作品名 | 記述者 | 記述日 | 星 |
シービスケット | 唸るバクテリア | 2004/02/07 | ★★★★ |
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「ナショナリズム」という立場がある。漢字にすれば「国粋主義者」とでもなるんだっけ。
U・Bはこの立場を否定する気はないけど、あまりいい目では見ない。もちろん、郷土愛とかを否定する気はないけど、それを全力で振りかざされるとウザイのである。
さて、NHKで「プロジェクトX」なる番組をやっていて、これがエラく中高年に好評だったりするそうだ。
ところがどっこい、U・Bこの番組があまり好きにはなれないでいる。
ひねくれ者だからってのもあるだろうけど、むしろ「ナショナリズム」を刺激する番組構成がウザイのだ。
「昔は良かったね」主義と言い換えてもいい。
演出意図としてはよくわかるのだけれど、始まってからしばらくの間出てくる背景説明が、エピソードの隙間に埋め込まれる記録映像が、とても「プロジェクトX」くさい。
もうここまで書けばなにが言いたいかわかると思うんだけど、ようするにU・Bは、この映画がアカデミー賞にノミネートされている理由を「古き良き時代への共感」からだと認識したのです。
とくに、シービスケットがウォーアドミラルに勝つまでの間。
何故なら、最も重要といえるレースシーンを片っ端から省略していたから。
だって、そんな強い馬に見えないんだもの。
アメリカで言うところの「ハート」は、日本で言えば「根性」とでもなるんだろうか?
だとしたら、「根性」の見える勝ち方で勝ってくれないと、アメリカ人がどうしてそんなシービスケットに熱狂できるのかわからない。
だから、U・Bはずっと置いてかれっぱなしだった。
思わず「映画の見方忘れたのか?俺・・・」と動揺するぐらいに派手な置いてかれ方。
前半はあくまでアメリカ全体に対する「シービスケット」だったのに対し、人馬ケガを負ってからはシービスケットにとっての「シービスケット」になった。だから、見ていて涙ぐむこともできた。
これ、誰か再編集してくれないかなぁ?90分程度にまで圧縮しちゃえば、いらない伏線(主人公と捨てていった親との関係とか)も破棄できるし、俺が泣ける映画になるんだけど・・・
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