U・B >スチャダラパー(※1)のコラボ曲ばっか集めたベストアルバム「CAN YOU COLLABO
RATE?〜best collaboration songs&music clips〜」のサブタイトルに並んでるmusic
clipのレヴュをしてみようという今回の回。
空虹桜>しかも今回の主軸はあくまで映像の方に重心を置いてレヴュをしようという。
U・B >いちおー、曲は全部レヴュしてきたもんねぇという立ち位置。そんなわけで、1曲目「スチャダランゲー
ジ〜質問:あれはなんだ?〜」で、1991年の代物。監督は彼の有名なソラミミスト安斎
肇!(※2)
空虹桜>このDVD自体はやっぱりオーディオコメンタリで見るのがいいと思うんだけど、本人たち言ってるとおり、情報
量多すぎでわけわかんないよね。
U・B >さりげにASA-CHANG(※3)がいるとかね。
空虹桜>振り付けラッキィ池田(※4)だし。ノッポさん(※5)いるし。
U・B >トドメに長回し。
空虹桜>次の「Trio The Caps」にはフリー時代の小沢君(※6)までいる。
U・B >1992年製作でまたもや安斎先生監督作だけれど、ここまで関係者全員出さなくてもいいじゃんっていう。
空虹桜>でもでも、ホラ、自分が有名になったらこうやって知り合いみんな絡めてやりたいとか思っ
たりするじゃん。
U・B >それはちょっと思う。っていうか、ここら辺はなにげに真似できる気がしないじゃない。
空虹桜>だけど、詰め込みすぎてて同じことしようと思ったら相当詰めなきゃダメだよ。お金かかるし。
U・B >たしかに。
空虹桜>ネタ詰める側の人間的には詰めても詰めても詰めたり無い気がして、たぶん、アレでも詰め足りな
いぐらいの勢いだと思うんだよね。
U・B >サブカルの人間ってたいていそんなノリだからウザいというか、一般ウケしないこと自覚して欲
しいなぁと。
空虹桜>お前が言うな!
U・B >お約束的なトークを踏まえて、3曲目「後者 -the LATTER-」で1993年の。こっから基本的に今回メイ
ンのTAKEIGOODMAN監督作(※7)。
空虹桜>カメラ1台ゲリラ撮影!
U・B >今のご時世ならわかるけど、それを93年にやっていたというスゴさ。
空虹桜>映像自体はとてもしょーもないんだけど、最後の方の徐々にビート乗ってく演出。
U・B >前半と後半じゃなんか映像の作り方というか狙いが違う感。
空虹桜>アレだよ。前半にストック突っ込みまくったらネタ切れちゃって、後半路線変えざるを得なかったという。
U・B >はいはいはい。なんかありそというかわかる。
空虹桜>ともかく思いついたネタ全部突っ込んとけ!的なとこなんてとくにね。
U・B >さて、4曲目「彼方からの手紙」は中野裕之監督作(※8)で、1993年制作の屋久島撮影。
空虹桜>正直この流れに乗っかると普通の映像。
U・B >今までのが詰め込み過ぎだった分、そう見えるのは仕方なし。でも、クオリティ高いッスよ。
空虹桜>なんだよねぇ。油断すると環境映像にすら見えてしまうという。
U・B >トラック的にもその感がないわけじゃないんだけどね。
空虹桜>映像だって、フィルタの掛け方とかもそんな感じで。
U・B >ちょうどバブル弾けたあたりで、ロハスブーム的なののちょっと前に割り込んだというか滑り込んだというか。
空虹桜>一部の人の間だけだけど。
U・B >んでもって、ホントにその一部の人は未だにバブルを引きずってますからね。
空虹桜>ねぇ。だからこその屋久島だしね。
U・B >うむ。で次5曲目「ドゥビドゥWhat?」でこっから完全にTAKEIGOODMAN作の1995年制作。
空虹桜>こっからが凄まじいんだよね。まずはフィルムで撮っといてひたすらコマ落とししていくという。
U・B >生映像を合成的に見せたいがためだけに、わざわざ絶大な時間を消費するっていう。
空虹桜>コストかかるかかる。一人だけだけど。
U・B >これ、意味わからないとなんか変な映像なんだけど、意味わかるとやってみたくなるっていう。
空虹桜>すんごい無駄なコストをひたすら払うだけで、わかる人は数えるほどしかいない。
U・B >でもまぁ、そこのためにものを作ってかないと俺らって存在価値無いタイプ
の人種じゃないですか。
空虹桜>世知辛いこと言うなぁ。
U・B >それって日本語正しいんッスか?よくわからんが。とりあえず6曲目「from喜怒哀楽」でまたもや1995年
制作なんだけど、わけわからん。
空虹桜>今じゃなーんも凄くないかもしんないんだけど、映像12・3本分のネタを1作にぶち込んでるっていう。
U・B >おまけに全部エフェクト掛かってるし。
空虹桜>もうさ、こゆ遊びを見ちゃうと真似したくてたまらんよね。
