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洋画

作品名記述者記述日
九月と七月の姉妹唸るバクテリア2025/11/14★★★★

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全然見る予定は無かったのだけど、TBS山本アナの絶賛とヨルゴス・ランティモスのパートナーたるリアン・ラベド初監督作品ってことで、シネ・リーブル池袋にて「九月と七月の姉妹」見ました。
思ってたよりなにを見せられているのか?よりも、ツラミちゃんだった。ただただツラミちゃんだった
結局、日本でも海外でもしょーもないイジメはあって、くだらないことで人は死ぬし、自覚症状の無い毒親や毒姉妹はいるのだ。辛い

最初しばらく、どっちがセプテンバー as パスカル・カンで、どっちがジュライ as ミア・サリアか区別がつかないのです。
人間の見分け苦手。
好みなのはセプテンバーなのだけど、ジュライの駄目な娘感は素晴らしく発揮されている。
ちょっとした背筋の丸まりや、前を見れてない感じとか、脇毛の感じなんか。
そう脇毛なのだ。
まさか、今更脇毛で不潔だのなんだの言うのか?お前は脇毛生えないのか?と小一時間。
とはいえ、最初に見えたカットでハッとしたのは事実だ。
つい、思春期の女の子の脇毛にはビックリする。
しかもだ。イジメを仕切っているのは車椅子の女の子(当事者キャスティング!)だったりするので、見事に闇が深い(パンフでは「政治的な選択」とまで書いている)
リアン・ラベド、性格悪いな(褒めている)
前半パートはしかし、インド系の移民が迫害されやすいってのは、わりとどこがで聞いた話でもある。
あと、常に天気が曇りだなぁと思ったら、アイルランドだった。
なるほど。閉鎖性みたいなモノが俄然映画の雰囲気を上げている。
しょーもないことで人が死ぬのは、ヨルゴス・ランティモス感が凄い。

で、後半パートだ。
如何にもな引きで引っ越ししてるんだから、そゆことなんだろうなぁと思ってたら、影はあるし物は動かすし、えっ?とは思う。
そうか。ジャパニーズホラーではないのだな。と思う。
もうちょっと言うと、これはホラーをしたくてホラーになっている映画ではないんだろうな。
どちらかというと、機微と因果を描きたかったように見える。
実際、パンフのディレクターズステートメント見たら、正しくだった。
ワオキツネザルが出てくるシーンのユーモラスさなんか、ホラーをホラーとしてやろうとしているわけでは無いのが明確だ。
何故かクンニと手こきだけで挿れてるシーンが無かったり、いざ、セックスになったらイメージショットだったり、そういう具体的なことはこの映画から遠いのだ。
パンフに寄れば「フィメール・ゲイズ」らしい。
クンニ好きだから、クンニだけでもいいんだけど、手コキよりはやはり挿れたいなとかは思う(なんの話だ)
姉妹による字義通りのシスターフッド性は、終盤、母親シーラ as ラキー・タクラーとになる。
なみなみと零し飲みするミルクをカートに入れる。
床に落とす卵をカートに入れる。
「アパズレ」と子どもに叫ばれ、ビンタする。
もちろん、わかっているのだ。
ある意味で血の呪縛なのかもしれない。
そう言ってしまったら、人種差別的ではあるのだけど。

ある種、ご都合主義なのだけれど、不注意に見ていたら結構長回ししていたり、ラストシーンの長回ししつつの寄りとか、なかなかカットが面白い映画だったのだけど、申し訳ないけどちょっと長かったかなぁと
もう10分短くしてくれると大好きだったかもしれない。
なお、パンフは1100円で、なかなかしっかりした作りだし表紙が素敵でした。
中も写真集的な編集とコラムのチョイスが見事。
とくに松田青子と植本一子は流石なのだ。

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