空虹桜>もしかしたらAmazonのレヴュ程度のことしか言えないかもしれないけど、川本真琴(※1)を一気に喋ります。
U・B >その前にアルバムタイトルと簡単なリード文を。
空虹桜>はいはい。厳密にはfeat. TIGER FAKE FUR名義なんだけど、川本真琴と名乗ったのは9年ぶり(※2)のアルバム「音
楽の世界へようこそ」のレヴュです。
U・B >まずは1曲目。表題曲「音楽の世界へようこそ」だけど、その前に言っていい?
空虹桜>なに?
U・B >もうジャケから、年女とは思えないぐらい川本真琴が可愛いんですけど!
空虹桜>のっけから。
U・B >むしろここ重要ですよ。田舎に引き籠もっても全然その輝きが失われてないっていうか、どうして田舎暮らしなのにそ
んな細いの!?みたいな。(※3)
空虹桜>田舎人とは思えないぐらいの田舎偏見ですね。
U・B >いや、田舎暮らし=太るだろう。都会よりもよっぽど食べ物に困らないし人の目、気にする必要ないし。
空虹桜>結構お前もうちょっと人の目気にしろよ!っていう残念な体格で残念な格好した娘とかいるよね。
U・B >俗に言うドム女な。
空虹桜>最低。
U・B >ここで振り逃げですか?
空虹桜>つか、本題入ってもよろしいか?
U・B >どうぞどうぞ。
空虹桜>まぁ、最初の曲なんだけど、宅録のせいかテープの走行音とか、なにげに鳥の鳴き声みたいのとかも紛れ込んでたりし
て、それがいいって言っちゃうと、信者扱いされる気がするんだけど、自分でも書いたけど、今回のアルバムには過
去2枚の切迫感は無いんだけど、じゃあ、ホントに無いかっていうと、そうでもなくて今すぐ何処で
でも会おうよ 今すぐ何処ででも会いたいな(※4)とか、突拍子もなく言ったりすんだよね。
U・B >普通はウォークマンからiPodに至る音楽のポータビリティとか、そっちの理解をして欲しいところですが。
空虹桜>あと、「愛の才能」(※5)というか岡村ちゃんの(※6)せいもあってか、川本真琴は言葉を畳みかける人っていう偏見が
あるんだけど、「ギミーシェルター」(※7)を持ち出すまでもなく、ちょっとイカれた言語センスがフューチャ
されるべきで、この曲で既に木琴だって叩きゃ音が出る(※8)って、当たり前じゃん!とか、Aメ
ロからBメロへのつなぎんとこでなんか川本真琴が言ってるんだけど、それが空耳か「あらま、ペラペラなう」
に聞こえちゃうんだよね。
U・B >なんだよそれ。
空虹桜>むしろアタシが訊きたい。
U・B >とりあえず話進めるけど、2曲目「何処にある?」だけど、歌詞内容のわりになぜかポップロック。
空虹桜>犬は死んでない わんわんわん吠える(※9)って、もうこの人はどれだけイカれてるんだ?って感
じだよね。
U・B >人間は死んでない よね?(※10)ではなく、そっちですか。
空虹桜>曲名が歌詞の説明になってる曲だと思うんだけど、全体的に歌詞の最後の部分が重くて、この曲だと嘘ばかりつ
いて御免ね(※11)なんだよね。嘘とタイトルの関係なんかを考えると、
U・B >「ピカピカ」ってそっと唱えてない!と。(※12)
空虹桜>それ持ってきますか。
U・B >ええ。んじゃ、3曲目「夜の生態系」。こないだのケロロ軍曹(※13)で言ってたけど、「夜の」って付くとアダル
ティでエロチックになるんだぞ!
空虹桜>そゆのいいから。
U・B >でも、この曲ってそんな雰囲気じゃね?シースルーのスカーフは月光(※14)とか、そゆアピールに見
えるが。
空虹桜>うん。まぁ、それは否定しない。っていうか、1聴目この曲でようやく、川本真琴変わってないなぁと思っ
て、アコギが入ってるからとかじゃなく、むしろ、尖った言葉遣いの中に君の唇は柔らかい 君の唇を
守りたい(※15)って、さりげなく紛れ込んでて、ここら辺のメロディからすると、もしかしたら古い曲の可能性もある
んだけど、それでもアルバムに選曲したってことは、今の川本真琴にとって、この想いみたいなモノもひっくるめて音
楽なんじゃないかなぁっていう。
U・B >だいぶ巻きでやる必要が出てきたんで、4曲目はPVも公開されてる「アイラブユー」
空虹桜>怖いぐらいにキャッチィなんだけど、やっぱりアタシはこの曲を失恋曲に聴いてしまう。
U・B >はいはい。喩えて言えば山崎まさよしの「One more time,One more chance」
空虹桜>ああ!すごいそれ分かりやすいカモ。ん?でも、ってことはU・Bさん的には大好きな曲ってことですか?
