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洋画

作品名記述者記述日
TOVE/トーベ唸るバクテリア2021/11/04★★★★

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万が一転生するならムーミン谷が良いデス。ええ。譲れません。
そんな人間なので「TOVE/トーベ」見ました。
予告編を見ている時にレズビアン映画なのはわかっていたけど、本編は予告編の倍、自由と愛と嫉妬の映画だった。ビックリ。
これはムーミンの見方が変わる。或いは決定的には変わらない。なるほど。あの異様でありながらまとまった世界観は、こういう人によって作られるのか!という、よくわからない納得感がある。
主要スタッフも女性なせいか、エロというよりは情愛。
パンフで「美しい」の語が踊るのは、だからだろう。
その意味で、主演のアルマ・ポウスティの演技は説得力が抜群。パンフ見たら、トーベ・ヤンソンづいてる役者なのね。
あのほうれい線は完全に煙草吸う人のですよね。まったく(そういう話ではない)
時々どうしようもなく可愛く見える時と、どうしようもなくブスに見える時があるのは、ものすごく好みではあるのだけど、アレっておそらく15歳ぐらいサバ読んだ役柄ですよね。
金がなくて生活的にもうらぶれてる意味では、説得力あるメイクではあるのだけど、やはり、「イブニングニュース」と契約する時からのが実年齢に近しいだろうから違和感は小さい。
と思ったら、トーベの30代から40代だったので、全然ジャストな年齢設定だし、なにより、アルマ・ポウスティは俺とタメ
マジか・・・全然、俺の読解力足りないな・・・
それはそうと、自由と愛と嫉妬であると同時に、酒と煙草と芸術の映画。
ちょっと、あの娘のことを思う。
第二次大戦後という、ある種の解放と失楽。
パリが華の都に返り咲いた瞬間だし、フィンランドは何時だって暗いよ!っていう。
ああ。わかるよ。北海道もそんな感じな日があるよ。
抜ける青空な日もあるから全部一緒じゃないけど。
にしたって、あの海を平泳ぎさせる意味はあったのだろうか?
台風みたいな風が吹き込んできたのも含め、あまりにステロタイプなイメージカットではある。
と思ったら、パンフ読んだらトーベは水泳好きだったとか
そうなの。意味があったのね。・・・全然、俺の読解力足りないな・・・
なお、パンフは素晴らしい出来で、流石は森下圭子監修。
コラムも補助線として良いし、役者インタヴュ無いのが残念ではあるけど、基礎情報として990円は安い。「ムーミンバレーパーク」舐めてたけど行かねば。
でさ、実は、そう使うのか!思ってたのは「Sing Sing Sing」なのです。

どうしても、俺の中では荒吐で多賀城東小学校か、川崎中学校吹奏楽部がラストに演奏する曲のイメージが強くて、かかる度にあのイメージがオーヴァラップしてしまうのです。
そんなの俺だけですよ。申し訳ない。
でもさ、あの頃のオールディーズはやはり爛れた世界観にこそ合うし、真っ当な使われ方だな。という気にもなる。
なにせやっぱりいい曲なのだ
そりゃ、感情にまかせたなダンスを踊りたくなるさね!
最後、眩しすぎる愛はあのダンスにかき消されて、さぁ、踊らされる前に踊れ!と思う。
自由は辛いけれど、自由でなければ生きられない。

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