作品名 | 記述者 | 記述日 | 星 |
ポライト・ソサエティ | 唸るバクテリア | 2024/10/18 | ★★★★★ |
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もちろん、冒頭に述べたとおり、姉妹映画なのだからシスターフッドなのは間違いない。それも、絵に描いたようなシスターフッドなんだけど、作中結局主人公リア・カーン as プリヤ・カンサラが言ってたけど、リーナに対する愛情はリアの自己愛の鏡映しだし、リーナもそれをわかっているから、最終的にはリアの思いを受け入れる。
だからといって、リーナは美大に戻るとは限らないだろうけど、おそらくはリアを今度は自分の鏡映しにするのだろう。
冷静に思い返すと、主人公リアとバトルするのは、ライバルのコヴァックス as ショナ・ババエミと姉のリーナ、んで、義母ラヒーラなわけじゃないですか。
その内の二人コヴァックスとリーナは仲間になって、義母のラヒーラはラスボスって、ジャンプマンガかよ!
そゆことを平然と出来るのは、日本映画では無いからなのだけど、イギリスらしい複雑さはちゃんとあって、パキスタン移民が遺伝子研究所を建てていたり、パキスタン移民が女子校に通わせていたり、上述のシスターフッドな友人たちは、クラスメイトから「処女」と馬鹿にされる黒人クララ as セラフィーナ・ベーと、白人アルバ as エラ・ブルッコレリなのだ。
リアとクララとアルバの3人ポンコツトリオのドタバタな日常は、30分ドラマで全12話ぐらいのを3シーズンぐらい見てたい。
コヴァックスは父親から誕生日を間違えられて車を送られた、背の高い黒人。
この辺は見事にパンフで須永恵美子先生が説明していて、(公開時点で)現ロンドン市長サーディク・カーンは両親パキスタン出身。
パンフでちゃんと補填されているの、正しい日本上映。
んでもって、ニダ・マンズールの言葉できちんと書くなら南アジア人映画なのだ。
昭和50年代めいた設定とシナリオだけど、呆れるほどにモダンな設定。そんなの面白いに決まってるじゃないですか!最高。
終盤のドレッシーなアクションパートは目に楽しくて仕方が無いし、昔庵野たんが「ラブ&ポップ」で「スカートだけがヒラヒラして動きがある(要旨)」言ってたのを、地で行くような素敵な画になっておりました。
パンフ見たら、リーナのあの衣装35kgって!!!
たまに見るなら、なにも考えずスカッとするけど、実は超考える要素をばら撒いたモダンな映画が良いなぁ。と、見事にベタなラストシーンに小さく拍手しながら思っておりました。
ちなみに、リアがツインテで空手の練習するのは萌えることしきり(馬鹿)
あと、生理描写が、男性監督だったらビックリなぁ。と、思いましたけど、やっぱり女性監督でした。
とはいえ、振り返ってみると不正出血だし、遺伝子研究者としては一流かもだけど、医者の腕は三流とも見えるが。
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