通りなんですけど・・・
空虹桜>というわけで全6曲だからミニアルバムな気がするけど、1曲目「カモメと水平線
U・B  >テレ東系の「給与明細」だったかいう番組のEDになってます。案外その番組自体はオモロめなんで
       深夜ですけど、興味ある人どうぞ
空虹桜>曲の話しなさいよ。曲の話。
U・B  >いや、歌詞はどうかと思うんだけど、サビのドライヴ感はコブツイの中でも1位2位を争うので
       は?ただ、ホント歌詞が、今までのI〜IIIのつながりと断絶されているというか。
空虹桜ベタな寓話って感じだけど冗長だよね。言い回しが。2曲目「ゆらりゆられて
U・B  >コブツイ知ってる人なら誰もがイントロ聞いた瞬間「コブツイ?」とわかる気がする一曲。なんとなくだ
       けど、IIIに入り損ねた曲といった印象。
空虹桜>たしかに三線とエレキの混ざり具合がコブツイって感じする。
U・B  >だから、昔からのコブツイを求めてる人にはいいだろうし、実際ウチの妹も気にいっ
       てらっしゃいましたと。
空虹桜>で、3曲目はタイトルからしてどうなの?と思わざるを得ない「どぶの中でも光は当た
       」。昔からたしかに微妙なセンスだったけど、組み合わせ方はたとえば「路地裏の宇宙少
       年」だとか面白かったのに、ちょっとこれは無いよね。
U・B  >良くも悪くもタイトルマンマだからな。曲内容が。amazonのレヴュで「泥臭いものだけ」と
       か言われるのはそこにあんだよなぁ。やろうと思って人生応援歌唄っちゃいけな
       し、俺たちは別にそれを求めて無い。インディーズなったのに音楽雑誌に媚びて
       どうする?と。
空虹桜>なんでVictorの契約切れたの?そういえば。CCCD嫌ったとか?
U・B  >CCCDでクビとかならいいけど、ホントまったくわからん※2)。インディーズでもタイ
       アップ付くんだし、ボチボチセールス稼げんだからなぁ。
空虹桜>ちょっと不思議だよね。で、ド演歌テイストな「北にて」。どうなの?IIIの「雪降る夜に」に近い印象だけ
       ど、むしろ山本譲二とか鳥羽一郎とかが唄った方が似合う気がする。(※3
U・B  >ううう・・・IIIからたしかにその傾向があって、俺は「日々を抱きしめたい」を大絶賛してるからア
       なんだけど、「骨になるまで」ならまだしも、コブツイが恋愛モノを唄うと和風テイストが邪魔
       してか演歌になるっぽいんだよ。あるいは歌謡曲?たぶん、俺が「日々を抱きしめた
       い」を評価してんのはコブツイのロックなとこで恋愛モノ唄ってるからじゃないかと思う。
       変な話だけど、今だとIIIより「誠の島」の方が評価高いかもしんない※4)。俺の中で。
空虹桜>たしかに、ストレートに恋愛唄うバンドじゃないかもね。で、唯一の変わり種の5曲目
       「土の子
U・B  >ぶっちゃけ、初聴の時は1曲目とコレしか耳に残らんかったのな。音楽的にはどうな
       の?って感じだけど、こういうのを真顔で唄えるのがコブツイって気ぃする。ただ、ホント
       にコブツイならもっと「鋼鉄一代男」ぐらい暴走してくれる気がするけど、変に俗っぽい
空虹桜>俗っぽいっていうか、そんな人の子とかいらないって気はする。で、最後に落ち着く「黒潮
       の道
U・B  >「誠の島」系。こうやって唄ってると全然問題ない気がすんだけど、なんだろなぁ・・・孤独という
       か、社会性がないというか、人間がメインじゃない曲の方がコブツイは映える
       思うんだよな。「サクラサク」にしろ「美しき世界」にしろ。本質的には人生観みたいなとこだけ
       ど、人間以外を経由してるっていう。なにせ、「運命線サラバ号出発」でデビ
       ュウしたバンドなんだからさ。
空虹桜>ああ、それ出てスンゴイ腑に落ちた。たしかにそうかもね。「運命」「サラバ」と人生観を
       語りうる単語をSFテイストに仕上げるっていう。
U・B  >なにより、このアルバムにまったく欠けてるのが「祭」要
       で、なんでそうスピリチュアルな方向に行く?と。馬鹿!祭りの似合う
       バンドが祭り唄わないでどうするよ!と。
空虹桜>「誠の島」の時はスカでそこ誤魔化してたもんね。(※5
U・B  >今んとこスピリチュアルな要素が一番濃いのが「誠の島」のハズなのにな。もうさ、「からまる糸」を
       んなアゲアゲソングにして唄えるバンドがしんみりするなよ。前向け
       。毎回「マーブイユシ」入っててもいいから、そっち向いて進めよ!と。(※6


※1 ザ・コブラツイスターズ:川畑アキラ(Vo.三線)、相馬圭二(G)、加藤一郎(D)で構成される3人組ロックバンド。と、お約束の注釈。なお、以下で注釈付いてないカギ括弧に挟まれた文字列は曲名。アラビア数字はアルバムタイトルです。過去のアルバムはここ参照。(オフィシャルによると「ミニアルバム」扱いのようで 2005/04/10追記)
※2 マジでわかんないです。誰か教えて。ぷりーず。
※3 山本譲二:演歌歌手。鳥羽一郎:演歌歌手。U・Bはどちらも嫌いじゃないです。
※4 今だと I>II>誠の島>III>藪蛇 カナ。「蛇の道」は番外。
※5 スカ:はずれ。なわけはなく、ブラスバンド系の楽器によって演奏される黒人音楽的なの。って、今見たらこのボケ使ってた(汗)
※6 空虹桜18行。U・B38行での勝ち。結局、最終的に泥臭さが際だってしまったのは「祭」要素が欠けてるせいだと思う。もともと和風ってのは泥臭いわけで、そこを「祭」という「ハレ」で誤魔化してたんだけど、それ欠けてんだもの。頼むよコブツイ!!

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