第415回 熱血商店街(前編)

U・B  >ちうことで、一週遅ればせながらのTHEイナズマ戦隊※1)の4thアルバム「熱血商店街
       を語る前編。
空虹桜>なんかアルバムタイトルの雰囲気が今までと違うよね。
U・B  >そッスかねぇ。いちおー、大人の都合としてはレコード会社がワーナーからクラウンにな
       った※2)とか、唯一歌詞カードが手書きじゃない※3)とかありますけど・・・ああ、漢字
       だけとか?
空虹桜>さすがにそれは違う。いいや。1曲目は「ワン・ツー・ストレート!!」で、曲名的にはいかにも感。
U・B  >曲もいかにもな感じでライヴの一発目に来ると気持ち良くノれるんじゃないかと。あと、ホーンセクション
       が勝手にしやがれ(※4)。
空虹桜>良くも悪くも中身無いもんね。
U・B  >いちおー、ワン・ツーの勢いで失恋から立ち直る曲ですけどね。
空虹桜>2曲目が「JUMP!!」で、これまたライヴチューンな感じ。
U・B  >1曲目との違いを挙げるとしたら、こっちはライヴの終わり頃にやった方が盛り上がる感じがする。
空虹桜>よくそゆ話してるけどさ、具体的にどこがどうとか言える?そのライヴ感っていうか
U・B  >そんなもん喋れたら、とっくにプロの音楽ライタやっとるわい。ただ・・・感覚的というかロックのライヴに行けばあ
       る程度わかってもらえると思うんだけど、自分がするかどうかはともかく、モッシュでOKな曲と思わ
       ずダイヴしたくなる曲とその差かなぁ。
空虹桜>曲で具体的に。
U・B  >えー・・・サビだな。1曲目のサビは拳突き上げたくなるんだけど、2曲目になるとここで暴れきっ
       て倒れてしまってもイイかなぁって気になる。で、どっちがいいというより、別種なんだな。
空虹桜>別種?
U・B  >う〜ん・・・そこはなんか言語化できんから、つぎ行こう。3曲目は名曲「全身ゴーマイウエイ
空虹桜>アルバム出た頃ってそんな褒めてなかった記憶あるんですけど。(※5
U・B  >たしかそうだった気がするけど、アレだ、いろいろあったんだよ
空虹桜>ニートなったりとか?
U・B  >そこ!アレで済ませた意味ないから。
空虹桜>むしろ、言ってくれってフリだったんじゃ?
U・B  >やっぱなんだでもさ 悪い事ばっかじゃ きっとないから この長い 坂道は
       未来へと 続くもいいんだけど、実は希望を見つけ 絶望を越えてみんな生きて
       が弱ってるところにグッと来るんですよ。(※6
空虹桜>ってもさ、このバンドの曲はそんなんばっかじゃない?
U・B  >そうなんですけど、それでもいいの!
空虹桜>はいはい。実際問題としては4曲目「赤い道」も同じよなもんだと思うんですけどね。
U・B  >それはアレですよ。空虹さんの書いてた超短編(※7)はどれも同じに見えるってのと≒ですよ。
空虹桜グハッ!
U・B  >凹んでる人はほっといて、ホントはこの曲スゴいグッと来る曲だと思うんだけど、3曲目でテンション上がっちゃっ
       てるから、ついつい聞き流してしまう
空虹桜>アレだよね。イナ戦って基本は無責任な全肯定だよね。
U・B  >あまりに唐突でしかも否定できないこと言わないでください。たださ、どっちかっていうと、そんな過去を否定した
       ところで仕方ないから、その部分は俺が受け止めてやるぜってバンドだと思うんだ。(※8
空虹桜ファンの鏡だねぇ
U・B  >心籠もってねぇ。
空虹桜>とりあえず、聞き流すよな曲だと。次、
U・B  >そこを強調するな!
空虹桜>ハイハイ5曲目。「喜劇ストーリー」だけど、とくに喜劇ではない。
U・B  >なことより、一番になりなさい ビリでもいいからの一言に尽きるわけですよ!(※9
空虹桜>え〜、似たようなことって、みんな言ってるんじゃないの?
U・B  >いやね、こんな「ヘタレでもなんとかなるんですよ」ってのは多いの。とくに青春パンク系あたりは。でも、イナ戦は
       むしろビリはビリで輝けるという話だから。上昇しなくてもいいからそこで輝けと。
空虹桜>輝くのと上昇は違うの?
U・B  >ぜってぇ違う。なんだ、パーマンよりは永遠ののび太みたいな。
空虹桜>スゴいなぁ。そのたとえ。あってるのかどうかよくわかんないし。
U・B  >思いついた!空虹さんにわかりやすく言うなら、終始先頭でTVに映らないぐらいだったら、混線の中盤の前でフ
       タになったり周回遅れになってた方が良くね?っていう。
空虹桜>スッゴいわかりやすいけど、スッゴい心が痛い・・・
U・B  >言った本人的にもわりと・・・
空虹桜>ふぅ。6曲目「ファイティングマン vs nichijouseikatsu」はようやくコミックソングっぽい感じ。
U・B  >ホントは熱い曲とこゆ曲が50:50な感じがいいと思うんだけど、このアルバムは若干狂ってるかなぁと。
空虹桜>物足りない感っていうか、お前らもっと笑かせよ!って気はするね。
U・B  >そこらへん、移籍第一弾ってのもあるだろうし、最初の印象があまり良くなかったとこでもあるかと。
空虹桜>今回最後7曲目は表題っ曲っぽい「〜熱血商店〜」だけど、初めて?表題曲
U・B  >初めて。しかも、なぜだか歌詞カードこの曲だけゴシック体
空虹桜>謎だ。
U・B  >謎。
空虹桜>ともかく、明らかに決意表明な曲だよね。
U・B  >3rd(※10)では1曲目だった決意表明が、曲順的に真ん中来るあたりが置かれた状況の違いだと思うんだけど、
       たとえば流行じゃない なんて言うけど 情熱系が求めてる なっ!!※11)なんか
       がそうだと思うんだけど、情熱だけ唄ってっていいんでッスよね?それなら大安売りしたって売り切
       れないぐらいありますよ!って言う。
空虹桜>っていうかさ、さっきのゴシック体の話はなにも謎じゃないんじゃないの?
U・B  >ん?
空虹桜>自分で言っといてなんだけど、決意表明なら強調のゴシックは当然ってことで。
U・B  >ああ、たしかに。
空虹桜>なわけで、前半まとめを。
U・B  >まぁ、今言ったけど、4枚目にしてリスタートで、入れ込んでるように聞こえるけど、入れ込んでるぐらい食べ頃な
       ので、聴き始めにはわりとイイ一枚じゃないかと。後編はちょっと雰囲気変わるけど。(※12


