| イヴェント名 | 記述者 | 記述日 |
| スウェーデン国立美術館 素描コレクション展—ルネサンスからバロックまで | 唸るバクテリア | 2025/10/03 |
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何気にこの展示で大事なのは、ほんのりと素描の概念が拡張されることだ。
ただ、線画だけが素描ではない。
下書きがすべて素描なのだ。そうなのだ。
したがって、ステンドグラスの下絵で、ガッツリ彩色されていても、それは素描なのだ。
版画の原版にする時、構図を変えても下絵こそが素描なのだ。
なんだ。素描のレンジって無茶苦茶広いじゃないか!
もう完全に知らない世界に陥る。
しかも、素描だから作者が特定されるまでに七転八倒してたりする。
何度も見たことがある「帰属」だけでなく「周辺」なんて単語まで出てくる。
さらには「シャルル・ル・ブラン派」どころか「南ドイツ」なのだ。作者が。
南ドイツ!
もちろん、BL感みたいな理由や森薫みの理由、ジブリ感の理由は考えて結果に辿り着きはする。
素描だから輪郭線が無くて、水彩だけでなんとなく描かれる輪郭にたまらなくリアリティがある。
さらりと描かれた船の修復が素晴らし絵に見える。
馬鹿馬が凄まじく馬鹿馬でめんこくて仕方がなかったりする。
この馬鹿馬の作者がまさかの南ドイツ!
南ドイツ!!!
スズメが傷んだ絵なのに会場中を飛び交っていて、しかも、抜群のフレーミングで栞になっていたから、つい買ってしまう。
あの娘に、素描でならくれない?って言おうかなと思う(絶対くれないけど)
予想だにしないことに、世界がすこし広がる展示だった。
あるいは、こうなることをホンノリ予期していたから前売りを買ったのかしら?自分。

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