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邦画

作品名記述者記述日
ドライブ・マイ・カー唸るバクテリア2021/09/24★★★★

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見る予定はまったく無かったのだけれど、赤平人は見なければならないらしいので、無料券行使して約3時間見た「ドライブ・マイ・カー
思ってたよりだいぶ人が入っててビックリ。
しかし、映画館の構造上、隣のスクリーンが4DXだっので、不用意に揺れるのビビるから止めて欲しい
それはともかく、面白いと言えば面白いし、3時間わりと画面に集中していたのだけれど、テーマが高尚すぎて辛い(笑)
流石にラストシーンは意味がわからなさすぎたので、誰か説明していただきたい。珍しくマジで。
最初は韓国で撮るつもりだったらしいので、その名残みたいだけど、どっちかって言うとパラレルワールドオチみたいな印象。
いいのか?それで。
にしてもだ、あの劇中劇は「ゴトーを待ちながら」も「ワーニャ伯父さん」も普通に見たい。あんなカオス!
しかし、ある種極めて人間らしいとも思う。神の怒りでバベルの塔が崩れ落ちようと、異なる言葉を噛み合わせれば、通じなくても通じるじゃないか!っていう。
神を冒涜できるのは、人間の特権であるという。
さてさて、なにはなくともメインは車ですね。サーブ900。
Wikipediaによると、どんなに贔屓目に見ても1993年で製造終了。
2021年から15年前としても2006年時点で13年経過してるわけで、でもドアロックはリモートって、どんだけ金ツッコんで改造してるのか?
おそらくは、もうパーツ残ってないと思われるので、メンテやってる自動車工場は相当なマニアじゃないかと。スゲェ。
そもそも、動態保存されたわけだよ。やはり車業界のマニアは深い。
いずれにせよ、車が主役の映画なだけあって、華があるというより存在感のあるチョイスではないかと。
だから、映画の内容を思い出す時は、車内のシーンが多いのにサーブ900の外面のが思い出してしまうのですよね。
あとは、岡田将生である。
某蔵馬が言うところの「綺麗な薔薇には棘があるのさ」なんだけど、綺麗さに秘められた暴力性が良く出てていい芝居だったなぁと。
とくに、パンフでも言及されてたけど、オーディションでソニア・ユアン(パッと目の「いい女」感!)と、初対面なのに役の暴力性に託けて唇を奪ってくあたりとか、もう、イケメンはなにをやっても許されるのか!と(待て)
性的なところで言及すると、霧島れいかがアラフィフとは思えないほどエロくて、そりゃ、岡田君クラスなら一度味見したくなるですよね(下衆な言い方)
しかして、やはり「ワーニャ伯父さん」のラストシーンの手話が、アレは映画だからこそであって、デカい劇場だと厳しい気はするんだけど、感情表現が言葉であり身体表現として導出するので、見事な演出だし、手話という表現の秀逸さがでてるなぁと。
言語として、言葉よりよっぽど高等な気がした。言葉推しの映画なのにね。
西島秀俊は舞台に出てるシーンのが生きてた印象。
あとは、ヒロインの三浦透子ともども、トーンを抑えた続けた芝居はなかなかなのですが、脚本が文学的でやっぱりしんどいのですよ。わたくし。素養無いねん
赤平のラストシーンも、結局、感情を台詞に落としてて白けてしまった。
「ワーニャ伯父さん」のラストシーンも同じぐらい台詞に落としてるのだけど、手話で表現されてることで芝居になってしまう秀逸さと比較して雲泥。
であるからして、台本読み込みによる引用がことごとく心理描写をしているとかもウマいのだけど、ウマいだけというか、そりゃ、まぁ、そう使いたくなるよね。と。
アレですよ。
舌馬鹿だから、化学調味料入ってないと「味しない」言っちゃう感じね。
煙草呑みばかりが出てくるのも、ちょっとした旧時代感。
だいたいにして、どうしたって広島県広島市から北海道を目指す無茶苦茶さが耐えられないのだけど、コメリ立ち寄ってるから、おそらく、新潟‐小樽航路なのだが、冬の16時に苫小牧着いたら、明るい時間に赤平到着は無理です!苫小牧の時点で暗いです。終了。無理ゲーが過ぎる。
そもそもだ。わかってはいたのだけど、クライマックスで一番注意を引かれたのは、ここが赤平のどこか?なのだ。
赤平と思しき場所は、だいたい特定はできたし、ラストカットは映ってる家から100%場所特定できるけど、そこに順路としての妥当性はない。
春先とはいえ、ブラックアイスバーンにはなってるだろうから、冬タイヤはかなきゃ事故るぞ。いつ替えたんだ?(解像度)
つか、しかし、スゲぇな。赤平。ホントになにもないな!人ごとのように、思いました。
トラックの走行音だけ聞こえる。我等の道道227号赤平滝川線。

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