作品名 | 記述者 | 記述日 | 星 |
All About Lily Chou-Chou(リリィシュシュのすべて) | k⇒y⇒ | 2002/11/27 | ★★★★★ |
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この作品を店で見たとき、「また岩井俊二が変な映画撮ってるなぁ。」と思って即買いしました。もともと、岩井監督のファンとまではいかないかも知れないけど、監督の作品は映像が奇麗で好きな感じだった。そしていつもどおり内容も想像つかないものを観はじめる。はじめの2、30分ぐらいは監督特有のだるくて、かるくて、という感じで続いていくんですが、次第に岩井俊二ワールドに引き込まれていきます。後半は、おもくてとなっていくんですけどね。「つーか、この展開どうなんの?」って感じで。岩井監督の作品が嫌いな人は最後まで見るのはきついでしょうね。この作品は3時間の長編です。途中で観るのをやめたら、そこで終了です(笑)。
まず、この映画ができるまでには前振り≠ェあるんです。それは、2000年の4月から数ヶ月間、ネットの使って監督が自ら実在しない歌姫=リリィシュシュ≠ニいうアーティストのサイトを作り出し、それを掲示板であーだこーだと監督がたくさんのハンドルネームを使い、お互いを会話させることによって煽っていくという形で物語の概要を作り出しました。この掲示板には、一般の閲覧者も書き込めるようになっていたようでして、どんどん書き込まれていったみたいっす。もちろん、ほとんどがヒッキーでしょうね(笑)。実際、他にもいろいろなコンテンツがあったみたいで一般の人が書き込めるネタ≠ェたくさん転がっていたようです。映画を観終わってから、監督のサイトに行ったんですがリリィシュシュのサイトは未だに残っています。
掲示板がもとでの作品ですので、字幕スーパーみたいに文字が画面の下にカタカタカタカタ・・と、たくさん出てくるんですよ。冒頭に書いたみたいに。最初はこれに慣れなければいけません(笑)。「何だこれむかつくわ」と思ってしまった。りしてはいけません(笑)先に小説ができてから、その後に映画を撮ったみたいです。俺はこの小説を読んだことないけど、小説を読むよりは先に映画観た方がいいと思うんだけどね。
俺らが15歳ぐらいの当時、何かと世間を騒がせていた俺たちの一個下たちをターゲットにしたのが物語の原案らしい。出てくるのは当然14歳の主人公。岩井俊二監督が描く、リアルな14歳のお話です。14歳と言うか、つーかねー、ぶっちゃけ登場人物が全員、ヒッキー気味なのよ(笑)。あの気持ち悪さはこれだったんだと今ならわかる。それが狙いなんだと思うんだけどさ。俺はヒッキー否定派なんで、たまらなくて、感情が入るときがあったんだよね。ほんと岩井俊二にやられたって感じ。ほんと。どうぞ、世の中のヒッキーたちが創りだした、ヒッキーによる世界を観てみてください(爆)