噂の「
THE FIRST SLAM DUNK」を望んでもいないのに時間の都合Dolby Atmosで見ました。
まさかの2022年ベスト。悔しい。
Dolby Atmosだったのも結果的に良かった。良い音響設計。
そんなにスラダンをしっかり通ってきた人間じゃないのに、こんなに良かったのは、ひとえに、
井上雄彦という人がバスケ大好きな人だからに違いない。
だからこそ、これはアニメーションにする必要があって、あんな映像は、悔しいかな、アリーナへバスケを見に行っても見れないのだ。
なんだよ。未だかって、
こんなにバスケを見た実感があったことがないぞ。マジで。
宇多丸がアニメーションとして「
スパイダーバースの回答 」言ってたのはよくわかる。
そう。だって、なんであんなに動かす必要あるよ？キャラクター。選手だけじゃなくて、
背景モブが全部動いてるんだよ。
しかも、結構派手にカメラが動く。
ひゃー。何枚セル切ってるんだ！（昭和の発想）
もちろんそこは3Dではあるんだけど、モブ全員が
意味のある動きをしているように見えた。
それはスポーツ劇だからこそ意味のある動きを付けやすくもある（モブである観客は、必然、１プレイ１プレイにリアクションをする）のだけど、
井上雄彦の頭の中に全員がいるからこそでもある。
おまけに、バスケのフープや波が実景に見えた。手前にアニメがあって、奥に実写の波が打ち寄せる。
えっ？なんなん？それ。
もちろん、実写とアニメの合成なんて何度も見てるのだけど、まさかスラダンでこんなの見るとは思わんかった。
しかして、一番グッときたのは
赤木の頭でした。
どんだけ描きこんでんねん！
って、なんの話だっけ？
そうなんですよ。人の生き死にで泣かせに来るのは狡いのだけど、そこに友情というか、チームプレイを掛け合わせてくるのが、まぁ、狡い。泣くに決まってんじゃん。
したっけさ、親子の情に家族の情までぶち込んでくるの。
もちろん、そこにはスポーツモノ固有のチームは家族的な重ね合わせもある。無いとは言わない。
しかし、そんなことよりも、やはり因果というか
因縁の深さであり、関係の織り重ねと演出する。
アニメなのに、カット割りで機微を描いて、そのクセみんなご存じのアレやコレやの名シーンはしっかり登場する。
もう、映画がお上手。
なわけで、途中までベスト３位かなぁ・・・だったのが、
無音演出からの達筆さに脱帽でした。
井上雄彦の次作が見たい。
桜木の声だけが、ちょっと違和感だけど、それ以外は素晴らしかった。
もともとバスケの説明のために初心者かつ馬鹿である必要のあった桜木花道が、このクライマックスにおいて、初心者かつ馬鹿である必要があったと、ラストのジャンプシュートのシーンで思い知らされる。
最後の最後で桜木花道の成長物語に帰着するのだ。スラムダンクは。
そこから先は、この映画としてのクライマックスなので、エンドロールで帰っちゃうのは勿体ないよね。
なお、スラダン知らないチバが書いたThe Birthdayのオープニングは、ヴィジュアルの素晴らしさと相まって、期待値を軽々と超えております。
そして、
2023/1/12のアトロクで思い出したけど、やっぱりCONSは上がるよね！
マイファーストバッシュは靴流通センターで買ったCONSですよ。
その後、ユーイングに憧れていたわけではないのだけれども、ユーイングモデルのバッシュ履いてたし。
で、これが「THE FIRST」だとすると、次は？
パンフのレシートは「1st」って書いてたしさ・・・
