じっちゃんが言うには、雲の生成は山と湿度が必要で、だから海風を導く川と、山を造らねばならないそうだ。地学的には正しいらしいけど、それをじっちゃんがやる必要あるのか?といえば、そんなわけはなく、だから我が家は破綻・離散した。
のに、僕はこの星へ帰り立った。
酷く納得いかないのだけど、じっちゃんの遺骨を誰も引き取らないから仕方が無い。骨に罪は無い。むしろ、崩壊家族から遺骨まで押しつけられた関係者はいい迷惑だ。
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