ファンク!
「ラヴホ行こ」
やおら出し抜け藪から棒に蛇が出るかのごとく彼女は言って、鳩が豆鉄砲食べてるみたいな顔した俺へ、カラカラとのどちんこまで開けっ広げな感じで笑った。
「変な顔」
そりゃ知らない仲じゃないし、オナニー覚えたばかりの若かりし頃なら、たぶん、妄想のオカズに2・3膳はイったかと思いますけど、こう見えて互いにとっくにアラフォーですよ。べつにアレがナニなわけだからの言い訳とかじゃなしに。気分だけはジゴロだから、いちおーシミュレーションは済ませてたりするし。
「冗談でしたぁ。とか言ったら怒る?」
そりゃ怒りますよ。な、たまらん笑顔で言われたりしたら、苦痛と快楽で無茶苦茶に顔歪ませてやりたいとか思うじゃん。で、すっと手を腰に回して、下半身から接近するでしょ。ただの変態でしょ。しゃーないしょ。蕩けるでしょ。
「若いなぁ」
言い終わる間もなく、彼女の右膝が固くなろうとしたナニなアレを見事にへし折って、ウワって、それでこの展開はズルいとか思わせるまでなくKO決着。倒れしなに伸びた手は彼女に届くハズもなく、残り香を掴む。
カラカラとのどちんこまで開けっ広げな感じで、彼女は笑ってる。
「超短編の世界vol.3」未掲載作
(ケータイ)
トップ
>
空虹桜
超短編集 エディアカラ
> ファンク!
(パソコン)
トップ
>
空虹桜
短編集 バージェス頁岩
> ファンク!
(C) Copyright SORANIJI Sakura,2010
e-mail
bacteria@gennari.net