ジャングルの夜
ホッピーだらけの裏通り。ピンクいネオンの繁華街。
アスファルト蹴飛ばした先、颯爽とキャッチの荒らし。
「二次会カラオケいかがすか?」
「ただいまタイムセール中」
「いい娘いるよぉ!」
「シャッチョサン! シャッチョサン!」
残響反響、僕が拾い、死語や駄洒落に陽を当てる。
雑踏満たす無声音。掻き消してゆく外車成金。吹き流される路上ライヴ。踏みつぶされる夢・希望。
エコに欠けてるインテリジェンス。強制されるヴォランティア。
一人称は「僕」がいい。「俺」に無いから。Bが無いから。
大事なグレード、下げる素人。お昼公園。夜、失楽園。絶品なべっぴんと臭い青姦。
正論語るオヤジが買う春。ガキが連呼する「ヤバイ」は憂鬱。乱れるミームが絡み合う。
ドラッグさえも青ざめるコミュニティ。人工的な猫の集会。コンクリートの熱帯雨林。大都会に溢れる緑。
生態系は常に変動。「原始の自然」という幻想。生き延びるため人が密集。雑然とした都市のシステム。
僕はゆく。この街をゆく。僕はゆく。ジャングルの夜。
超短編 500文字の心臓
第79回競作「ジャングルの夜」参加作を加筆修正
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