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イヴェント名記述者記述日
マティス展唸るバクテリア2023/06/29

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約20年ぶりの大回顧展こと「マティス展」@東京都美術館に行きました。
ほぼ予備知識は無いのだけど、ちょうど行った日の前日のアトロクで宇垣総裁が「お金が溶ける」みたいなこと言ってたので、覚悟して行ったら、ホントに溶けそうでした。
超財布の紐引き締めた
ポストカード2枚とマグネット(聖母子のデッサン)で自重。
まさかあるとは思わなかった「眠る女性」のポストカードが売ってたので、スタッフに珍しく趣味の近い人がいる!と驚きました。

#マティス展 🖼️(#東京都美術館)
写真🤳可能フロア
1F第6章 ニースからヴァンスへ
1938-1948

作品No.70
#眠る女性
1942年
木炭/紙
29 x 40.5cm#ブザンソン美術考古学博物館 寄託#マティス@tobikan_jp pic.twitter.com/3Fb657OtC7

— ataru_official (@OfficialAtaru) May 16, 2023

「額装してみませんか?」と額を売るのは、大正解なビジネスモデルだけど、販売スペースの前で滞留しちゃうから、もうちょっとスペース必要ではないかと。
いずれにせよ、株式会社east信頼できる。TシャツのサイズXLとSだけ販売とかさ!
閑話休題。
見ている感じだと、どうも身体性みたいなモノに作品性が左右されてそうに見えたのだけど、最後のセッションの写真では車椅子になっていたので、やはりという感じがあり。
反復や対称性が感じられない作品群で、とくに、左が強く描かれている印象があって、左半身に多少の障害があったんじゃ?といった気がしたのだけど、ッどこにもそんな説明は無かった。ガクッ。
そうじゃなく、マティス作品を見る「コード」を捉まえるのが、途中ぐらいから目的になってみてたんだけど、結局最後まで捉まえきれなかったなぁというのが感想。
悔しい。これだから近現代は!
とはいえ、いくつかポイントはあって、たとえば、中世以前の画家じゃないんだから、必ずしも画風というかやりたいことは1つじゃないよねと。
とくに、当初の作風と第一次大戦後の作風は決定的に異なっていて、第一次大戦後は一般的な感慨と違うんだけど、黒をどう使うか?が、作品のポイントになってるんじゃないかと
黒が輪郭線になってるのが主流だけど、輪郭に使っていない時は、わりと大胆にキャンバスを黒く塗っていて、或いは黒いガジェットや影が登場している。
黒の線はパステル調を映えさせるために見えるけど、中盤以降、俄然黒を映えさせるためにパステル調や原色を使っているように見えた。
なので、彫像はちょっとした力不足を感じたし、切り絵は黒の代わりに大量の余白を描いているなと。
あの余白は日本画的な余白にも見えるけど、そこまでワビサビみは無くて、ちょっとした意図を感じた。
そうじゃなく、なので、マティスの基本トーンは黒。もしくは暗色だと思ってみていたのだけど、切り絵だけじゃなく、途中途中で左右のバランスが取れてる(対称ってわけでは無い)し、黒もほとんど使われない画が出てくるのです。
これをなんとすればいいのか?
サッパリ解する「コード」を見つけられなかったんだけど、落とし所として、冒頭にあげたとおり、画風は1つじゃないよね。と。
そういうのを描きたい時だってあるじゃないか。人間だもの。
なので、そういうふうに見ていくと、マティス作品の説明が過剰にややこしい日本語に見えてきたので、難しく考えすぎじゃね?って気になってきたり。
いずれにせよ、素描が多かったり、まさかの反復構造を告解室に持ち込んでて驚いたりすることは、この解釈の文脈だとなかなか楽しめたので、それは良かったなぁと。
にしてもだ、アートの文脈だと、老人がミューズの若い女性を側に置いて作品作るの肯定されてる感じがあって解せんな。
時代が違うとはいえ、本人が同意してるとはいえ、ちょっと、マティスに性犯罪の印象を抱いたことは否定しない。

あとどうでもいいけど、一覧には記載無かったけど、1作だけ「代物弁済」って書いてて、3回見た
しかも、美術館から美術館への代物弁済だったので、なにをやらかしたのかと・・・

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