U・B >無論。たぶん、歌詞全部引用して一行ずつ解説しながら酒が飲める。
空虹桜>それはいらない・・・個人的にはさびのアイラブユー2回目の音程の変化が好きで、頭の中をループします。
U・B >アレ?もっと喋るかと思ったのに。
空虹桜>なんか、アタシよりアンタの方がこの曲熱くなりそうだから、5曲目「石の生活」
U・B >なんかの折に喋り倒してやる。
空虹桜>なにげにこの曲っていうか、歌詞の破壊力は凄い。
U・B >そう?普通に音楽的にカッコいいと思いますけど、そこまでとは。
空虹桜>もう分かりやすいぐらいの隠喩ではあるんだけど、その中で古い町の 空をたたいた 赤と青の
光の柳(※16)だよ。叩くんだよ。花火が。空を。ちょっと花火を見てその発想って存外出てこないって。
U・B >倒置法。
空虹桜>そこへのツッコミいらないし。
U・B >つまり、これ、思いっきり川本真琴自身の曲なわけだ。
空虹桜>たぶんね。わたしは貝になりたいんじゃなくて、石の生活を送っていたっていう。
U・B >思うところあったんだろうね。花火見て。
空虹桜>定型文臭くてヤだけど、桜と花火は日本人の心を揺さぶっちゃうんだよねぇ。
U・B >そして、問題作の6曲目「鳥」
空虹桜>ホントに鳥が鳴いてるだけっていう。
U・B >しかも、1:35も。
空虹桜>フォロウというか言い訳するよに7曲目が「ウグイスー」
U・B >なぜ伸ばす!っていう。
空虹桜>実際「ウグイスー」って唄ってるから仕方ないんだけどね。
U・B >さっきの話しでいくと、たぶんこれも宅録だからか、浅くノイズが入ってる。
空虹桜>はいはい。入ってるね。たしかに。だからってとくにないんだけど、この曲の雰囲気としては田舎の空
気感が正しいよね。
U・B >結局この、いろいろ唄ってるけど、あんまりなにも言ってない感じって重要だと思うんですよ。
空虹桜>最後に突然普遍化するけどね。
U・B >それはそれで。無意味な感じはあんま変わらずだし。
空虹桜>ホントはね、歌詞カードに載ってないtwinkle sweetってのが、きっと一番大事なんだと思うんだけどね。
U・B >ってところで、前編終わり!(※17)
※1 川本真琴;なぜか母親が演歌歌手でデヴュした、シンガソングライタ。「ミホミホマコト」や「ヤギO」など、ユニットではいくつかやってはいた。
※2 9年ぶり:2ndアルバム「gobbledygook」が2001年発売だったので、9年ぶり。
※3 某1sk氏が美術館かなんかで見かけて、可愛かった言ってた!
※4 拡大部は歌詞より引用。
※5 愛の才能:1stシングル。今は便利な時代なので、YouTubeでどうぞ。
※6 岡村ちゃん:みんな大好きなヤク中_| ̄|○岡村靖幸のこと。いちお、懲役2年なので、今年出てくるハズだが・・・
※7 ギミーシェルター:8thシングル。これまたYouTubeでどうぞ。この辺のシングルはAmazonとかで買うより、素直にブクオフとか行った方が正解だと思う。
※8 拡大部は歌詞より引用。
※9 拡大部は歌詞より引用。
※10 拡大部は歌詞より引用。
※11 拡大部は歌詞より引用。
※12 ピカピカ:5thシングル。発言の意図はYouTubeで曲聴いてもらえば分かるかと思うです。珍しくライヴ版しかなかったです。
※13 ケロロ軍曹:ガノタ蛙が主人公な吉崎観音のギャグマンガ。2010年春の改編より、アニメについてなぜか既存の午前枠でAパートの15分のみ放送で、深夜帯でABパート30分放送と訳の分からないことになり、本編でそれを揶揄したネタをやっていた。
※14 拡大部は歌詞より引用。
※15 拡大部は歌詞より引用。
※16 拡大部は歌詞より引用。
※17 空虹桜47行。U・B34行で、そりゃ俺の勝ち。ホントは一回でやっつけるつもりだったんだけど、俺の体力的に無理でした。あとそう、本編中に直でリンク張ってるか否かの違いは、リンク先をチェック後に本編読んだ方が意味深いかどうかの違いです。まぁ、そこはそれ人それぞれでもありますが。