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ル・コルビュジエ 諸芸術の綜合 1930-1965唸るバクテリア2025/04/25

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初めて行く箱「パナソニック汐留美術館」で「ル・コルビュジエ 諸芸術の綜合 1930-1965」を鑑賞してきました。
入り口がわからず、グルッと無駄に一周してしまったけど、わたしは元気です。
シュルレアリストとしてのコルビュジエ全開なのだけど、大成建設が物凄くコルビュジエ持ってるのでバブル期の土建屋強いわぁ。っていう。
もちろん、そこには建設屋さんだからこそ、偉大な建築家であるコルビュジエへのリスペクトがあるのだろうけど、とはいえとはいえ。
さてそして、見ていて一番グッときたのはワシリー・カンディンスキーなのです。
最高じゃないですか。見事なまでのポップ!
ちょっと影のあるポップだから、アナログフィッシュっぽいというか。これは完全に好き。回顧展行きたい。
カンディンスキーの絵とルシアン・エルヴェによるコルビュジエ建築の写真のコラボした「3-B 小さな世界」のパートはだいぶ好きで、この展示の中でベスト。
で、コルビュジエに戻るけど、綜合芸術の意味がよくわかる。ピンとくる。
たしかに、音が聞こえる作品は多い。
そもそもが、シュルレアリスムという概念は、概念がとろけているジャンルじゃないか!っていう。
モティーフと色や線は常にシェアされて、しかし、境界たらんとそこにいる。
シュルレアリスムの起点が詩なわけで、当然のように描かれない世界こそが描きたい世界だったりするわけだ。
必然、音楽とか描けるはずの無い物こそ、シュルレアリスムは描かなければならない。描けるはずの無い物を描くのがシュルレアリスムじゃないか!という。
しかも、その行き着く先が建築という超リアリズムに行き着くのは、やっぱり面白いなぁ。
「無限成長美術館」として、ムンダネウム世界文化センター計画と西洋美術館とそして、インドのサンスカル・ケンドラ美術館に派生し、チャンディガールに至るのは、極めて20世紀的だなぁとも。
ピカソの「ゲルニカ」に刺激されて、「レマン湖畔の小さな家」に壁画を描いたみたいな件も。
「やがてすべては海へ至る」と自分の命を海で落とす、ある種のギャグみ。
パナソニック汐留美術館のサイズ的に展示規模はすこし小さかったので、客数のわりに混んでる印象はあるし、ちょっとオペレーションも歪だったのだけど、最後にエドガー・ヴァレーズとコルビュジェの映像インスタレーションまで上映されて、導線的にあまりよろしくなかったけど、いやはや、楽しうございました。

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