雑感・レヴュ集 メタセコイア
洋画

作品名記述者記述日
サマー・オブ・ソウル
(あるいは、革命がテレビ放映されなかった時)
唸るバクテリア2021/10/08★★★★

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やっぱり、見ないという選択肢は無いよなぁ・・・
ってことで、みんな大好きサーチライトピクチャーズ「サマー・オブ・ソウル(あるいは、革命がテレビ放映されなかった時)」見ました。
いや、ワシが悪い。スゲェ、眠気に負けてしまった。
ずっと寝てたわけじゃないんだけど、適宜、眠気に襲われるっていう・・・なんだ?音楽映画はこんなんばっかだな・・・
それはともかく、やはり、一発目のスティービー・ワンダーですよ!
そして、オチもスティービー・ワンダー。
エンドロール見ないで帰った人は残念でした。
あの頃のスティービーは、本当に良いアンちゃんで、良い音楽を演奏してらっしゃる。
監督のクエストラブが、最初に決めたらしいあのドラムソロの壮絶さ!
本当にあの人の目が見えないんですかね?都市伝説だと(以下自主規制)
そして、スライ&ザ・ファミリー・ストーン。
正直な話、動いてるスライを初めて見たのだけど、あのエネルギは圧倒される。
んで、マヘリア・ジャクソン。
ザ・ヴォーカリストと言わんばかりのヴォーカリスト。
圧倒的な声。
思わず笑っちゃうぐらい空間を支配する声量。
最後に、ニーナ・シモンの女王感というか、アイコン感。
って話は、実はつまらなくて、やっぱり、音楽映画として、なんで1969年のフィルムなのにこんな音がいいの?ってのが一番驚き。
パンフによると、当然、元フィルムはモノラルだったからステレオにリマスタしたらしいんだけど、それにしたって音が良い。
エンドロール見てたら、やっぱりドルビーアトモスで仕上げてるっぽいので、これはドルビーアトモスで見たいぞ。そして、立って見たい。踊って見たい。
雨の中でも構わないよね。そりゃ。
それこそ、富士映劇とかで見るのに最高な映画じゃなかろうか。
そして、1969年という年のことを考える。
69/96」を引き合いに出すまでもなく、俺のような1981年生まれにとって一回り上の酉年であり、劇中言及されているとおり、アポロ11号が月面着陸をし、安田講堂でくだらない青春をやって、んで、ウッドストックがあった年。
パンフのインタヴュで言及されてるけど、キング牧師が暗殺された場所に居合わせた人が2人もいる黒人による黒人のためのフェスって!
そう、酉年。
たかだか俺の生まれる12年前の出来事なのに、これだけ古く、しかし、こんなにも、半世紀という時間が経っているのに黒人差別は残っていて、敗者の歴史は抹殺され、街中で音楽を浴びる自由は奪われている。
なんなんッスかね?文明って。
そんなことを眠気に襲われながらも考える。
そして同時に、観客だった人たちや、出演者は生きているから、どんなに消されても、愚弄されても、個々人の人間の歴史であり、事実ではあり続ける、生きた記録・記憶であるのだな。とも考える。
「ニグロ」から「黒人」に変わったのは、進歩なのだ。
彼らは「ブラック」を選んだ。アイデンティティとして。
いつの間にかイエローになってしまったアジアンは、なにを選択しようか・・・

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