第301回 発情(後編)

U・B  >空虹さん曰く淫靡な浜崎貴司※1)の2ndアルバム「発情」を語る会もとりあえず今回が最終回
       ということで、7曲目「くちずけ
空虹桜くぅ〜で上がってくのがもうなんかむやみにエロいよね。
U・B  >えーと、わかりにくい。とてーもわかりにくい。それだったら川平慈英(※2)みたいだし。
空虹桜>うん。言ってから気づいた
U・B  >そもそも、お願いだからくちづけをしてくださいって出だしの歌詞(※3)からして、せつ
       なさ全開だと思うし、この曲全編を通してそのテンションはキープされてるのに、それを
       ロいとはこれいかに
空虹桜>泣こうが喚こうが今生の別れだろうが、せつないのって結構そのまま性行為に直結
       しちゃうから。現象だけ観察すれば
U・B  >・・・身も蓋もないな・・・
空虹桜>あくまで客観論ですから。あと、いい曲だと思うよ
U・B  >とってつけたやがってからに。
空虹桜>8曲目が「旅行に行きたい」で、なんか演奏陣がゲスト※4)。
U・B  >投げやりな進行を・・・
空虹桜>いいじゃん。ただ彼女と旅行に行きたいってだけの曲なんて端折った紹介より。
U・B  >事実だから否定できないけど、ホントにそれやったら殴るね。有無言わさず殴るね
空虹桜届かないけどね
U・B  >ともかく、こゆのってたいていのパターンだと、結局旅行行かないんだよな。
空虹桜>ねぇ。別れる原因がその旅行行くか行かないかだったりとかして。
U・B  >うわっ、そのパターンしんどいッスね。泣くに泣けない
空虹桜>ほとんど自爆テロ。天然鮎なんて食べたくないしとか言われちゃってね。(※5
U・B  >でも、なんかいっつも近場で済ませてんの悪いし、やっぱ遠く行きたくね?みたい
       なのはあると思うんですけど。
空虹桜>あるんじゃないッスか。で、9曲目が「月と幸せ
U・B  >振って振ってスカしますか。最低だ・・・
空虹桜>ん?
U・B  >アルバム全体でいうと凹んで聴こえるというか、奥ゆかしい曲。浜ちゃんのイメージする理想の
       家族像なのかなぁ。
空虹桜>ここから最後へ向かっては、それまでと違う思索の元に置かれてる曲だと思うな。
U・B  >はいはい。それはたしかにそッスね。人間的なというか、本能的な行為って生存本能だよ
       なぁってとこだ。遠回りすると
空虹桜>わかりにくいなぁ。その遠回り。ボンヤリ言いたいことは見えるけど。
U・B  >今一瞬言おうかと思ったけど、やっぱ決め台詞の方がいいかなぁと思ったんで、遠く遠く。
空虹桜>じゃ、次に行った方が良さげだ。10曲目が「摂氏零度」つまり、273.15ケルビン。(※6
U・B  >間違ってないけど、そこで必要なトリビアですか?それ。
空虹桜>この曲で重要なのはやさしさだけをふりかざす 嘘ならばいらないだよね。(※7
U・B  >あと、浜ちゃん摂氏零度と絶対零度ごっちゃにしてね?っていう。
空虹桜>も一回スカし返してもいいんだけど、それだと収拾つかなくなるから、えーと、「愛」とか「好き」が登場しない
       からではなく、純粋に聴いててやっぱりこの曲は恋愛ソングではない
U・B  >なに?しいていえば、人間関係ソング?
空虹桜比喩的に言えばそうなるだろうけど、関係性ソングでいいんじゃない?英語で言うとリレー
       ションシップソング
U・B  >言い換えてる意味がよくわからんのですが。
空虹桜>とくに意味はないです。
U・B  >承知しております。で、やっぱこの曲はあと続く11曲目「トワイライト」に影響されてるじゃん。
空虹桜>っていうかさ、このアルバム自体がこの曲のために構成されてるっていう。
U・B  >傍目だとそうなんだけど、でもそれはダウトだろ。曲そのものではなく曲のテーマのためじゃ?
空虹桜>あっ、はい。すみませんね。その通りです。アタシの言葉足らずでご迷惑をおかけしました。
U・B  >最後の最後でそんなイヤミいらんわ。ともかく、浜崎貴司という個にとってこの曲の世界観こそ
       が平和なんじゃないかなぁと。
空虹桜>最近なんか多いね「個」とか使う言い回し。
U・B  >マジッスか?無意識なんだけどなぁ・・・
空虹桜>元々アタシもアンタも個人主義者だからいいんだけど、ちょっとね。まぁ、そこらはそのウチなんかで。
U・B  >で・・・なんの話だ?えーと・・・
空虹桜>アタシ個人としては、このアルバムが出た翌年に、ほぼ同年代の電気グルーヴ×スチャダラパーが
       「Twilight」って、パッと目全然毛色の違う曲を出した※8)事実に興味が行く。
U・B  >とはまったく無関係に最後の曲が「戦争」で、さっき空虹が言ったように、後半から一気に噴出したテーマ
       のトリなんだけど、FLYING KIDS時代(※9)も含めて、ここまでメッセージ性強い曲は珍しい
空虹桜>なんかほっとくとアジテーションっぽくなりそだから、先手を取って締めようかと思うんですけど、「エロ」「平
       和」「本能」あたりを使って最後どうぞ。
U・B  >ハードル高いなぁ・・・もしかしたら、エロと平和ってのは求めてるのが正常な状態で、常にエロ
       かったり常に平和だったりするのは本能が動作不良起こしちゃうんじゃないかなぁなんて思い
       つつ・・・ダメだ。収拾つかん・・・ようは、平和な世界でエロいことしようぜ。イエイ!※10


※1 浜崎貴司:今は亡きバンドFLYING KIDSのヴォーカル兼フロントマンだった人。このところのイカ天ホコ天ブームで名前だけ聞いたことある人も増えたのではないかと。いちおー、過去紹介分へのリンクをこっちに。ってのは、全部前回からのコピペ(笑)
※2 川平慈英:テレ朝サッカー中継の顔(笑)報道ステーションのスポーツコーナがどれだけヒドいか、川平と一緒に語り明かしたい。
※3 なわけで、もちろん各大部は歌詞より引用。
※4 バックバンドがBUTTER DOG MARKET(SUPER BUTTER DOGのハナレグミ抜き)だった。
※5 天然鮎を食べない?みたいな歌詞が曲中に登場するのを受けた発言。
※6 このあとにちょっと出てくるけど、摂氏零度は1気圧の時に水が凍る温度。絶対零度(華氏零度)はこれ以上温度が下がらない温度。宇宙は絶対零度だと思われがちだけど背景放射熱があるので、本当は3K程度。
※7 各大部は歌詞より引用。
※8 いつも読んでくださってる方には言わずもがなだと思いますが、詳しくはこちらを参照。
※9 FLYING KIDS:浜崎貴司がヴォーカル兼フロントマンを務めていたバンド。今はもうない。代表曲「幸せであるように」「真夏のブリザード」等。詳しくはこちらで。
※10 空虹桜28行。U・B36行で、もちろんの完敗。次に浜崎貴司がアルバム出すのは2008年頃から推測しております(苦笑)なお、次回U・Bの番では間に合えばスキップカウズのNEWアルバムを予定してますが、その後未定。ここで取り上げて欲しいミュージシャンのリクエストがありましたらメールください。


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