月内に一度はTOHOシネマズに行かないと割引がぁぁぁ！
ってことで、結果何故かTOHOシネマズ日比谷IMAXで「
ライフ・ウィズ・ミュージック」見ました。
真面目な評価をすると、いろいろ気になるとこが多いのだけれども、面白いか否かで言えば充分面白かった。
というか、もうちょっもドラッキーな映画を予想していたので、
全然普通に映画してんじゃん！というのが第一印象。
2022年にやる演出ではないよなぁ。とは思うのだけど、ラストは狡いし、超狡いし、思わず「狡い」って声出しちゃったし、エンドロールについてるオマケは、見事に「俺はなにを見ているのか？」案件なので、
Sia油断ならない人だなぁと。
しかして、スポブラ女性がテレビに露出し続ける2022年日本においては、スポブラは無問題だし、レディースのボクサーパンツも無問題なんですが、流石にあの格好で街中を動き回るのはアメリカでも駄目なんじゃなかろうか？いいの？マジで？
閑話休題。
音楽の映画だけれども、邦題に従ってしまうと、やっぱり間違ってしまう気はする。
もちろん、ズー as ケイト・ハドソンは、ミュージック as マディ・ジーグラーと一緒に生きると決心したので間違ってはいないのだが、あくまで、この映画はミュージックの映画であって、ズーの映画ではないんじゃなかろうかと。
もちろん、終盤のダンスシーンもヒロインはズーなのだけれど、ミュージックの王子様は途中で退場してしまったのだから仕方がない。
いや、あそこで退場させたのは、正直ラストシーンのインパクト以上の理由が見当たらないし、それでいいのか？と思わざるを得ない。
だ〜か〜ら、「それでいいのか？」を言い出したらきりがないんだって！
アンダーグラウンドには、たしかにこんな話いっぱいあるよね。
ヤク中に子ども産ませるな！的な言説だって、それこそテンプレですらある。
八歳か九歳ぐらいの精神年齢のオイラは、どうしたってら谷間や乳首や、ミニスカート可愛いなぁに思考が行くのだけど、あのダンスは、最初コンテンポラリー全開な感じになるのかと思ったら、中盤以降は歌詞の邦訳がなくても充分に理解できるダンスで、どちらかというと、ダンスを見に来たのが相応しい気もする。
そう。ミュージックにとっては、
ん？おかしい。書いてておかしい。たしかに映画を見た実感として、ミュージックが主人公なのだ。
けれど、主人公たる成長や進歩はどこにあったのか？圧倒的にわかりやすい成長はズーに訪れているではないか・・・
もうすこし考える。
知的障害（パンフでは自閉症）らしい振る舞いでの自己表現から、言語による自己表現に到ったのが成長だと解釈するのだろう。
たぶん、それは正しい。
でも、どうしたって、それが「成長」なのか？とは考える。
何人かの知的障害や自閉症と思しき知り合いや、彼らに対して自分が取ってきたコミュニケーションの記憶を掘り返す。
そう。たしかに、コミュニケーションに苦労したし、軽度の障害であれば歳を取った結果、ごく自然なコミュニケーションを取れるようにはなった。
現実的には、自分もその傾向があるのだから、そう信じたい。
でも、それは善きことなのか？
どうしても、劇中で耐えられなかったのは、ミュージックの神聖性である。
「知的障害者は美しい心を持っている」的な幻想が、ベッタリと全編に貼り付いている。
であるならば、成長によって幻想を失ってしまうミュージックは、不幸でなければならないのではないか？
なるほど。となればやはり、邦題は正しく見える。
でも、Siaは「ミュージック」をタイトルにしている。
矛盾。
そこでパンフ読んで。なるほど。ズーがSiaならば、ミュージックはずっとそばにいてくれたと。
つまり、邦題は適切だけど、どちらかと言えば、音楽への敬愛というか信仰心というか、帰依なんだな。この映画は。
なら、ミュージックの神聖性は「音楽」の神聖性と同義なので仕方ないか・・・
それにしてもそれにしても、ケイト・ハドソンが素晴らしいのは当然として、レスリー・オドムJr.とマディ・ジーグラーの素晴らしさよ。
ダンスはもちろんのこと、マディ・ジーグラーの表情筋は抜群の抜群ですね。
そして、パンフでほとんど言及してもらえてないけど、華僑系両親に引き取られた心優しきデブにして、ミュージックの王子様こと、
フェリックス役のベト・カルビーヨ！
名前からするとヒスパニック？
踊れてたし、ミュージックへの恋心が演出も含めて窺えて良かった。
設定的にはやはりツッコみたいどこではあるけど、良い役どころじゃなかろうか。
にしても、目玉焼き食べたい・・・
オジサン一人暮らしには卵って足が速いのだよ・・・
