「
誰がハマーショルドを殺したか」見ました。
☆4つなのは完璧に未消化だから。
「たまむすび」で町山さんが紹介してて、面白そうだからと行ってみたら
超面白かったんだけど全然消化が追いつかない。
俺はなにを見たんだ?
いや、アウトラインはわかる。ハマーショルドを殺したのは誰か、名前が出てくる。組織の名前も。誰が指揮をしていたかも。
そもそも、町山さんが話してたのはほとんど恐ろしいほどにネタバレで、話のカタルシス的なところほぼすべて喋ってた。
にもかかわらず、なんだ?この未消化っぷりは???
ひとつには、物語自体が未消化で終わってるからである。結論は出ていない。
国連はまだ調査中だし、南アフリカもイギリスも協力しないし、アメリカは機密だからと口を噤む。
秘密の研究所を探して川を下る。
なんの話をしてるんだ?
ハマーショルドが殺されたのは俺が生まれる20年前の話なのに、アパルトヘイトが終わる直前までの話が焦点になる。60年前と30年前が並列で並ぶ。
生死は不明だから、まだ現在進行形なのだ。なにも決着はしない。
いみじくも、アフリカ人秘書に結論を問われて答えられない。
そもそも、映画の構造が
作為的なのだ。同じ語りを違う場所で違う黒人秘書に行う。
ハマーショルドが死んだことも飛行機が落ちたことも、この映画が語った証言も事実として認められつつあるのに、酷くフィクショナルな体裁を装う。
ワクチンにエイズウィルスを投入しても感染は広げられないと最後の最後に字幕が入る。
事実は淡いに取り残されて、薄皮1枚向こうの真実は輪郭だけで見えやしない。
クソ!
メッチャ続きがが気になるじゃないか!
あ〜あ、完全なる陰謀論とビジネス的な事実が工作して、思わず
Wikipediaのハマーショルドのページすら嘘かもしれない!?と疑いたくなる始末。
スウェーデン人の死をデンマーク人が追うとか、なんて北欧!しかも、コンゴはデンマーク領だったわけで、因果が深い。
こんなに消化不良な映画は久々すぎて、どう振る舞えばいいのか忘れました。
とりあえず、パンフで復習する。