U・B >いやもう、忙しいとこすんませんね。(※1)
空虹桜>さすがに仕方ないんじゃないですかね。今回は。さすがに。
U・B >と、同情を買ったところで本題。
空虹桜>イヤな入りだなぁ。
U・B >タモさんが凄まじい弔辞を読んでらっしゃいました(※2)が、俺たちもなんらかの形で敬意を表すべと。
空虹桜>たしかにあの弔辞は凄まじかったけど、なに?その中途半端な北海道弁。
U・B >もちろん、RSR前にまともなアルバムレヴュを状況じゃないってのもありますが。
空虹桜>むしろ、そっちのが本音じゃないの?
U・B >そう言われるとそうなんですけど、ともかく、ちょうど俺のiTunesに赤塚アニソンが4曲入ってる(※3)んで、それ
を聴いて時代とか赤塚漫画の特異性なんかを考えてみるのもいいんじゃないかと。
空虹桜>そこまで大仰な話をするの?
U・B >建前だけでも。で、俺らが見てたリアルタイムの赤塚アニメの話をする(※4)んだけど、
まずは「平成天才バカボン」のOPだった嘉門達夫(※5)の「タリラリラーンロックンロール」
空虹桜>語感だけでロックだと思った嘉門達夫もスゴいよね。
U・B >もちろん、これぐらいの時期が嘉門達夫全盛ぐらいなわけで、なんというかヤラしいタイアップでもあるの
だけど、でもこの組み合わせなら全然OKじゃないかという。
空虹桜>曲だけ聴いたらまったくロックじゃないとこなんかも素敵だし。
U・B >そもそも「タリラリラーン」って単語の発明が常軌を逸してるから。
空虹桜>「レレレのレ」もおかしいけど、どっちにせよギャグのリズムというかノリがいいんだろうね。
U・B >山下洋輔(※6)と仲良かったりしたのも、そこら辺のセンスが根底にあったんだろうなぁ。きっと。あとまぁ、アニ
ヲタ的には「平成天才バカボン」は、林原めぐみ(※7)が「ハジメちゃん」でオーディション受けたら「バカボン」で
通ってしまったことで有名。
空虹桜>豆知識はいいんだけど、このペースは普通にアルバムレヴュした方が短かったんじゃ
ない?って勢いなんですけど。
U・B >グハッ・・・えー、したらば、OPもEDも手元にある唯一の赤塚アニメ「おそ松くん」(※8)の「正調 おそ松
節」と「おそ松くん音頭」で、歌はどちらも細川たかし。
空虹桜>正直、なんで真狩なんだろうね。(※9)
U・B >さぁ。
空虹桜>「さぁ」って・・・
U・B >OPに関しては秋元康(※10)作詞だったりもするんだけど、正直面白くなくて、むしろEDのがよっぽど
真っ当なアニソンな出来だったりする。さすがは森雪乃丞。(※11)
空虹桜>大御所だねぇ。
U・B >まぁね。秋元康は「アニメじゃない」という超名曲を書いてはいるんだけど、これはやっぱり富
野御大の意向が大きいからだろう(※12)で、あとは全般的にアニソンだと低調。それに
比べて森雪乃丞はスゴいよ。あの「CHA-LA HEAD-CHA-LA」書いてるんだから。
空虹桜>スゴいのはわかるけど、当初のコンセプトとまったく違う話じゃないの?それは。
U・B >そんなこと気にしてたら疲れるじゃないですか!
空虹桜>をい・・・
U・B >まぁ、改めて言うまでもなく、おそ松くんが6つ子であることとか、「シェー」だの「ダヨ〜ン」だのお約束のギャグ
なんかを上手い具合に入れ込んで、さらに赤塚作品の不条理さをメインテーマに据えるという真っ当な離
れ業をやってるあたりが森雪乃丞のスゴさだと説明したところで最後。「モーレツア太郎」のOPだった島田
紳助&バスガス爆発楽団(※13)の「がってん承知ノ介」
空虹桜>よもや、クロスフェーダで島田紳助の名を聞く日が来るとは。
U・B >長くやってるといろいろあるもんだねぇ。
空虹桜>ねぇ。ってをい!
