U・B >ちうことで後編です。意味がわからん人はH1タグで囲ってるんだからよく読めと。そのあと、先週分読ん
でください。はいでは、空虹さんどうぞ。
空虹桜>いつもどおり入りにくいフリですこと。
U・B >で、3位は?
空虹桜>はいはい。アタシの3位は馬インフルエンザ(※1)。
U・B >道新の10大ニュースですらランクインしないようなネタを拾い上げてこその個人サ
イトというナイスなセレクトで。
空虹桜>説明台詞ってさぁ、普通の会話の中で出てきたら絶対舌噛むと思うんだよね。
U・B >噛みませんでしたが、なにか問題でも?
空虹桜>そこ認めるんだ。
U・B >べつに認めたからってリスクがある話でもございませんし。
空虹桜>はいはい。えーと、一般的にはウォッカやメイショウサムソンが凱旋門賞行けなかった原因って
話に過ぎない
U・B >すみません。それ全然一般的じゃないと思います。
空虹桜>いいからいいから。1971年にひどい目あったJRA(※2)が、自信を持って今回1週しか休催しなかったという
科学の進歩と、天皇賞同様、毎年春・秋の年二回予防接種してたのに馬インフルエン
ザを発症するというインフルエンザのたくましさだよね。
U・B >こないだも馬インフルエンザの話道新出てましたな。
空虹桜>地方競馬だと3週ぐらい休んだとこあるし、ばんえい(※3)でも出たからね。
U・B >陰謀論者というかSFフリークとしては、今年の人間様向けインフルエンザの流行との兼
ね合いを妄想したくなる。
空虹桜>たぶん無関係だけどね。ただ、なんでこんなに流行ったのかはわかっていなくて、さすがヴァリエーショ
ンが無尽蔵なインフルエンザ。
U・B >来年また流行る可能性も0じゃないってことですな。
空虹桜>まぁね。逆もまた真だけど。えっと、次どうぞ。
U・B >うッス。俺の第2位は白い恋人と数多の偽造たちってことで、紙幣以外にもいろんな物が偽造さ
れてたよというのを、順番に思い返してあったねぇ〜とかそれも今年だっけ?などと言ってみ
ようという遊び。
空虹桜>それはディスってるの?一般大衆を。
U・B >むしろアイロニィと受け取っていただきたい。ともかく、まんず「あるある偽装」(※4)
空虹桜>それも今年だっけ?
U・B >胡散クサッ。
空虹桜>その切り返しはズルいだろうよ。
U・B >次に来るのが「不二家のペコちゃん」(※5)
空虹桜>そういえば、本気であれ以降カントリーマァム食べてないかも。
U・B >言われてみればたしかに。明日買ってこよう。
空虹桜>リアルというか、下世話な話だなぁ・・・
U・B >次、ちょっと間があいて我らがミートホープ(※6)
空虹桜>結局倒産したんだっけ?
U・B >倒し逃げですけどね。亀田兄の偽装チャンピオン(※7)というのはいちおーネタレヴェルと
して、怪我偽装の朝青龍(※8)を挟んで
白い恋人(※9)と。
空虹桜>怪我偽装ってスゴい言い回しだなぁ。
U・B >そっから先は雪崩式ブレーンバスターで、大きなとこだけでも赤福(※10)、比内鶏(※11)、ニチア
ス(※12)、船場吉兆(※13)、マクドナルド(※14)にミスタードーナツ御大(※15)、
おまけにグッドウィル(※16)と。
空虹桜>並べたなぁ・・・思うんだけど、こういうのはバッシングしといてIKKOを綺麗と宣うのは偽装じゃ
ないのかなぁ。
U・B >アレは妖怪のわりにってのが省略されてるだけですから。ああそうそう、面白いところでは3月まで
俺が働いてた職場で偽装請負ってのもあった。
空虹桜>そう言うおいしそうなネタはきっちり出そうよ。
U・B >いちおーね、守秘義務契約ってのがあるから。ではでは、空虹さんの第2位を。
空虹桜>んと、アタシの方の第2位は佐藤琢磨のアロンソオーヴァテイク(※17)
U・B >だけ?
