今年のアニメとしては一番楽しみだった「
犬王」見ました。
アレで終わりが良かったのかなぁ・・・わからん。それがわからん。
友情で終わるのはまっこと正しいのだが、
600年探さなきゃいけなくなったのは、お前のせいだろ！って気もする。
そこで、お前が手を離した理由は、友有を助けるためだったんじゃないのか？
でも、あのメイクはジョーカーオマージュにしか見えなかったので、サイコみがその意味に沿っている（助けるために見捨てるという矛盾）とも言える。
そうじゃなくて、面白い映画ではあったのだけど、すこしだけ物足りない映画。
おそらく、このわだかまりは俺と湯浅監督の相性が今ひとつ良くないからで、申し訳ないとしか言えない。
けれど、アヴちゃん登場シーンのアヴちゃんっぷりは素晴らしく、
これぞアヴちゃん！最高。といった。
完膚無きまでにアヴちゃん。素晴らしい。
アトロクでも「キャラが先か役が先か？」って話をしていたけど、たしかに納得。これはアヴちゃんの話。
であれば、尚更あの終わりで良かったのだろうか？
まるで友を裏切るような終わりで良かったのだろうか？
俺の知ってるアヴちゃんは、友のために命を差し出し得る人だ。
もちろん、犬王の名が後世に、今の世に残らなかった理由はそこにあるんだと思う。
己の歌を唄うことを封じられ、人の歌を唄い続けたのだ。己の舞を封じられ、人の舞を踊らされたのだ。
あの時のあの顔は達観である。
平家と重なり続けていた男は、平家から離れたのだから、平家の生きられなかった未来を生きる権利がある。
友を助けられない悔いと共に生きるのは、
アニメ「平家物語」の主人公びわにも重なる。
しかし、じゃあ、600年探すか？探したと言い張るか？
神器なんかに人生狂わされた人間は、犬死にするしかないっていうのか？
この理不尽はどうも違和感として残る。辛い。
だったら「君のためなら死ねる」と殺してくれよ。辛い。
と思ってパンフを読んだら、アヴちゃんが「ブロマンス」と言っていたので、
そうだよ！そうなんだよ!!と。
アヴちゃんはそう演じてたのに、物語はそうじゃなかったんだよ。
物語と役者の温度感の差が激しいんだよ!!
映像表現としては、随所にフレッシュな手応えがあったので、目の楽しみにも良い映画ではあるのだけどね。
あと、パンフのアヴちゃんの麗しさは異常。
森山未來との２ショット写真が眩しすぎるのであります。
