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イヴェント名記述者記述日
パリ ポンピドゥーセンター キュビスム展—美の革命
ピカソ、ブラックからドローネー、シャガールへ
唸るバクテリア2024/02/22

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1/2は上野でご飯食べたいな。
などとも思い、じゃあ、西洋美術館へ行こう!と「パリ ポンピドゥーセンター キュビスム展—美の革命 ピカソ、ブラックからドローネー、シャガールへ」見ました。
長いよタイトル!とくにサブタイトル長いよ!!!
改修工事後、初の西洋美術館。ようやく。大好きなクセにごめんなさい。
そうそう。西美こんな感じでしたわ!と、久々な感慨だったのだけど、トータル見てわかったのは、ゴリゴリキュビスムな頃のピカソが全然理解できないってこと。
ブラックのが100倍見方がわかる。
とはいえ、おそらく、理解する作品ではないというか、理解しようとするのは間違っているという実感はある。でもさ、知ってる口叩きたいじゃないですか!(台無し)
どれだけ見れば解釈できるようになるのかしら?なんとなく手応えは見受けられるのだけども・・・

それはともかく、見ている最中ボンヤリと
ノイズ音楽が気持ちいいのはわかるのに、キュビスムを理解しきれないのは何故だろうな
などと考える。あるいは現代アートまで来ると一周して笑えるのに、現代音楽は訳わからなさすぎて、笑いが引きつるのは何故だろうな。とか。
実際、キュビスムもゴリゴリのピカソが過ぎると、原型が見え隠れするわかりやすい作品が見受けられる。
色もキューブも、あるいはチューブも、並ぶ図形の意味はある程度、意図を汲み取ることが出来る。
それなりにデコードして、正解なんてものはないけども、雰囲気とか気分とかノリとかは想像が出来る。
そう。
キュビスムのモティーフはヴァイオリンやギターなどの弦楽器が選ばれる。あるいは、楽譜そのものがモティーフになる。
その時、静物画であっても、おそらくそこには音楽があったはずなのだ。
ピアノやドラムのような打楽器ではなく、弦楽器が。周波数の塊のような楽器が。
なんとなく、ここには大いな意図があるのだけど、もちろん、そんなことは誰も説明してくれない。ぐすん。

終盤に、銅像や石膏レリーフが現れるのです。キュビスム展。
どれもデュシャンだけれども。ちょっとビックリした。
写実から離れて抽象の行き着くところまで行こうとしたキュビスムが、フィジカルに走るだなんて!と。
しかし、展示の一番最初には、差別的な意味で「プリミティヴ」と呼ばれた作者不詳のマリの小像やガボンの守護像やコンゴの呪物、コートジボワールの仮面が展示されていて、つまり、キュビスムはフィジカルからはじまったジャンルなのだから、フィジカルに帰り着くのは必然なのだと思い出させる。
そして、最初のは背中が無かったので残念だったけど、残りの2作は正しく、キュビスムを3次元化しましたよ!といった作品でテンションが上がる。
今回写真撮影可の作品が多くて、石膏レリーフは撮れたハズなんだけど、無闇にバシャバシャするから見るのに邪魔くさくて仕方ないし、下手な写真で絵撮ってどうするん?だらけだったので、カメラを出すのは避けた(何人か、解説を写真撮ってる人もいたが)
で、でさ、キュビスム史を順番に見ていった最後に、コルビュジエが出てくるんですよ。
コルビュジエの作品たる西洋美術館の特別展で、コルビュジエの作品を眺める。
つまり、この建物はキュビスムの象徴みたいなもんですよ!と、言外に宣言しているのです。西洋美術館が。
これって、結構鳥肌ものというか、メタ構造みたいなものって、ある種、キュビスム的なんじゃないかと思い至っていたので、この展示展開は歴史的であり意図的なんですよ。
10月からやってるからアレではあるんだけど、新年早々、スンゲェの見せられた感があって、楽しうございました。

なお、物販はステッカーがあったので、あやうくすべて買いかけて自重。
そんなことより、胸プリントで「PAUL CEZANNE」書いてるTシャツが売れないバンドのバンドTみたいだったので、そっちのがテンション上がりました。
あのデザイン、確信犯だよなぁ。悪いなぁ。
5回ぐらい買おうか悩んで自重したよ!Tシャツしまう場所が無いんだよ!!!

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