各所からある種の圧力をかけられてたので、見ました。「
マッドマックス 怒りのデス・ロード」
なんなんッスか?この
頭悪そうに見えて実は超頭いい、嫌がらせみたいな映画。
ビックリというか、グッタリというか。
いろいろガジェットにまみれてるから話題になりにくいけど、話の構造として、超王道の行きつ帰りし物語で、かつ、帰ってきた者が王となるっていう、
ベタベタベタベタベタベタな話なんだけど、よく見ると、行きは逃げてたのに、帰りは逃げてない。
むしろタッチダウン狙いっていう
反転構造を持っている。
ここがものすごく良くできてて、実際に前半のエピソードが、後半反転して登場するのな。
たとえば、ニュークスが前半、ウオータンクに飛び移るなり、チェーンが引っかかって転んだシーンに、俺大爆笑したんだけど、これが後半になると、ウォータンクの下に潜って、無事にエンジン修理したりする。
たとえば、マックスが運転する車が、オープニングはインターセプターで、ウォータンクになり、最後、ギガホースになってるのも、インターセプターとギガホースでの対象関係がある。車体の大きさなんかも含めて。
結局、エンディングでのマックスの去り際がカッコいいのも、登場シーンの反転だとみると、俄然納得がいく。
他にも、ゲートをくぐる時、行きがマックスで帰りがニュークスと、決してフュリオサがハンドルを握ってないとか、行きは一行を癒していた水が、帰りは足手まといとか、たぶん、覚えてないところを含めて、きちんと反転構造になってるんじゃないでしょうか。
よく出来てるなぁと。
ただ、人々が言うほど全編ずっとアクセル踏みっぱなしって印象じゃなくて、単に
たるみがない120分だったってだけじゃないかと。
それがアクセル踏みっぱなしって言われるとアレだけど、常に加速してるわけではなくて、
失速してる感じをさせてないだけだから、設定の細部がよくわからなくても、エンディングに感動できる仕組みになってんじゃないかと。
つまり、ストーリーテリングの妙ってヤツですよ。一気読み必死!みたいなさ。
にしてもさ、
シャーリーズ・セロンはいい女だなぁ。