これ、絶対良いコメディ!
と、予告編から思っていた「
ひみつのなっちゃん。」は、上映時間が97分!素晴らしい。けど、☆3つ
当事者キャスティングじゃないとか、それはまぁわかるのだけど、
本当に当事者じゃないかは誰も知らないだろうに(待て)
途中まで☆4つ思いながら見てたのだけど、最後台無し。終了。これは駄目。
この構造の日本映画で、ダンサーとして終わった人が、お盆に行われる葬式と盆踊り(郡上おどり)で復活するなんて、極めて日本的なガジェットで再生の物語を仕込んでるにも関わらず、
最後、踊るシーンが無いんだぜ。
おまけに葬式も盆踊りも旅先だったわけだから、ロードムービー的にも二丁目に戻るのが行きて帰りし物語だろうよ。
そこから逃げてどうする?
駄目だろ。
これが映画初監督の田中和次朗一流の美学かもしれないけれど、そこにお前の美学を持ち込むなら、そもそもこんな構造取るなよ。ノイズだ。
せっかくドラァグクイーンの衣装3人分持ってきてるのに、
一人だけ着ないのが主人公ってわけわかんねぇーだろ。滝藤賢一に踊らせろよ。最後、渋谷すばるBGMでいいから踊らせろよ。メインビジュアルに3人ショット並べてるんだから、映像で3人並べないのは詐欺だろ。
とくに前半の、ちょっと物真似臭いお姉キャラ感とか、微妙に編集のテンポが悪くて笑いきれないところとか、言うても、田舎っぽいとはいえ、ああやって無理矢理ドラァグクイーンに踊らせるのは、
人間として糞だな(しかし、市ノ瀬アオの存在感!)とか、そこら辺はどうでも良くなったハズなんですよ。
最後にちゃんと踊って、ちゃんと大団円すれば。ちゃんと復活を描いていれば。
はぁ。
それにしても、劇中の滝藤賢一のスタイリングは素晴らしい。衣装も素晴らしいし、エスムラルダの監修の甲斐もあってか、いちいち細かい仕草の「っぽさ」というか違和感の無さが良くて、唯一、怒ったシーンの最後の最後に滝藤賢一が出てしまったのだけど、全体的にはこの人やはり良い役者だなぁと。
レイクALSAのCMやレノアリセットのCMは大っ嫌いだけど(台無し)
あと、渡部秀と岩永洋昭との仮面ライダーOOOネタは、パンフ読んでて気づきました(ヲタ失格)
松原智恵子のキュートさや、流石のアンジェリカの存在感や、素麺イートシーンの据わりの良さなど、パーツパーツは良かったのだが・・・
勿体ない。