空虹桜>今年のF1総括で2万字ぐらい喋れるけど、いいの?
U・B >・・・勘弁してください。
空虹桜>わかればよろしい。今年のF1はたしかにいろいろトピックがあって(※18)、それだけでホント永遠喋れるのだ
けれど、中でも象徴的なのが琢磨のオーヴァテイクだったなぁと。
U・B >具体的に手短にもうちょい。
空虹桜>二律背反だなぁ。それ。わかるけど。んと、ハイテクの塊に見えてもやっぱりF1はスポーツなんだ
なぁっていう。
U・B >いいね。それ。実力に差があっても、絶好調は絶不調を食えるという。
空虹桜>究極にはスポーツは、っていうか、人間のなす事はすべてメンタルに支配されてるわけで、アートにしろゲーム
にしろスポーツにしろ、そこが結果に反映されないとスポーツとしてみなせない。
U・B >テクニックで埋め立てられる差は小さいんだよな。そこで出てくるのが俺の1位。当然のごとくコンサドー
レ札幌悲願のJ1復帰!(※19)
空虹桜>そう来るならアタシも行けるけど、あえて待とう。むしろ、復帰の2文字に執着したいな。
U・B >べつに。
空虹桜>いや、アンタ結構執着してたじゃん。文脈としても評価としても「昇格」と呼ぶのは誤りが多くて、きちんと
「復帰」と呼ぶべきだとアタシは思うよ。とくにあの地獄のリーグを経験したら余計。
U・B >ホント、ヤだ。絶対J2戻りたくないもん。水戸ちゃん怖いもん。九州増えた(※20)から遠征費馬鹿になんない
もん。どんな無様でもいいからコンサ来年のテーマは絶対残留。
空虹桜>ねぇ。あれと比べればACLはまだ可愛い。
U・B >そのわりには最後の最後で失速なさってませんでしたっけ?
空虹桜>五月蠅い。ともかくそんなわけで、アタシの1位は浦和レッズACL制覇&CWC3位!(※21)
U・B >ちうことで、今年
空虹桜>ちょっと待てぇい。
U・B >えっ?なに?
空虹桜>CWC絡みで喋りたいことがあるんだけど、いい?
U・B >もしかして・・・長い?
空虹桜>たぶん。
U・B >じゃあ、注釈(※22)でお願いします。つーことで、今年も一年ご愛読いただきありがとうございました。来年も
二人 >よろしくお願いします。(※23)
※1 馬インフルエンザ:国際獣疫事務局(OIE)のリストBに指定されている伝染性疾病。ちなみに、Wikipediaからのコピペ(投げやり)
※2 2ヶ月間、中央競馬が開催中止になった。ちなみに、「公正競馬の原則」に基づき、風邪っぴきの馬を競馬に走らせることはできず中止となった(by 空虹)
※3 ばんえい:そりを曳きながら力と速さを争う競馬。ここでは「ばんえい北海道競馬」を指す。
※4 あるある偽装:似非科学を生活情報のように取り扱ったバラエティ番組(って、すごい言い回しだな>Wikipedia)「発掘!あるある大事典」の内容がホントに嘘だったという話。結局番組自体が無くなり、関テレは民放連から追い出された。で、ここに踊らされていた層は今なにに踊らされてるの?
※5 不二家のペコちゃん:消費期限が切れた原材料を使ってお菓子を作っていた不二家が二ヶ月ぐらい営業中止した話。大学時代はもうちょい小さな「カントリーマァム」が売ってた・・・(だからどうした?)