※1 Vo.上中丈弥(基本全曲作詞)、G.山田武郎、Ba.中田俊哉、Dr.久保裕行の四人組ロックバンド。ドラム以外の3人が大阪出身で、ドラムだけ北海道出身という異色な組み合わせ。詳しくはオフィシャル参照。って、毎回ここコピペで済ませてたり。という文章までコピペ(ヲイ)
※2 ワーナー:Warner Music Japanのこと。1st〜3rdアルバムまで、イナ戦はワーナー所属でした。 クラウン:日本クラウン株式会社のこと。4th〜現時点(UP時)まで所属してるレコード会社。みんな演歌歌手ばかりの会社と思ってるかもしれないけど、結構多いんよ。この手のバンドとか。
※3 基本、イナ戦のアルバムの歌詞カードはすべてヴォーカル上中の手書き。んで、このアルバムだけ丈ちゃんが自分でワード打ちしたという。
※4 勝手にしやがれ:イナ戦と同じSMA所属のジャズパンクバンドのこと。何度かイナ戦のアルバムにはゲスト参加している。
※5 マグマの過去ログ漁ればその証拠が出てくると思うけど、めんどくさいから略。
※6 拡大部は歌詞より引用。
※7 超短編:500文字程度の短い小説のこと。空虹さんの超短編はこちらでご覧ください。
※8 世の中の応援歌系の曲は「今」という瞬間のみを肯定している曲が多いのだけれど、イナ戦の場合「今」はあくまで「応援」の対象でしかなくて、終わったことしか価値判断が出来ないという至極当然のことを唄ってくれる。あと、イナ戦は誰かのためでなく自分のための応援歌を唄ってる気がする。
※9 拡大部は歌詞より引用。
※10 3rd:3rdアルバム「為さねば成らぬIII枚目」のこと。詳しくは過去ログをご覧ください。
※11 拡大部は歌詞より引用。ちなみに、歌詞カードには書いてないけど、2回目の「雨も風も跳ね飛ばすのが」んとこが曲中では「いざという時背中押すのが」になっていて、そっちのがよりイナ戦っぽいなぁと個人的には思う。
※12 空虹桜29行。U・B47行で、無論の負け。今年はわりにイナ戦に追い風が吹いてると思うので、もうちょっとプッシュしたい。個人的に。


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