空虹桜>AFRA(※1)のI.B.B(※2)じゃない、久々のソロ3rdアルバムが「Heart Beat」(Amazon/iTS)を語る前編です。
U・B >界隈的には豪華コラボアルバムなわけで、1曲目が「Intro」ですが、いかにもいかにもなインスト(※3)のイントロからの、2
曲目が「The Voice, The Noise」で、Feat.Mummy-D(※4)
空虹桜>という本題の前に、このアルバム、ジャケが抜群にイイと思う。
U・B >たしかにカッコよすな感じで、何故か和洋折衷感も感じさせますけど、それを言うとやっぱりMummy-Dカッコい
い!って話じゃないですか?
空虹桜>ゲストで出てきて、ルーツラップな感じって贅沢だよね。
U・B >DJグラフィティ ダンスもコピー 闇夜にマイクを手にしたとき 光が差した まるで
Daylight頼むぜAFRA Gimme the bassline(※5)ですからね。
空虹桜>でもオトナもコドモもオンナもオトコも 誰もが持つこの声でミュージックするぜもっ
と自由に(※6)とかね。ヒューマンビートボックスってジャンルというか楽器の讃歌にしか聴こえないんだよね。
この曲。
U・B >讃歌であることこそヒップホップってのも込みッスかね。
空虹桜>すくなくとも、アンダーグラウンドのカウンタのみがヒップホップではないっていうね。
U・B >その辺はやり過ぎると無知がバレるので次3曲目「グッデイバッデイ」はFeat. COMA-CHI(※7)で、もうサビ
のナイ、ナイ、ナイものねだりじゃ アイ、アイ、アイ愛想つかされる ハイ、ハイ、ハ
イハイになりたいなら ライ、ライ、ライright here right now(※8)がキャッチィすぎるというか、頭
にこびりつく。
空虹桜>中盤でBPM上げといて、その前後がちょいまったり気味なラップってのも、テクニックを感じさせるというか緩急ついて
る感じ。
U・B >アレですよ。クロスフェーダでラップのテクニックを評価するとか、長くやったんだなぁって感慨ですよ。
空虹桜>スゴいタイミングで外してくるなぁ。
U・B >とりあえずこの2曲は、やっぱり上手い人がラップするとカッコいいなぁっていう当たり前のことを改めて理
解させてもらう感じですけど、上物の話だけでいいんッスかね?
空虹桜>Mummy-Dがラップしてたけど、おまえを揺さぶるのはこの声だ 16刻む生身の声だ(※9)ってとこ
じゃない?つまり、生身の声の土台があるからこそ、このトラックが出来てますよっていう。
U・B >なんか上手いことまとめられてしまいましたが、じゃあってところで4曲目「どんな時も」ってインストを挟んで5曲目
「Breath Control」でFeat. GEBO(※10)だから、これまた達者な人が登場。
空虹桜>でもなにげにone two check it out名前 章 知恵子と勝が名付けたさ 2人の愛は子に
伝えるさ(※11)の件が好きなんだなぁ。
U・B >超巻きで来てる君の耳にこびりついて離れない2人がかるく吹きかけてやるぞ 凝り固
まったアタマにbreath(※12)とかではなく。
空虹桜>そこも好きではあるんだけど、早口じゃないとラップじゃない感が出ちゃうじゃない。そこ押したら。むしろ、なんか大上段じゃな
いと親への感謝とか言っちゃいけないみたいな音楽シーンに、この手のシレッとした感じってフレッシュじゃないか
なぁっていう。
U・B >ようやく気づいたけど、なにそうヒップホップ用語っぽくカタカナ発言しまくってますか?
