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作品名記述者記述日
ウィキッド 永遠の約束唸るバクテリア2026/04/24★★★★★

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号泣するのか、鬱々とするのか・・・
と、哀しいことになることがわかっている映画こと「ウィキッド 永遠の約束」をTOHOシネマズ新宿のIMAXレーザーで見ました。
まさか隣のオッサンは腕がはみ出してるし、前には頭でっかいオッサンいるし、隣のおねぇーちゃんは席に座るなり葛根湯飲むし。
ヤだ。地獄
はじまる前の地獄を思えば、本編はさらに地獄なのだけど、しかし、ハッピーエンドだった。素晴らしかった。
もちろん、物語が詰め込まれているが故にジェットコースターなのである。展開が。
上がって下がって、また上がってと、終わってみたら頭痛いの痛くないの。
もちろん、泣きもしたのだ。
なんでこんな苦しい歌を唄ってるのだ?と、「For Good」で涙を拭きながら考えたりする。
ちょっとしたボタンの掛け違いが、怒りと嫉妬を加速させるのだけど、物語を畳む以上、振れ幅は物凄い速度で揺れ返す。
グリンダ as アリアナ・グランデの疑似ワンカット「The Girl in the Bubble」の恐ろしいまでの切なさ。
寝取られたグリンダと、好きではなかった妹を殺されたエルファバ as シンシア・エリヴォ。
どちらが不幸かという不幸自慢に陥りそうだけど、まさか妹が殺された現場で、少年マンガノリに殴り合いして友情を取り戻すとか、あまつさえ、寝取ったの!みたいな展開は見事な修羅場なハズなのに、西の魔女を殺せ!と「オズの魔法使い」本編が接続(まさかブリキの木こりが!)した途端に友情を思い出すのは、しかし、自分が望んだ熱狂がただの狂気だと気付いたからで、「For Good」とは?なのだ。
「善きこと」とは?
その前にエルファバが「善きこと」に裏切られたと唄う(No Good Deed)のは果てしない絶望だし、その前に「故郷に戻ろう」と唄った(No Place Like Home)のは、最後に生きているとは伝えない、故郷へ戻らない決心にも接続される。
ちなみに、この曲はパレスチナを奪われたガザという解釈よりも、イスラエルに帰ろうとするユダヤのが納得感はあるのだが・・・
悲しい歌ばかりの中で、デュエットする「For Good」は当然のように聴いているこちらの涙腺を問答無用に破壊する。
ああ。一人でも。たった一人でも。心から大事な人がいて良かったね。その一人だけがいれば、どんな辛いことでも生きていけるよね
以上を踏まえると、やはり邦題の「永遠の約束」は微妙で、英題の「For Good」方が良かったし、英題を和訳した方が良かったと思うのだが。

当然、本編は「ふたりの魔女」のオープニングに接続する。
わかっていたのだけど、どんなに辛いシーンを見せられていたのか?と思っていたら、違った
あれは善き魔法使いとして、グリンダがオズを背負った覚悟のシーンだったのだ。
なんて壮絶な物語だろう!
つまり、この映画は友情と覚悟の物語だったのだ。
よく考えてみれば気付くはずのことだけど、エルファバは緑であり、オズの首都はエメラルドなのだ。最初から対象に置かれているじゃないか!
加速させすぎな物語や、予想通りの終わり方であっても、それがいいじゃないかと素直に思える。
人の死が物語を駆動させるための道具にしかなっていないことが気にもなるけど、けれど、仕方がない。
グリンダとエルファバが自分になるための物語なのだから、善い映画だった。
気合いがあれば、あるいは老後になったら、2本続けざまに見ないとな。

なお、エンドロールで初演スタッフと今も上演している劇団に敬意を表す監督の粋さよ。
そして、あそこだけ字幕が付いたのは、監督の指定なのかしら?
他にもいろいろ書きたいことはあるのだけど、これだけ書けば充分だとも思う。
もちろん、サントラはポチりました。

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