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洋画

作品名記述者記述日
17歳の瞳に映る世界唸るバクテリア2021/08/26★★★★

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「83歳のやさしいスパイ」とどっち見ようか迷って、「17歳の瞳に映る世界」見ました。
ホント、ことごとく、オッサンくたばれと思ったのです。
なんでお前は、はじまって10分ぐらい経ってから現れたクセに、上映中にビニル袋バリバリさせて、ボリボリ堅いもん食ってんねん。
映画館来んなよ。マジで
閑話休題。
アメリカの良くできた、しかし、できた経緯を考えれば、本当に糞みたいな理由で、その事実に茫然とする映画。
たとえば、産科医院で手荷物検査してるのは、最初理解できなかったんだけど、カトリックがデモしていてようやくわかった。
保守主義・原理主義が爆弾や凶器を持ち込む可能性があるからだ。
おそらく。
命を守るために命を失わせることを躊躇わない矛盾に無自覚な信仰。
パンフにちゃんと「クリニック爆破事件」なんて狂気の文言が踊ってるしね。
バスが乗り換えられるのは、長距離便が錯綜している大陸だから、細かい終着点の差異は誤差の範囲なのだ。
たとえ、ペンシルベニアとニューヨークが隣州で、5時間程度で行ける距離だったとしても。
ん?5時間ったら、札幌‐函館間ぐらいか?
そして、夜中の1時でバスターミナルが閉まるのはホームレス対策で、夜中走る地下鉄では、変態が車内でチンコを擦り始める。
ひとまず、出てくる男がどれも気持ち悪い
ガキは「 雌犬 」とヤジを飛ばし、父親(パンフで知ったけど義父)は雌犬に発情しているかのようで、バイト先のオッサンは17歳の女の子に向かって
君がいないと淋しい
と言うどころか、片っ端から手にキスをする。
ワンチャンあると信じてそうで、ある種の無邪気さが悍ましい。
車内で出くわした童貞みたいな男は、必死にダウンタウンへ連れ出そうとして、最終的に、(パンフでは触れてないけど)たぶんトイレあたりで一発ヤって、そのお代としてバス代を提供する。
17歳の瞳には、そのすべてが映る。映り込む。
ああ。同じ男として、このみっともなさをどう扱えば良いものか?
オープニングで原題が出てきた時、全然邦題とちゃうやん!思ったのだけど、終わってみたら原題は原題でクリティカルだし、この邦題お見事。
「目は口ほどにものを言う」
とはいうけれど、これほどまでに目元がハッキリした女の子二人が、「X世代」とか言われる女の子達が、ケータイに依存をするでもなく、徹底的に言葉足らずなコミュニケーションを繰り広げる。
この映画の感想には不釣り合いだけれど、ハッキリした目元はとても好みだ。
右曲がりな人たちは、日本人のコミュニケーションを「非言語的」と言いたがるが、しかし、このところのアメリカ映画をちゃんと見ていれば、そんなのは日本だけの文化ではないと断言できる。
そうでなければ、あの状況で小指だけをつながない。小指だけを映さない。
人間の文化に大きな差はない。
その昔、スチャダラパーが「国際派」とクサした類の意識高い人たちは、日本が同調圧力が強くて空気に支配されていると言うけれど、しかし、このところのアメリカ映画をちゃんと見ていれば、そんなのは日本だけの文化ではないと断言できる。
そうでなければ、一緒にバスに乗らない。行きづりの男に助けを求めない。口づけに目を逸らさない。
人間の文化に大きな差はない。
アレは罪の意識のなれの果てだと理解する。
ガラパゴスや未開の文明は、あるかもしれないけれど、日本はとっくの昔に世界に組み込まれているので、そんなのは、どちらに転んでも特別視したいだけの幻想に過ぎない。
どちらの視座も憐れだ。
閑話休題。
唯一、徹底的に言葉が交わされるのは、前述のアメリカらしい、しっかりしたシステムの一環であるカウンセリングにおいてだ。
主人公オータムが言葉に詰まる。
最初、妊娠の原因は「雌犬」と叫んだ男の子にあると思ったのだけれど、きっと、あの男の子は最近性交渉があった二人の内のひとりなのだけれど、父親ではない。
もう一人の男、つまり、父親に思い至って心から胸糞が悪くなった。
ホント、オッサンは滅べ。滅ぶしかない。
ごめんなさい。

いちお書いておくけれど、この映画を
「フェミ映画」
と言い捨てる男がいそうな気がするけど、それは想像力が足りない。
男に蹂躙され、脳味噌が湧いた宗教に縛り付けれた人間が、それでも自由を求める映画で、自由を獲得する映画なのだ。
自由を見失ってはいけない。
自由こそが人間だ。

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