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作品名記述者記述日
聖なるイチジクの種唸るバクテリア2025/04/24★★★★

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上映時間長いなぁとか思いつつ、見終わると22時過ぎるのかぁ・・・思いつつ、結局、シャンテで「聖なるイチジクの種」見ました。
いや、まぁ、そうなんだけど、この終わり方でいいのかなぁ。と、エンドロールをみながらずっと考える。
そりゃ、イスラームの父性が過剰だからこのザマなのは事実で、中盤以降失われる銃は、明らかに父性の象徴である。
一番下の妹が盗んでるのも逆転の構造であり、この映画のテーマを如実に表していると言える。
でもさ、このお父さんイマン as ミシャク・ザラはそこまで悪かったか?
その意味で、どうも脚本があまりよろしくないというか、結構辻褄を合わせていない印象がある。
もしかしたら辻褄が合わないのは、撮影環境があるのかもしれないけれど、それにしたって、ちょっとキャラクタの一貫性が弱いのではないか?とは思う。

いや、一貫性が必要か?とも思う。
劇中言及されているとおり、世界は驚くほど変わったのに、神は変わらないじゃないか。変わらないせいで、たかが布きれ一枚で人が死ぬのだ。
馬鹿なん?
それ以上に言う言葉が無い。阿呆くさい。信仰なんか糞食らえだ。
心から思う。
そういう自由信仰を邪魔する奴らは蹴散らす。
そもそも、人を救済するための宗教が、極端化することで人を殺すというのは単なるギャグに過ぎない
この世はギャグなのだ。
ヒジャブなんかで人が死ぬって、ホントギャグだろ。
自分の手で人を殺すことの悪夢みは、権力の一番上にいる人は感じない。
もちろん、神が感じるはずがない。
序盤、血塗れな動画のえげつなさは、VPNを経由してイランの外にアップされたのだという。
ラストはヒジャブを振り回して勝利を喜ぶ女の子たちが映し出される。
イマンは片手だけ突き出した状態で土の下にいる。
ラスト、イマンがちょっとしたシリアルキラー感が出始めてから、ずっと皆殺し展開ばかり頭をよぎって、若干余計なイメージで物語が入って来なくなりそうだったのだけど、どんどん自分たちで自分たちの首を絞めていく展開も、たぶん、イラン社会の投影だ。
マジか。辛い。
みんなさ、もうちょっと肩の力抜こうよ。真面目すぎるよ。生きること以外のことに、そんな肩に力入れてどーすんだよ。
トランプとかプーチンみたいに、権力に固執するぐらいがちょうどいいんだよ!(良くない)
そして、イマン役のミシャク・ザラは俺と同い歳で、ナジメ役のオヘイラ・ゴレスターニは1つ上である。
2人ともイランからの出国が認められていない。
レズワン役のマフサ・ロスタミとサナ役のセターレ・マレキは同い歳である。まぢか!サナがちゃんと歳下に見えた

にしても、終盤の遺跡での追いかけっこは、ちょっとベルモンドみがあって思わず笑ってしまう感じだったのだが、もしかしたら、この映画全体としてコメディとして解釈した方がいいのかもしれない。

なおなお、流石に終了後の物販は終わってたようで、パンフ買えなかったのだけど、そもそも売ってたのかしら?(売ってたっぽい)

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