第440回 Ecology Of Everyday Life 毎日の環境学(後編)

空虹桜>ぶっちゃけた話、ここのレヴュも疲れてきたよね。
U・B  >なにぃ?聞こえんな。(※1
空虹桜>・・・ゴメン。わかんない。
U・B  >そんなわけで、小沢健二※2)の5thアルバム「Ecology Of Everyday Life 毎日の環
       境学」を語る後編です。5曲目「The Sea(I Can Hear Her Breathing)あの海(彼女
       の息吹きが聞こえる)」からです。
空虹桜>これも「Eclectic」(※3)のリプライズなんだけど、なによりも1曲目のリプライズっていうね。
U・B  >水つながり(※4)じゃん。どっちも。いちおー。
空虹桜>そうなんだけど、だからこそツッコミたくなるじゃん。水のイメージはそれだけかい!って。
U・B  >むしろ、アレンヂだけでカモメでも飛んでるかのような滑空感がついてたりするとか、褒めようよ
空虹桜>んじゃ、そゆフォロウは全部任せた!
U・B  >前回に引き続いて、今回も横暴だなぁ・・・ちなみに、このアルバム中この曲が最長で10分オーヴァ。さ
       て、6曲目「Solo Le Pido A Dios 祈ることは」で、フランス語?
空虹桜>わかるわけないじゃん。
U・B  >ですよねぇ〜。はぁ。っと、これも「Eclectic」からのリプライズ的な雰囲気を持ってんですけど、
空虹桜祈る相手が誰かって話だよね。
U・B  >愛 火遊び ゆっくり 燃やしてみたい炎※5)的な雰囲気だし、神様というよりは魔女
       かそんな感じ。
空虹桜>どんなに喘いだところで、小沢君が日本人だというナショナリズム的な解釈をすれば火そのものへのアニミズム
       を見て取れたりもするだろうし、西洋思想的にも妖精とか見いだせるかもね。
U・B  >なんで唐突にまともなコメントを。
空虹桜>まともか?
U・B  >さっきまでの人格否定的な展開に比べればよっぽど。
空虹桜>なんだよぉ。その人を外道扱いするような言い回し。
U・B  >実際外道じゃん。えと、7曲目「Shadow Work 影にある仕事」で、もちろんゴノレゴです。
空虹桜>こんな明るい曲なのに影とはこれいかに?っていう。
U・B  >スキゾですなぁ。
空虹桜>アタシらに言われたくないだろうけどね。
U・B  >誰しもスキゾ的な部分とパラノ的な部分を持って、人格は多面体で構成されてますから。(※6
空虹桜>8曲目「Sleepers Awake/Mathrimba 眠れる人、目覚めよ/マトゥリンバ」のがよ
       っぽど暗いもんね。
U・B  >これはでも、暗いとはちと違くね?
空虹桜>そっかなぁ・・・この曲絶対死者を甦らせる儀式だと思うんだけど。
U・B  >たしかにタイトルからするとその体ではあるが。
空虹桜>前後編でさぁ、結構何度も「リプライズ」って単語使ってきたけど、
U・B  >唐突にまとめに入りましたね。
空虹桜>だって、いちおー全部曲触れたし。
U・B  >まぁそうですけど。
空虹桜>ひとつは、このリプライズというか再登場というかリミックスというか完成版というかは、実際ともかく極めて
       環境に優しいっぽいんだよね。
U・B  >えっ!?なにその一周してまともっぽい解釈
空虹桜>逆に言うと、一周しないとまともっぽい解釈ができないっていう。
U・B  >痛いなぁ・・・それ・・・
空虹桜>ねぇ・・・構成的にも「Eclectic」ののアゲインだしね。(※7)ただね、もうひとつここに「毎日の」の3文字が入る
       じゃない。やっぱり、オザケンと距離を取りたかったんじゃないかなぁ。
U・B  >ん?今ひとつよくわからん。
空虹桜>いくら声を作っても、唄モノ出したら小沢健二がオザケンだってわかっちゃうじゃん。すると、そのフィルタ
       でしか見られないわけでしょ。一見さんにですらフィルタリングされるってのは有名税ではあるんだ
       けど、だからといって「毎日」聴いてもらえないのは音楽の一側面として誤ってるんだよね。
U・B  >つまり、「毎日の環境学」言ってるけど、実際は「毎日の環境音楽」だったと。
空虹桜>うん。
U・B  >言っていい?
空虹桜>なにを?
U・B  >結局ダジャレオチかよ!※8


※1 無論、元ネタは「北斗の拳」のシン。ユリア。俺を愛していると。言ってみろ!(それは別人では?)
※2 小沢健二:春にして君を想ったきり、なんだか行方不明なシンガソングライタ。なにやってるかみんな気にしてるけど、知ってる人は知っているようなので、生きてることは生きてるっぽい。
※3 Eclectic:小沢健二の4thアルバム。詳しくは過去のクロスフェーダで。
※4 水つながり:1曲目のタイトルが「The River あの川」なので。
※5 拡大部はアルバム「Eclectic」の2曲目「愛について」の歌詞より引用。
※6 人格は多面体云々は某高校の後輩の名言。今は彼もなにをしてるんだろうか(遠い目)真人間面した変人だったなぁ(さらに遠い目)
※7 「Eclectic」の2曲目と9曲目の関係がこのアルバムでは1曲目と6曲目で再現されているという解釈。両方とも後者の曲の前に大ネタが来てたりで、構成解釈としては間違ってないとは思う(by 空虹
※8 空虹桜28行。U・B26行で、辛うじての勝ち。ちうか、久々にアルバムレヴュなのにあっさりめか?次は「刹那」でいいんですよね>空虹


空虹桜HP アノマロカリス > U・Bと空虹桜のクロスフェーダ > 小沢健二 > 第440回 Ecology Of Everyday Life 毎日の環境学(後編)
雑感・レヴュ集 メタセコイア > 音楽 > アルバムレヴュ > 小沢健二 > 第440回 Ecology Of Everyday Life 毎日の環境学(後編)
空虹桜HP アノマロカリスBANNER
(C) Copyright Unaru Bacteria & SORANIJI Sakura,2008
e-mail bacteria@gennari.net