U・B >マイファーストアナログフィッシュ!(※1)こと、メジャ2ndミニアルバム「BGM?」を話します。Amazonで新品が
4000円超えてますが、ブクオフで買えば250円程度です。いくら新品でもそれはボリ過ぎだろうに。
空虹桜>ファンがそのフリではじめるのはいかがなモノなんでしょうか?
U・B >なにを今さら。いつものことじゃないですか。それはともかく、北海道の超ド田舎に就職した俺が、北海道ローカル
の深夜番組でPV見て、すぐAmazonで買ったこのアルバムの1曲目は表題曲の「BGM」
空虹桜>サビがキャッチィだよね。
U・B >ええ。んでもって、PVがブロックの家みたいなのの前でニット帽被った兄ちゃんが唄ってるヤツ(※2)だったから、もうちょいポップ
なバンドかなぁとか思うじゃないですか。
空虹桜>でも、歌詞見たら全然違うよね。遠くの国で落とされてるミサイルのビートが 聞こえておびえて
る彼女のこぼした涙の音色が響く 都会の夜の喧騒にまぎれて 鼻歌歌う(※3)だもんね。
本当はスゴいねじくれてるのにすんなりと、非日常と日常が整合している。
U・B >ね。「ミサイルのビート」ってシレッと潜り込ませるフレーズじゃないじゃん。下岡晃、恐ろしい人!っ
ていう。(※4)
空虹桜>世界はBGMに溢れている。
U・B >でも、それを全力で否定するわけですよBGMはいらない 僕のMusic そこにあるMusic 聴かせ
てよMusic 僕をおどらせるMusic この街はMusic(※5)って。つまり、BGMにされる気は無くて、音
楽として聴いてくれっていう。
空虹桜>その感覚がポピュラミュージックとして唄われる矛盾。
U・B >ガツンとやられるわけですよ。そしたらもう買わざるを得ない。
空虹桜>にもかかわらず曲名は「BGM」っていうね。さて、2曲目は「夜も眠れない」
U・B >一転して健太郎(※6)の曲なんだけど、シンプルな擦れ違いというか、疑心暗鬼な曲なんだけど、この曲好きなんだけど、どこ
が好きなのかよくわかんないんですよ。
空虹桜>なんだそれ。
U・B >たいして中身無いんですよ。初期のアナログフィッシュはとくにこの、中身無いのになんだかいい!パターンが多く
て話しにくいんだけど、僕が黙ってる事に 深い理由なんてないのです(※7)って、言えちゃってるからそ
れでいいかと。
空虹桜>いいなら続いて3曲目が「Ticket To Ride」で、ズガッガッガーン!!!(※8)
U・B >やっぱりそこ来ますか。
空虹桜>というか、そこ以外のどこをフックアップしろと?
U・B >健太郎の吠えてる感じを。
空虹桜>吠えてるとこじゃん。ここも。
U・B >そりゃそうですけど、ほら、わかりやすくフられた歌なわけじゃないですか。したっけさ(※9)、彼女の行方は知らない
し 知りたくもねぇ(※10)って、吠えちゃう感じとかさ。
空虹桜>むしろ、無駄に間奏が長いよね。この曲。
U・B >そゆ無下なツッコミはしないでいただきたい!
空虹桜>さて、4曲目が「紫の空」だけど、なんだろ?微妙に歪んでる。
U・B >もう青い空は見れないっていう。
空虹桜>紫だから、明け方か夕暮れ。
U・B >お天道様が見れねぇよ。的な。
空虹桜>くたびれたからって紫は無いじゃん。ってとこだけど、まぁ、その変化球っぷりがツボる人にはツボる?
U・B >ツボります。っていうか、珍しい日本語使わないでください。
空虹桜>わかりにくいノリツッコミを・・・最後の曲は「出かけた」
U・B >迷わず名曲です。
空虹桜>デカい台風が南へ抜けて、ハワイで停滞中って、まずあり得ないけどね。
U・B >科学的なツッコミはいらんとですよ。むしろここで重要なのは、台風が君の匂いを連れてったのに、遠くで、
でも、停滞してることですよ。この未練っぷり!
空虹桜>そのテンションの上がりっぷりおかしいでしょ。普通。
U・B >たとえば、ここから先の下岡曲は失恋曲でもどこか醒めた感じになっていて、歌詞からしてのエモーショナルさは、健太郎曲が多
くなっていくのだけれど、曲自体のスケール感も合わせて、僕は散歩に出かけた 散歩に出かけた 僕は
散歩に出かけたいんだっけ でも散歩に出かけなくちゃ(※11)って歌いあげる切実さみたいなのが、
もう、なんともいいんですよ。
空虹桜>はっ、はぁ。
U・B >「BGM」目当てで買ったCDの最後に、このスケール感の曲が入ってたら、もう抜け出せないじゃんねぇ。
空虹桜>その結果が、今このおしゃべりってのは、微妙だけどね。(※12)
※1 アナログフィッシュ:1999年に結成の下北系ギターロックバンド。長野県下伊那郡喬木村出身の下岡晃(Gt&Vo)と佐々木健太郎(Ba&Vo)に斉藤州一郎(Dr)を加えた3ピースバンド。
※2 a.k.a 下岡晃。
※3 拡大部は歌詞より引用。
※4 下岡晃:※1のとおり、アナログフィッシュのギター&ヴォーカル。トレードマークは※2のとおり、ニット帽。
※5 拡大部は歌詞より引用。
※6 健太郎:※1のとおり、アナログフィッシュのベース&ヴォーカル。太ったり痩せたりする人。
※7 拡大部は歌詞より引用。
※8 直前の拡大部は歌詞より引用。
※9 したっけさ:北海道人が素で多用する北海道弁。世界で一番使い勝手の良い単語の一つ。
※10 拡大部は歌詞より引用。
※11 拡大部は歌詞より引用。
※12 空虹21行。U・B33行で、無論、俺の負け。さて、ここからが本番です。次はいよいよフルアルバム。