U・B >ラーメンなら絶対豚骨とか、カルピスを原液で飲むとか、好きな芸能人は東幹久とか
いう濃いのがお好きな人向けの一品。FLYING KIDSのフロントマンだった浜崎貴司のソロ1stアルバ
ム「新呼吸」をクドく語る後編。(※1)
空虹桜>っていうか、そもそもこのアルバム紹介のクロスフェーダ自体が余所様からは濃く見られて
るという。(※2)でも、アンタが引き合いに出したのってなんか視座がおかしくない?
U・B >それを言い出したら、きっと「深呼吸」を「新呼吸」と表記してる時点で既に濃すぎですから!みたいな
ことになりかねんから。
空虹桜>・・・ごめん。さすがにそれ話見えないや。いいや。ともかく7曲目「瞬間接着愛」って、しまった。今の
流れでいくとこのタイトルが既に濃い。っていうか、親父ギャグ。
U・B >親父ギャグ言うな親父ギャグ。むしろ理解としては「瞬間接着」する「愛」なわけだ。しかも、ヒカリ
ノハヤサヲコエテアイシアオウと(※3)。
空虹桜>・・・?ああ!エロい。エロいよ。さすがだ。
U・B >しかも、ライティングは1曲目と同じ面子なんだけど、こっそり高野寛(※4)が作詞にも加わっているという。
やっぱここらはそこら辺の若造には近づけない領域ッスよ。ホント。
空虹桜>アレだよ、文化系男のエロって妙にねちっこいんだよね。
U・B >えっと・・・遠回しになにが言いたいですか?
空虹桜>いや、ふと思ったから言っただけ。次が「DAN DAN」たまたま運良く時期的にピッタリ。
U・B >こうやって並んでみるとエロって純愛だとか思わない?
空虹桜>とくに。
U・B >・・・はい、すみませんでした。ええと、やっぱりっていうかなんていうか、一気にどーんと近づいてくっつかな
いで、DAN DANなところが、浜ちゃんっぽいっていうか、「情けない男歌」っぽいっしょ。(※5)
空虹桜>たしかにアンタが好きそうな系統カモね。ただ、アタシにはちょっと箸休め的に聴こえるかな。別に
悪い曲だって言いたいんじゃなくて、アルバム全体としてみたらそゆ存在は必須なわけだし。
U・B >たしかに次の9曲目「どんな気持ちだい?」がインパクト強めな曲だったりもするから、そう聴こ
えなくもないわな。
空虹桜>インパクト強いのか?これ。
U・B >だって、声歪ませまくりじゃん。
空虹桜>出だしだけじゃん。
U・B >じゃあお前想像してみろ。浜崎貴司に面と向かって「どんな気持ちだい?」訊かれる場面を。
空虹桜>・・・それはさすがにインパクト強いなぁ・・・
U・B >でもホントは、そうやって訊いて確かめたいけどできないってのが、切ないっていうか、しん
どくてイイ。
空虹桜>いわんとしてることはなんとなくわかるけど、その言い回し微妙。ともかく10曲目がやたらスケール感のあ
る「呼吸のしるし」
U・B >このスケール感がまた売りどころであり、楽しみどこの一つだと思う。浜崎貴司がとても生きる
ことに意識的だから、恋があって愛があって性があるっていう。
空虹桜>わりとベタな言い回しだけどね。そゆのって。
U・B >まぁまぁ。別にベタなことは否定されるべきじゃなかろうて。それにホラ、「呼吸」のあとに来るのがソロ活動
のフラグシップたる「サンクチュアリ(SEIなるふたり)」
空虹桜>ここまで露骨にSEX唄ってるのって珍しいよね。フランス書院ばりに比喩でだけど。
U・B >いや、普通に目隠ししてるし、紐で縛ってるし。
空虹桜>単に監禁されてるだけかもしれないじゃん!
U・B >ミルクの雫を内緒で口に含み、普段じゃ出ない声でソウルを奏で、夜の
12時じゃ真っ最中なんだぞ。(※6)っていうか、「露骨にSEX唄ってる」言ったのお前じゃん。
空虹桜>ちっ、気づかれたか。それにしたって、この歌詞はねぇ・・・PTAが許してくれないよ。きっと。
U・B >大丈夫。「保護者同伴です」言いさえすれば(笑)ともかく、この曲の珍しいところは、出てくる登場
人物が精神的にも愛し合ってることじゃん。SEXの歌できちんと愛を語るところが浜ちゃんっ
ぽいし、ドエロなのに何故か爽やかだっていう妙な矛盾もここに起因してる。
空虹桜>で、最後が表題曲の「深呼吸」だけど、これは曲というか、ねぇ。
U・B >まぁまぁまぁ。とても「サンクチュアリ」のあとっぽいじゃないですか。いかにもピロートーク。
空虹桜>ピロートークでこんな抽象的っていうか観念的な話する男ヤだ。絶対、変態だよね。
U・B >変態かどうかは知らんけど、とりあえず、目隠ししたり紐で縛ったりはするだろうな。
空虹桜>なんか、それすんごいいろいろ言いたい気がするけど、分別を持って自粛しておきます。
U・B >良かろう。で、このアルバムはフライングキッズ解散の翌年発売されたのだけれど、良くも悪くもフラ
イングキッズを意識して作られてる気がする。この呪縛っていうかから解放されるまで
に5年かかったのかなぁっていうのが2ndの話になるんだけど、今回はここまで。(※7)
※1 浜崎貴司:詳しくは名前んとこから張ってるオフィシャルサイト参照のこと。最近のKIDSたちには「MCUと一緒に『マツリルカ』やってるキモい顔したおっさん」にすぎないかもしれないが、そのMCUがアリスにスゴかったと語るように、FLYING KIDSはスゴかったんだぞ。(参考)
※2 1年に1通あるかないかの感想メールみたいなのには、必ず「濃い」の2文字が含まれているというもっぱらの噂。ウチのサイトの中でもっともブックマークされてるのもクロスフェーダ。
※3 カタカナ拡大部(笑)は歌詞より引用。
※4 高野寛:「ベステンダンク」の人か「虹の都へ」の人。宮沢和史のサポートで海外へ遊びに行きまくり(笑)のシンガソングライタ。そんな宮沢・高野・浜崎の3役揃い踏みだったRSRレポはこちらの真ん中あたりに。
※5 情けない男歌:U・Bが提唱し続けているジャンル。ダメな男・カッコ悪い男・情けない男がダメな男やカッコ悪い男や情けない男を唄っているのが最低条件。「青春」や「演歌的」なんて表現がつきまとうが、本質はそこではなく、そのダメさやかっこ悪さや情けなさにどれだけ誠実に向かい合えてるか。ex)スキップカウズ CS+GH THEピーズ etc...
※6 こことその1つ前のU・B発言中拡大部は歌詞より引用。
※7 空虹桜22行。U・B33行で、当然のように俺の負け。もちろん、U・Bの次回は浜ちゃんの2ndアルバム話です。