第49回 WILD FANCY ALLIANCE
〜思想としてのスチャダラパー〜(前編)

空虹桜音楽のかっこよさでいけば「ドコンパクト」、タイトルのセンスでいけば「偶然の
       アルバム」、トータルでいうと「5th WHEEL 2 the COACH」。んで、思想としてベ
       ストなアルバムが「WILD FANCY ALLIANCE」(※1
U・B  >ものすごく唐突なんだけど、なんで今回はコーナ名(※2)にまでサブタイト
       ※3)つけてんだ?しかも、一行目から注釈(※4)入れなきゃならんし。
空虹桜>いいじゃない、たまには。それに今回油断したら前後編になるかもしれないん
       だからさ。
U・B  >ヲイ。そんなことやってみろ。お前、たとえお天道様許しても、この俺が許し
       やしねぇぞ。(※5
空虹桜>何故そこで時代劇口調。しかも巻き舌はいってる(※6)し。まぁ、そんなんにか
       まってたらいつまでたってもおわんないから1曲目「プロローグ
U・B  >お約束のインストゥ(※7)だけど、なんて直球ストレートなタイトル。とてもス
       チャダラ(※8)の曲とは思えんな。
空虹桜>でも、これの1つ前「タワーリングナンセンス」(※9)からのサンプリ
       ング※10)を多用して、言いたいことをに伝えてる。実はこのアルバムの中
       でマイルストーン的な曲。
U・B  >実は俺的に一番好きな2曲目「ヒマの過ごし方」Nコン(※11)の番組名
       にまでしてしまった。
空虹桜カミカミナイト※12)?へぇ〜、そだったんだ。
U・B  >ファンなら気づけよ
空虹桜>まぁ、それはいいとして、あれよ、やっぱこの曲が93年に作られてるのが怖い。た
       ぶん、働き蜂とかウサギ小屋とか言われてたのを皮肉ってるんだと思うけ
       ど、できることなら今リストラくらって引き篭もってるオジサマ連中に聴か
       せたい感じ。
U・B  >そうか?一応、あの番組のメインテーマはあれだ。ヒマ自由って実は同じ
       ものなんじゃないのか?だったから、そこら辺をひたすら未だに哲学してたり。
空虹桜真面目なんだか、ただのバカなんだか。まぁいいや。とりあえず、ヒマに
       耐えられないのは減衰だから気をつけろよ!(※13)んで、3曲目「クラ
       ッカーMC'S
U・B  >なんか聴いたことあるフレーズが出てくるんだけど。えーと、「誰のせい?そ
       れはあれだ、夏のせい」(※14
空虹桜>これの部分(※15)をピックアップして「サマージャム'95」(※16)ができ
       たと思えば文句無いでしょ。
U・B  >別にいちゃもんつけるつもりじゃないんだが。
空虹桜>アタシ的にはこの曲っていうかこのアルバムのほとんどをリミックス(※17)から聴
       いちゃったからあれだけど、でもアニの「いや、寒いだけだよ」(※18)は
       イイ。最高にハードボイルド。
U・B  >ヒップホップにハードボイルドって褒め言葉なのか?ホントに。
空虹桜>余計なことばっか気にしないの。次4曲目「PROTECT HIM(from what
       he wants)
U・B  >漫画家一人ひとりコンプ※19)しないと気が済まない人だからあまりこれに発
       言したくないのだが。
空虹桜>別に、持ってたり、人のまで買ったりしないでしょう。ジャニーズ追っかけ
       の子じゃないんだから。「ヒマの過ごし方」もそうだけど、ここら辺微妙にバブル
       引きずってるのよね。「お前らそんなあくせくしてどうすんの?って、こんなこと考え
       るヒマあるの俺たちぐらいか」みたいな。「タワーリングナンセンス」が露骨(※20
       な分、ここできっちりシンプルになった感じ。だから今回サブタイトルつけた
       んだけど。
U・B  >ふーん。やっぱ、ここら辺を聴いて、世の人々はスチャダラを「オモロラップ
       (※21)とか呼んでたわけ?「ドンマイ里中」(※22)みたいなとこで。
空虹桜>アタシ、このころからのファンじゃないからなんとも言えないんだけど、DA・YO・
       NEとか(※23)もこの頃?ならそうなんじゃない。そして、5曲目「Kick it,
       JAWS」未だに、どうしてこのタイトルかわかんないの。
U・B  >俺に訊かれても答えられるはずが無かろうに(※24)。それより訴えられな
       いのか※25)?諸事情でユーノス※26)には爆笑だけど。
空虹桜>今さらでしょう。きっと。とりあえずこの曲風邪ひいてるときには聴かない方がいい
       かも。その代わり、誰かが風邪ひいたら聴かせるの。
U・B  >極めて愚劣で卑劣だな。それ。(※27