空虹桜>ええ・・・今そこツッコむ?普通。
U・B >普通じゃクロスフェーダやってる意味無いですからね。じゃあ、6曲目「Coockin'でFeat. DJ KENTARO(※13)な
んだけど、結論としてはDJ KENTARO変態すぎっていう。
空虹桜>もうどれが生音でどれがスクラッチ(※14)だかわからない。
U・B >スクラッチ界隈は変態力が上がれば上がるほど、なにしてんだか理解できない世界に没入しますからね。
空虹桜>完全に違う楽器だもんね。
U・B >DMC(※15)の映像とか見たらあんぐりしちゃうもんね。
空虹桜>知らない人はホントに知らないだろうけど、知らなければ知らないほど驚愕の世界だからね。
U・B >トラックだけでも想像を逸する、なんかスゴいことやってるってわかるあたりがね。さて、7曲目「Wild
Bounce」でFeat. サイプレス上野(※16)なんだけど、サ上の俗っぽい感じが誠によろしいかと。
空虹桜>あとまぁ、この2人が1980年生まれってとこだよね。いわゆる一つの松坂世代。(※17)
U・B >1981年生まれを谷間の世代にした目の
上のたんこぶ。
空虹桜>松井大輔だって鈴木啓太だって微妙(※18)なのはお前らのせいだ80年生まれ!
U・B >超偏見だけど、ホント邪魔。
空虹桜>ウチらの実力が足りないんじゃなくて、お前らが陽を浴びちゃったから伸びれないだけなんだ!
U・B >ってまぁ、言葉にすると超滑稽ですけどね。
空虹桜>ホント。嫉妬全開。
U・B >8曲目にインストの「Peaches Side Killers」を挟んで本日最後の9曲目「My Adidas10. Interlude」
空虹桜>10曲目はホントにそのまま「Interlude」
U・B >でまぁ、「My Adidas」ですよ。クラシック中のクラシック(※19)。
空虹桜>そこでクラシックって言っちゃうあたり恥ずかしげもなくかぶれてるよね。
U・B >かぶれてナンボの人生ですよ。
空虹桜>ヤだなぁ。そんな人生。
U・B >いいんです。恥ずかしい人生を恥ずかしげもなく生きますから。そして、後編はさらに名曲からスタート
です。(※20)
※1 AFRA:本名の「Akira」とアフリカ系アメリカ人を意味する「Afro」を混合して作ったAFRA。1stアルバムのタイトル「Always Fresh Rhythm Attach」は後付けらしい(Wikipedia情報)有名になったキッカケはゼロックスのこのCM。
※2 I.B.B:AFAR・啓・K-MOONの3人で結成したビートボックスバンドAFRA & INCREDIBLE BEATBOX BANDの略。
※3 インスト:インストルゥメンタル、つまり、唄無し音だけの曲。
※4 Mummy-D:RHYMESTERのMC、マイクロフォンNo.2坂間大介のこと。リアルモテ男。
※5 拡大部は歌詞より引用。
※6 拡大部は歌詞より引用。
※7 COMA-CHI:B BOY PARK MCバトルで準優勝したこともあるFemale Rapper。歳下なのよね。なにげに。
※8 拡大部は歌詞より引用。
※9 拡大部は歌詞より引用。
※10 GEBO:日本のMC/TRACK MAKER。って、Wikipediaにページ無いんだ。そっちのがビックリ。
※11 拡大部は歌詞より引用。
※12 拡大部は歌詞より引用。
※13 DJ KENTARO:2002年世界最大のDJバトルイベント「DMC World Final」で、日本人およびアジア人としては初のワールドチャンピオンに耀いたターンテーブリスト。
※14 スクラッチ:キュキュキュってヤツ。
※15 DMC:「Disco Mix Clubの頭文字を取ったプロとアマチュアのDJが世界NO.1を競う大会のこと。「デトロイト・メタル・シティ」に非ず。国内予選がDMC JAPAN。映像的にはYouTubeで。
※16 サイプレス上野:略してサ上。横浜ドリームランドが誇るラッパー。
※17 松坂世代:松坂大輔と同学年にあたる1980年4月2日から1981年4月1日までに生まれた世代のこと。
※18 松井大輔:とはいえ、加藤ローサとデキ婚。 鈴木啓太:とはいえ畑野ひろ子と事実上のデキ婚。
※19 My Adidas:Run-D.M.C.の超名曲。当然こちらもYouTubeで。
※20 空虹桜27行。U・B34行で、俺の負け。ちなみに、オザケンの「我ら、時」話は、AFRAが全部終わってからになります。