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邦画

作品名記述者記述日
ルノワール唸るバクテリア2025/09/05★★★★

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予告見た時にハッとした邦画である「ルノワール」見ました。
主人公フキ as 鈴木唯の魅力が全開で、鈴木唯を選んだ時点で優勝の映画なのだけど、それ以外は監督のエゴがちょっと強すぎて、終盤はなにがしたいのか、よくわからなくなってしまい。
映像も音楽も綺麗なんだけど、それで抽象度が上がった結果、淡いの話になったのはわかる。けど、じゃあ、あの印象的なカットを押し込んでどうする?と。
そもそも、監督は昭和世代ではないので、全般的に昭和レトロのイメージ図なのは否めない(と、見た直後に書いてたのだけど、清書する中で確認したら昭和どころか歳上でした。ごめんなさい。でも、あの当時あんなお洒落に服着てる人いなかったよ・・・田舎)
あと、還暦過ぎた沖田圭司 as リリーさんにあの役をやらせるのは、なかなかヤンチャである。
沖田詩子 as 石田ひかりに御前崎透 as 中島歩と不倫させるのは面白かったけど。ホントに胡散臭い役やらせれば、当代随一中島歩。
そうじゃなく、そのリリーさんがパンフで褒めてるところこそが、監督のエゴに見えた
何故かを考えてたのだけど、パンフ見たら答えは書いてあって、
「脚本は、断片的なイメージから出発しました」
だからだ!唐突に挟まれたイメージは機能していないように見える。
物語を推進しない。

と、しかし、いや、だからこそ。というのも、わからいではない。
だったら、監督が
「見る人の感受性によって何処までも広がっていくように」
と言うなら、ちと派手な妄想を繰り広げてみよう。

冒頭のシーン。フキの「夢」だと語られているが、実際に死んでいて、むしろ、以降がすべて「夢」なのだと考える。
あるいは、御前崎の車の周りをグルグル回る途中で、御前崎に捕まって死んでしまい、以降がすべて「夢」なのだと考える。
あるいは、濱野薫 as 坂東龍汰の自宅浴槽で死んでしまい、以降がすべて「夢」なのだと考える。
あるいは、雨の中で歩いて夜を明かしたあと、オッサンに拾われたのち死んでしまい、以降がすべて「夢」なのだと考える。
そうすれば、何故か階段で目が合った北久里子 as 河合優実に催眠術がかかってしまい、旦那の自殺を語り出すのも、何故か笠松競馬場に侵入出来てしまったことも、何故か白馬が目の前に現れたことも、何故かクルーズ船の上で踊っている印象的なカットも、蚊帳の中で寝ていた内にいなくなっていたのも、朝靄の中、何処か山の中にでもいなくなってしまったのも、何故か「ライディーン」でフォークダンスしてたのも、すべて夢のイメージカットになるのだ
なるほど。ならば、俺でも理解できる。

まぁ、カンヌが好きそうなタッチだなぁとも思う。
金属探知機なんて持ってる家があるか?と思いつつ、ちひろちゃん as 高梨琴乃へ家族内不和を知らしめるとか、まるで良きことかのようにパンフでは描いてるけど、オイラは見てて「悪っ」って言っちゃいましたけどね。
まぁ、登場人物全員一癖あって、なにも円満で無いのは良いかなぁと。
リリーさんがパンフの鼎談で言ってるように、長良川に救われた映画には見えた。
そんなことより、海外出資の多さたるや
んで、フィリピンからキャスト出てたことになってんだけど、どこに・・・?

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