隣りの隣り

 夏は白いTシャツが眩しい。もちろん白いYシャツだって眩しいのだけれど、長谷川さんちの次男坊とか、Tシャツの時の方が筋肉質に見えて、高校の制服って着痩せするんだよなぁ〜なんて思って、じゅんとしてクラッときて、なんというかまぁ、午前中から一人で慰めちゃったりするわけで。
 結婚して3年もすればダンナにトキメかなくて、なんだか男子中高生が喜びそうな「団地妻」に成り下がってることは否定しない。しかもオカズが長谷川さんちの次男坊や工藤さんちのトシ君や佐々木さんちの・・・アレ?これじゃ頭の中、男子中高生と同じレベル?
 まぁ、気持ちイイからいいんだけど。
 あっ、あ〜、窓、網戸だ。なんで中指挿れてから気づいちゃうかなぁ、そゆこと。聞こえちゃうかなぁ。窓開けてれば聞こえるかなぁ。長谷川さんちの次男坊にまで。
 向こうは向こうでアタシをオカズにしてて、アレやソレとか妄想して、って、やっぱこれじゃマンマ「団地妻」かッ。

超短編 500文字の心臓
第52回競作「隣りの隣り」参加作

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