U・B >ノリツッコミありがとう。でもしかして、知らなかったとはいえ、正直にカミングアウトすると、この曲が一番
好き。「モーレツア太郎」っていう気合いの入ったギャグマンガには相応しい歌詞だと思うんで
すよ。島田紳助が歌ってることを除けば。
空虹桜>除けばね。イントロのインパクトとかはわりとしっかりしてるよね。
U・B >もちろん、こん時のバックバンドに高原兄が入ってて、セルフプロデュースの上に今の「羞恥心」ブームがあると
いう、これまた違うアングルからの芸能史が垣間見えたり。
空虹桜>べつに垣間見たいとすら思わないんですけど、
U・B >いや、むしろさ、藤岡藤巻にしろ、復活劇みたいなものの契機みたいなところにアニメがあるというのは
空虹桜>そんなみだりに「みたい」を使うな。わけわからんじゃないか!
U・B >へいへい。そんなわけで、計4曲レヴュしてみましたが、如何でしょう?空虹さん。
空虹桜>なんか無茶振り。
U・B >どこが?
空虹桜>とりあえず、赤塚アニメなのにアニソン然したアニソンがないんだね。
U・B >ああ、ちょうどアニソンの毛色が変わってきた時代の曲集めましたからね。
空虹桜>ふぅん。あとまぁ、全体に今ひとつ面白味に欠けるね。
U・B >だからまぁ、この時代の曲はアイドル・フォー(※14)の「天才バカボン」のように葬送曲に選ん
でもらえなかったわけで、リアルタイムに聴いてたのがこれだから仕方なし。(※15)
※1 U・Bの身内に不幸があったため、かなりの不規則で8/11に収録されました。
※2 詳しくはこの動画をご覧ください。
※3 高校ん時、放送局の後輩(女)がたまたまTVにラジカセのマイク近づげて録音した音源をリッピングしたヤツなので音質が無茶苦茶悪かったりする。しかし、ツッコミどころとしては当時小学校低学年のハズで、どうしてそんなことをしてたのかと(苦笑)
※4 バブル絶頂期は第1次リメイクアニメブームだったと思うのだけど、そゆ類のアニメ評論見たことないなぁ(遠い目)
※5 嘉門達夫:日本の替え歌の王様。あるいは鼻から牛乳の人。若い子は知らないんだろうなぁ(遠い目)
※6 山下洋輔:ご存じフリージャズピアニスト。赤塚不二夫とタモリを結びつけた人としても有名。U・B的には名著「これでいいのだ。―赤塚不二夫対談集」を復刊して欲しい。この本に魅惑の大三角形が美しく語られているというのに!メディアファクトリーよ!立つなら今しかないぞ!!文庫でいいからさ!!!!
※7 林原めぐみ:彼の有名な第三次声優ブームの頂点。U・Bの中では永遠にリンゴ3個分の中の人(ヲイ)
※8 1988年版なので俗に言う「新・おそ松くん」です。
※9 真狩:細川たかしの故郷虻田郡真狩村のこと。細川たかしについては、今の俺にとっては「円天」の人としか言えないので注釈書きません・・・「浪花節だよ人生は」はU・B幼少期からの持ち歌。
※10 秋元康:おニャン子クラブの人(ヲイ)ああ、「ムテキング」も名曲だったな・・・個人的には秋元康はパロディの人ではないんだと思ふ。
※11 森雪乃丞:作詞家。布袋寅泰の作詞ばかりしてる人。今回、正直一発変換できなくてスゴい困りました(苦笑)
※12 富野御大:U・Bが崇拝するアニメ監督富野由悠季のこと。ガンダム好きと富野好きは微妙に毛色が違うので気をつけよう!
※13 島田紳助&バスガス爆発楽団:単発ユニット。調べてかなりガックリしたことは言うまでもない。
※14 アイドル・フォー:アイドル・フォーは1970年代に活動した日本の音楽グループ。ムード歌謡やコミックソングを主として歌っていた。同グループの後身として、ボギー・ペースが挙げられる。(以上Wikipediaからのコピペ。なんのことかさっぱりわからん・苦笑)
※15 空虹桜23行。U・B39行で、そりゃもちろん俺の負け。空虹さんが言ってたように、ホントにアルバムレヴュした方が短かったかもしれないのが無念。