※6 ミートホープ:牛肉ミンチに豚肉とかいろいろ混ぜてた品質表示偽装事件などなどで自己破産した北海道の会社。しかし、「肉希望」って(苦笑)
※7 あー、亀田兄がチャンピオンになったの2006年お話だった。ヘタこいたー
※8 朝青龍:平成の大横綱こと問題児のドルジ君。怪我の治療としてモンゴルへ帰ったのに中田姐さんとサッカーしたため、モンゴル国主催のチャリティイヴェントにもかかわらず、ギャーギャー喚かれて謹慎処分を食らった。実際のところ、はたして怪我は偽装だったのか・・・(自分で言っといて)
※9 白い恋人:コンサドーレ札幌の胸スポンサ石屋製菓の主力商品。賞味期限を改竄し販売していたため、11/21まで販売停止していた。知名度的に白恋ばかりが取りざたされるが、ホントは大腸菌群が検出されたアイス菓子類や黄色ブドウ球菌が検出されたバウムクーヘンを売ってたことのが問題。で、結果的にアイスは製造すら中止してしまう。
※10 赤福:江戸時代からある三重というか伊勢の代表的な銘菓。冷凍保存していた製品の解凍日を製造年月日として出荷し、さらに売れ残り商品の再利用をしてたため、10/19より無期限の営業禁止処分中(UP時)個人的にはあんこ好きなんだけど、それでもちょっと甘すぎると思っている・・・ちなみに、類似品の御福餅もやらかして行政処分を受ける。
※11 比内鶏:Wikipedia見てたら比内地鶏と書かなアカン気がしてきたけど、とりあえず会社名だからいいのか。秋田県大館市の食肉加工会社「(株)比内鶏」が、同社の「比内地鶏くんせい」に「比内地鶏」と偽って廃鶏を用いていた事件。社長が自殺しようとして死にきれず、すごすごとマスコミの前に現れたことで有名。
※12 ニチアス:建材の耐火性能を偽って国の認定を取得していた事件。旭化成ホームズが巻き添えを食らった。ちなみにこの会社の旧名は日本アスベスト株式会社。
※13 船場吉兆:兆単位で払わないと食べさせてもらえない高級料亭のグループ会社。いっぱい賞味期限偽装をしていたが、なにより会社組織として、女将の湯木佐知子がトップなのに取締役としてフィクサを装い、あまつさえ耳が遠いフリをするという三流悪役偽装が一番悪質。
※14 ミスタードーナツ:わかってるのに食べちゃってる不思議なドーナツ屋。今年だけでもやらかしたので、「もちもちくるみ」に異物混入はともかく、「ポン・デ・ライオン フルーツゼリー マンゴー&ライチ」に賞味期限表示が無かったり、フルーティミルクの一部に賞味期限切れがあったり。過去にもいろいろやらかしてる超大御所。それでも潰れないのはどうして?教えてダスキンさん!
※15 マクドナルド:ランランルー。それはともかく、フランチャイズ契約をしていた企業が運営していた都内4店舗が、調理日時表示を改竄したり、賞味期限切れ材料を使たり、賞味期限切れの商品を販売していた。ホントにホントにフランチャイズだけなのか激しく怪しいが、そこは政(略)
※16 グッドウィル:コムスンの介護報酬不正請求事件はもっと前だけど、有名なデータ装備費問題等いろいろあって、派遣本体は営業停止にされそうだし、持ち株親会社はつぶれかけ。介護報酬不正請求や偽装請負なんかがここのネタの対象。
※17 佐藤琢磨のアロンソオーヴァテイク:2007年度カナダGPの話。2006年度チャンピオンで、実質2007年のチャンピオンマシンに乗っていたアロンソを、型落ち最小資金の車に乗った佐藤琢磨がオーヴァテイクして、最終的に6位入賞。真夜中にもかかわらずオーヴァテイの際、日本中のF1ヲタが絶叫したという。