U・B >ねぇ。これがまたアレだッスよ。これ完全にガキの時見てたら映像作家にならざるを得ない。
空虹桜>んだよねぇ。今から思えば今頃この映像見たぐらいで助かったやっていう。
U・B >明らかに人生破綻してただろうからな。俺ら。
空虹桜>今でも結構充分破綻してるってのにね。
U・B >次、「サマージャム'95 (Live)」で1995年制作というか、その時のlive映像。
空虹桜>ただ普通と違うのは、live映像のアングル違いを全部重ねまくってる。
U・B >微妙に色味薄くして、なんだかもうわけわからんものな。
空虹桜>しかして悔しいことになんだかカッコいい。
U・B >8曲目が「クライングドゥービーマン」でまたまた1995年製作。どんだけ作ってんだ!っ
ていう。
空虹桜>しかも映像がヒドい。
U・B >わざわざ「ドッ」とか「ガッ」とか文字入れたりして、ワンカットずつ。
空虹桜>だがしかし、これはTAKEIGOODMANだからこそ、ビートに全部乗っかって文字出してくるわ
けじゃん。
U・B >はいはい。
空虹桜>するとさ、他のPVとか見てて、映像がリズムに合ってないと逆に気持ち悪いっていう。
U・B >ちゃんとスネアのタイミングでカット切り替えて!とか。
空虹桜>ねぇ。そこできてないとわかってないなぁ。このバンド。とか、映像監督。とか、思ったり。
U・B >さらにその上行って、9曲目「アクアフレッシュ」1996年製作ですよ。
空虹桜>長回しの可変スピードをアナログで。
U・B >トラックは変わらないもんだから、映像は逆に合わせなくちゃいけなくて、早ければ遅いし遅けれ
ば早い。
空虹桜>見ないと意味わかんないよね。
U・B >ホントもう無茶苦茶な映像。
空虹桜>こゆことできるのが映像の楽しいとこだよね。
U・B >あぁ。面白いなぁ。やっぱバレないように無茶苦茶やるのが楽しいんだよなぁ。
空虹桜>気づかれる程度の無茶苦茶じゃ全然甘くてね。
U・B >さて、10曲目「アフタードゥービーヌーン」1996年制作。
空虹桜>望遠かぶせでスロー撮影。
U・B >普通にカッコいいっていう。
空虹桜>今じゃ全然普通の人映りまくりだから使えたもんじゃない。
U・B >モザイクかけりゃOKなんだけどね。
空虹桜>それしたら面白く無いじゃん。
U・B >なんッスよねぇ。権利とか人権とかおもしろさの前ではどーでもいいんだけどね。
空虹桜>人の心を踏み千切ってでも面白いことやらなきゃ!なんて強迫観念。
U・B >完全に病気ですよ。まったく。でもって、極まれル感ある11曲目「大人になっても」が1997年作。
空虹桜>家内制手工業だし、コマ撮りの脅威。
U・B >4:50ある曲を全部コマ撮り。
空虹桜>頭悪いどころの騒ぎじゃないよね。ホント。
U・B >一週間かかっても終わらねぇよ。俺だったら。
空虹桜>一週間どころか一ヶ月かかっても終わらない。
U・B >ビジネスとしても割に合わない。
空虹桜>割に合わないってたまらないよね。
U・B >そもそもこのサイト自体既に割に合ってないッスからねぇ。
空虹桜>またそれかい。
U・B >で、次の曲と行きたいところなんですが、思ってる以上に相当にというか、もう既に4時間以上この時
点で経っちゃってんですけど。
空虹桜>えっ?うわっ!ホントだ。
U・B >まったく予定外ですが、仕方ないんでここで一回区切りますか?正直、全部やったら編集終わらん。(※9)
※1 スチャダラパー:言わずもがなの日本人ラッパー3人組。詳しくはリンク先のオフィシャルへ。
※2 安西肇:これまた桑沢デザイン研究所の人。ちうか、もう本文中にソラミミスト言ってしまったら、それ以上の話無いではないか。どうしてもアレだって言うなら、「勝手に観光協会」の人。
※3 ASA-CHANG:元スカパラのバンマスにして元ヘアメイクアーティストのパーカッショニスト。今は巡礼してる人(ヲイ)劇中、高木完の髪を切っている。
※4 ラッキィ池田:ご存じ振り付け師な人。やまたかつてないチルドレンなU・Bとしては、刷り込まれているんですよ。アヒルの如雨露が。
※5 ノッポさん:♪できるかなできるかなはてはてふふ〜ん な人こと高見映。24年間しゃべらないキャラクタを演じ続けたスンゴイ人。
※6 小沢君:クロスフェーダではおなじみ小沢健二のこと。過去にレヴュしてたりするので、そちらもご覧下さい。
※7 TAKEIGOODMAN:CARTOONSの人(笑)PV業界のとくにHipHopよりな世界では知らない人がいないことで有名なPV監督。
※8 中野裕之:これまた有名なPV監督。今回注釈書くように調べて初めて知ったけど、「SF サムライ・フィクション」の監督さんですか。
※9 空虹桜49行。U・B56行でもちろんU・Bの負け。えっ?何故に俺の負け?