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邦画

作品名記述者記述日
侍タイムスリッパー唸るバクテリア2024/10/31★★★★

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全然見る気が無かったのだけど、スケジュールの隙間にハマったので「侍タイムスリッパー」見ました。
ホントは「青春モルック映画」という恐ろしいキャッチフレーズが躍る「TODOKUYO-NA」を見るつもりだったのだけど、シネマ・ロサの遅い時間だけだったので、めんどくせぇと思うてしまいました。許して。
で、拡大上映してる結果、新宿ピカデリーの有り余るポイントで見たのですけど、まさかエンドロールに「おわり」出る映画を令和の世に見るとは思わず、財布落としてることに気付かなかったよ!
拾ってくれた隣の隣のお嬢さんありがとうございます。
それはともかく、驚きの時代劇LOVE映画。
なるほど。これはたしかに拡大公開されるわ。
無論、脚本のアラというか、ツッコみどころは多々あるんだけど、カメラの数とか、夏と冬が混在してるとか気になるけど、そこは重要ではない。あるいは、それでもいい映画。
「監督・脚本・撮影・照明・編集・他 安田淳一」なんだし。
オフィシャルによれば
> 初号完成時の監督の銀行預貯金は7000円と少し。
> 「地獄を見た」と語った。

だぞ。スゲェ
なにより、ちゃんと嘔吐シーンがあるんだもの!嘔吐シーンがある映画はいい映画!!!

でだ、基本はホントにちゃんとコメディだった。
しかもちょっと古めの、それこそ昭和感のあるコメディだった。
平気な顔で、ベッタベタなギャグやらツッコミやらがぶっ込まれるので、油断するとベタすぎて笑うの無理。みたいなのすらある。
他の客の笑いのツボが浅いので結構大変。ツラい(笑)
おそらくは、それも計算である。怖い。そんな脚本。
しかして、それもSF時代劇である。時代劇のパロディだ。
愛情表現じゃないか。
ギャグも恋愛も、もちろん殺陣こそが時代劇じゃないか!
そう。当然のように殺陣が良いのである。
春日太一言うところのラブシーンなわけだが、とくにというか、やはりラストの殺陣に尽きるのである。
そのために引かれた道でありドラマなのだから仕方ない(実際は、さらに大オチへ引かれた道なのだが)
この殺陣をなんの比喩と見るか?なのだ。
わりとあの展開を否定する人たちがいるようなのだけど、個人的にストーリィ的な必要性は当然なのだけど、映画全体として、時代劇への愛情表現なわけだから、これは時代劇となにかのラブシーンなのだ。
なんだ?すくなくとも、時代劇制作者は間違いない。
他は?どうも過去の歴史に顔向けできないのがツラいみたいだ。
時代劇そのものは当然だけど、時代劇の制作陣への愛でもある。
それは、中の人が言うと自己憐憫に見えなくはないけども、映像の強さがそれを感じさせない。気取られてはならないのだ。それでは過去に顔向けできない。
プライドの高い、だからこそ面白い映画。

でさ、高坂新左衛門 as 山口馬木也って、般若に似てね?
あと、「ラストサムライ」パロディなわけだけど、「最後の武士」見たくね?

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