※18 今年のF1はたしかにいろいろトピックがあって:ブリヂストンのタイヤワンメイクにはじまって、ステプニーゲートと呼ばれるマクラーレンのスパイ疑惑。これによってマクラーレンはコンストラクターズポイント剥奪で罰金1億ユーロ。スパイはルノーもやってたけど、無罪放免。新人はミルトンのチャンピオン争い。HONDAのアースカラー。山本左近がミッドランドから参戦。中嶋一貴がウィリアムズから参戦。三強ひしめく最終戦でライコネンがミラクルな大逆転チャンピオン!ホント、今年のF1は面白かったです(by 空虹)
※19 コンサドーレ札幌悲願のJ1復帰:あの日から6年かかってやっと帰ってきたぜJ1!覚悟しとけ!!とJ2根性がしみこんでるクセして叫ぶこの頃。ちなみに、J2二度のチャンピオン経験はコンサだけです(あまり自慢にはならない)
※20 九州増えた:2008年よりJFLからアロッソ熊本がJ2に昇格(同時昇格は岐阜FC)したため、九州のJ2チームが3チームとなり、経営が厳しいコンサドーレ的には遠征費が嵩んでしかたがないと。ただ、熊本にも岐阜に桃とコンサの選手が結構いて、その点は嬉しかったり。
※21 浦和レッズACL制覇&CWC3位:空虹さんがサポートする浦和レッドダイヤモンズが、AFCアジアチャンピオンズリーグ(ACL)を制覇し、アジアのサッカークラブの頂点に立ったという話と、それによって出場したFIFAクラブワールドカップ(CWC)で、3位になったという話。現行ACLになってからは初めての日本クラブチャンピオン。CWC3位もアジアのクラブとしては初。
※22 注釈:なにもこんなに注釈ある回にこのネタ入れなくてもいいのだけど、息抜きということで。って、こんな最後に息抜きしても!
※23 空虹桜41行。U・B43行で俺の負け。重ね重ね、本年もご愛読いただきありがとうございました。最後に空虹さんの語りたかったことをどうぞ。無茶苦茶長いんで小さくします。CWCに日本のクラブチームが初めて出たことで、いろいろな問題が明らかになったことは大きい。一つは「浦和レッズ」というチームは「浦和」のチームであっても「日本」のチームではないということ。番組演出的にも日テレはナショナリズムを煽っていたがこれは本質的に間違っている。煽るべきはスタンドの段幕にあったように「アジアを舐めるな」だろう。日本のリーグチャンピオンとして出場したのはACLであって、CWCではないのだ。CWCに出たのはアジアのチャンピオンだからだということを忘れてはならない。それはあくまでCWC3位であって世界の3位ではないことと同意である。大きな話題のもう一つがサポータの態度だ。歴然とした浦和サポの態度は誇り高く、あの場にいない自分を悔やませた。フットボールの文脈においてなにひとつ間違ったことをなしておらず、マルディーニのブーイングにいちゃもんを付けるのは読解力の無さの露呈だし、あまつさえブーイングそのものに遺憾の意を表するのは、歌舞伎役者にメイクが濃いというのと同じぐらいピントがずれている。指定席が浦和サポに占拠されていたという話もWebには流れていたが、そもそもの販売システムがフットボールの文脈(ゴール裏にコアサポが集まることなんかも当然含まれる)から逸脱していたのだから、批判されるべきは販売した「ぴあ」や協会だ(ビジネス優先を簡単に批判するのは愚かだが、フットボールに対するリスペクトが存在しないあたり極めて日本的な失態だろう)もちろん、ルールを破ることは悪いことだが、その前段階のルールが既に破られていたのだから情状酌量されるべきだ。信号無視した人間すべてが犯罪者ではないのなら、占拠したサポは犯罪者と呼べないだろうし、きちんと自分の権利を主張すれば、幸福な和解に達しただろう。ちなみに、日本には(主観的には嫌いだけど)いい諺がある。郷に入り手は郷に従え。日本のサッカーの文脈は仮に高尚でもフットボールの文脈のサブセット、サブカルチャに過ぎない。CWCというメインストリームの舞台ならなおさらだ。