※1 ドコンパクト:7thアルバム「ドコンパクトディスク」のこと。ここで紹介。偶然のアルバム:5thアルバム。ここで紹介。5th WHEEL 2 the COACH:4thアルバム。ここで紹介。で、WILD FANCY ALLIANCEが3rdアルバムで今回紹介。当然すべてスチャダラパーの作品。
※2 indexに掲示されてるのがコーナ名。
※3 「思想としての〜」ってのは、アノマロカリスの中にあるクロスフェーダというコンテンツの第49回WILD FANCY ALLIANCEの回のサブタイトルなわけで、母さん。富良野は今日も雪です(純口調)
※4 このネタ久しぶりじゃない?もしかして(笑)そうです、こここそがクロスフェーダの本体こと注釈!(げんなり口調)
※5 っての都合で2回に分けてしまいました(汗)だって、5曲目で注釈の数20まで行くんだもの(涙)
※6 巻き舌って文字列にすると長いんで省略(笑)
※7 ほぼ必ずスチャダラパーのアルバムはOPとEDがインストゥ(インストゥルメンタル:歌詞無しの曲だけ)。ただ、今回はインストゥ1曲のみ。
※8 スチャダラ:スチャダラパーのこと。詳しくははここ
※9 スチャダラパー2枚目のアルバム。もう少ししたら紹介予定。
※10 サンプリング(sampling):見本抽出。試食。音楽用語でこれを使う場合は、どこか他の音源から気に入ったフレーズを切り取って、加工等を加えたのち、自分の曲の中で使うことをいう。サンプラーやシーケンサの登場により、現在のミュージックシーンではかなり多用されている。が、もちろん著作権の絡みがあるので大変。
※11 NHK○○コンクールの略。○の中には「合唱」や「吹奏」「放送」等の単語が入る。
※12 知る人ぞ知る、1日で作ったラヂオ番組。「ヒマの過ごし方」が作品名で「○○ちゃんのカミカミナイト(○○の中にはとある女の子の実名が入る)」が番組名。当時の関係者の方々すみませんでしたm(_ _)m
※13 というようなフレーズが歌詞中にある。
※14 クラッカーMC'S及びサマージャム'95で登場する歌詞。前者では1フレーズだけだが、後者ではサビとして使われている。
※15 一応、歌詞で1年の流れを語っているのでこの発言。何故「一応」かというと、中古で空虹が買ったため歌詞カードが付いてなかった(笑)ため、確認できないから。
※16 4thアルバム「5th WHEEL 2 the COACH」内の曲なのでそちらを参照のこと。※1のリンクからどうぞ。
※17 空虹は「The Cycle Hits -Remix Best Collection-」を先に買って聞き込んだため、そちらが刷り込まれたらしい。
※18 ボーズの「よう、アニ。武者震いかい?」の問いにアニがこう答えている。つまり、引用。
※19 コンプリートの略。complete:完成する。完全なものにする。つまり、そのアーティストなりクリエータの作品すべてを手元に揃えること。
※20 歌詞内容に露骨な風刺が多いため、この発言。
※21 初期J-Rapの代表と思われる、いとうせいこう(を入れていいかちょっとわからん)、スチャ、EAST END、高木完などなど歌詞が笑えるのでこう呼ばれていた。海外Rapにかぶれてた人たちはそれを嫌い、DRAGON ASHなどの登場を歓迎したんだけど、ふたを開けてみれば彼らの歌詞はライムの名の下にオヤジギャグを振りまくだけだったという皮肉。
※22 ドカベンに出てくるらしいんだけど、は読んだことがないのでさっぱりわからぬ。
※23 EAST END×YURIの名曲。その後地方各地のローカル版が制作された。北海道は「DA・BE・SA」
※24 と、思ったんだけど英和辞書引いたらわかった(笑)さぁ、君も調べてみよう!あと、これをただ声に出してずっと読んでるとダブルミーニングに気づくはず。
※25 オウヤンフィーフィー(漢字失念)の話なんだけどさぁ。まっどうでもいいや(笑)
※26 MAZDAの名車。君は「AM/PMマツダ」なんてチームがあったことを知っているかな?
※27 空虹桜36行。U・B22行。必然の勝ち。これでホントに半分(汗)来月は完全にこれの続きからなので唐突に始まります。


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