第671回 我ら、時 DISC3(前編)

空虹桜>いよいよDISC3の話になりますが、小沢健二※1)の15,000円する「我ら、時」パルコ Amazon)を、もうちょっと
       だけ語ります。
U・B  >DISC3の1トラック目は「笑い」の朗読からですが、アレですよね。この共同体とか微妙な笑いとか、ようするに自分のことを仰
       られてるわけですよね。
空虹桜>まぁ、自己肯定的に聞こえるよね。でも、それと同時にこれってポピュラリティの話だと理解していて、ニッチに受ける話は、所詮ニッチ
       にしか受けない話だからポピュラリティは獲得できないよねぇ。っていう。もしくは、お金にならないよねぇ
U・B  >はいはい。俺、準急やってるじゃないですか。(※2
空虹桜>なにを藪からスティックに。(※3
U・B  >シレッと変なこと言いましたね?今。
空虹桜>気にしない気にしない。
U・B  >不要なことしないでくださいね。えと、数年に一度ぐらいですけど、準急とかRSRのレポ集※4)にクレーム来たりするんですよ。で、
       そゆのが「RSR信者キモい」みたいな。
空虹桜>ああ、「ひふみよ」じゃなくて、「東京の街が奏でる」(※5)のCDが出たら、その話はしっかりしたいね。
U・B  >そこまで先延ばされても困るんですけど、根底は同じよな文脈なわけじゃないですか。
空虹桜>そうかなぁ?
U・B  >どこに目を向けるの?って話だと理解していて、空虹さんの言い回しを使うなら、ポピュラリティとローカライゼーシ
       ョンみたいな話じゃないですか。実際。
空虹桜>まぁね。トラック2が「シッカショ節」だからね。(※6
U・B  >ナショナリズムとは違うデスよね?
空虹桜>共同体とかコミュニティとかって単語を使うと、ちゃんと社会学事典を引いて、こういう意味合いで使ってますと
       明示しないと気が気でないのだけど、とりあえず、ナショナリズムとかって言葉はもうちょっと作られた意識に使
       う言葉の感覚だから、ローカライズというか、地方愛みたいなのが相応しいかなぁ。
U・B  >地方愛とか言っちゃいますか。
空虹桜>こっちに話を振ってきましたよね。
U・B  >ええまぁ。だいたいなんの話かわかんなくなってきたけれど、「しっかしょ節」も含めて、このライヴは身内ネタだよ!
       て宣言するのは、ある種のオザケン像とピッタリ適合してるよなぁと。
空虹桜>たしかにね。そして、トラック3が「さよならなんて云えないよ(一)」という名のメンバ紹介。
U・B  >冷静に考えたら、木暮さんと真城さんがいるんだから、ほぼHICKSVILLEなわけですよ!(※7
空虹桜>なにを今さら。
U・B  >いや、なんだろね?自分でも不思議。アレですよ。油断してオッケーよとか聞いちゃったから。
空虹桜>なんつー言い訳。ちなみに、トラック4の「さよならなんて云えないよ(二)」が本曲。
U・B  >改めて聴くとやっぱり凄い歌詞ですよね。南風を待ってる 旅立つ日をずっと待ってる “オッケーよ"なん
       て強がりばかりをみんな言いながら 本当は分かってる 2度と戻らない美しい日にいると
       そして静かに心は離れてゆくと※8)ですからね。
空虹桜>ねぇ。あと「さらば雑司ヶ谷」(※9)で有名になったけど、タモリが左へカーブを曲がると 光る海が見えてくる
       僕は思う! この瞬間は続くと! いつまでも※10)推しだったりするし。
U・B  >そう!んで、このアルバムだとここの件をホントに無理して声を張ってる感が、ある意味、オザケンのプライドみたいにも
       聴こえる
空虹桜>たしかに。あと、このトラックもいくつかのライヴをつないでるよね。
U・B  >ですな。でもってからに、トラック5が「ドアをノックするのは誰だ?
空虹桜>アレだけ英語を使うのを避けていた小沢君がなんの躊躇いもなくONE LITTLE KISSと唄い上げる。
U・B  >ああ。たしかに。そうだ。違和感なく聴いてた。
空虹桜>むしろ、これも録音のつなぎの方に気を取られがちだからね。
U・B  >ええ。ともかく、この曲はドアノックダンスよりも誰かにとって特別だった君を マークはずす飛びこみで僕
       はサッと奪いさる※11)なんですよ!マーク外す飛び込みでちゃんと奪い去らなきゃダメなんですよ!
空虹桜>なにを唐突に。
U・B  >えーと、過去の自分へのダメ出し
空虹桜>痛い痛い。
U・B  >あそこでちゃんとホラアレしておけば、今頃ああだったりするわけじゃないですか。
空虹桜>でもそれはどっちかって言うと、決定力不足だよね。
U・B  >まぁな。えと、次まで行ってもいいんだけど、トラック的にも丁度いい切れ間なので今回はここで終わりです。(※15


※1 小沢健二:王子様だから許される吟遊詩人。オフィシャルでの「東京の街が奏でる」振り返りはなかなか面白い。
※2 準急:RSR semi-EXPRESS、略して準急。RISING SUN ROCK FESTIVALの速報サイト。もしくは、U・Bの完全趣味サイト。準急には準急の固定客がいる。
※3 藪からスティックに:「藪から棒に」のルー語化。
※4 RSRのレポ集:こっそり、日本でやってる個人サイトで更新される最古のフェスレポサイトになりつつあるんじゃないかと思っている。調べてはいない。
※5 東京の街が奏でる:小沢健二が2012年に行ったコンサートのこと。U・B空虹さんが見に行ったのは第二夜。
※6 今でも実はまだこっそり無料ダウンロードが可能だったりする。
※7 HICKSVILLE:元ロッテンハッツ。真城めぐみ、中森泰弘、木暮晋也の3人組。
※8 拡大部は歌詞より引用。
※9 さらば雑司ヶ谷:樋口毅宏の小説。作中に、オザケンが「いいとも」出演時に、タモリが褒めたという件がある。
※10 拡大部は歌詞より引用。
※11 拡大部は歌詞より引用。
※12 空虹桜24行。U・B27行で、の負け。半年かかりましたが、6月でこのシリーズも終わりです。


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