空虹桜>ケータイ並みにチャリなんて漕いでるときに聴いてたら事故っちゃいますよ良田君!的名盤(※1)。
電気グルーヴ×スチャダラパー(※2)の1stアルバム「電気グルーヴとかスチ
ャダラパー」。
U・B >そんな身内ネタばっかやってると、しんどいんかなぁ的な目で見られるぞ。
空虹桜>なんか・・・もの凄い角度で抉ってきますね・・・
U・B >そりゃもう、お前がバカバカ言ってるから楽しみに聴いた一曲目「聖☆おじさん」のイントロから
「おい!そこの中年」って、凹むぞ。
空虹桜>あ゛〜厄年だしねぇ〜でもホラ、まだ四捨五入したら二十歳なんだからさ!
U・B >別にそんな悲惨に凹んだわけじゃないけど、なんつーかさ、あと10年もしたら俺も「聖☆おじさん」かなぁ〜
なんて思うと、ちょっとな。
空虹桜>ポイねポイね。電グルとかスチャほどじゃないけど、田舎の聖☆おじさんって感じになるんだろ
うね。っていうか、マグマの常連ってみんなそんな感じだよね。
U・B >そこはノーコメンツ。で、オマケにこの曲シングル盤のジャケが漫☆画太郎だろ?(※3)
空虹桜>やっぱタイトルに☆を入れるからには日本三大☆の一人(※4)であらせられる画太郎先生に依頼
しなきゃっていう。
U・B >なぁ。Quick Japanとか大喜びなセレクトという。それにしても、1曲目から喋り過ぎな。
空虹桜>振ったのアンタだけどね。で、2曲目が「ナンバーズ」やっぱりゴム草履!
U・B >ああ、ゴム草履ですか。やっぱり。俺もおみくじに入れちゃったし。
空虹桜>いや、トラディショナルな数え歌をDGSDP風にアレンジした上、サビ見ればわかるけど、きっちり数え歌部
分がアイロニーになってるという、シンプルにして笑えるゴム草履。
U・B >そこまでゴム草履に拘らんでも。まぁ、アニも瀧も結婚したから、そりゃやっぱ嫁自慢でしょうけど。
空虹桜>だよねぇ〜。きっと。で3曲目にして登場のキラキラナンバ「Twillight」
U・B >ホント、スンゴイ王道テクノにド本気なラップが乗っかってるんッスよね。これ。
空虹桜>これ生でしかも野外で見れる(※5)ってのは、たしかに垂涎かもね。
U・B >ようやっと覚悟を決められましたか?お客さん。とりあえず、出欠簿に書き込めよ。
空虹桜>それはホラ・・・でもホント、この曲はいい。「ブギーバック」とか「GET UP AND DANCE」とかみたく
(※6)、スチャがコラボやるといい曲なるよ。ホント。お約束通りアタシがSDPで良田君が電
グルね。
U・B >はぁ。しかしまぁ、なんと言いましょうか、一般的にはこのアルバム中唯一まともな
曲という。
空虹桜>そうそう。Amazonとかで恥ずかしげもなくオシャレとかキャッチィとかポップとかキィフレーズにレ
ヴュ書ける人が唯一聴ける曲。あと、初回に付いてくるDVDで見れるPVがスンゴイっていうか、まんまエ
ロい。エロいよ!宇川直宏!!っていう(※7)。
U・B >貸せ。
空虹桜>買え。
U・B >・・・しくしく。ともかくアレです。いよいよ4曲目5曲目が問題の「ANI VS 瀧」と「瀧 VS ANI」
空虹桜>もうね、このdis合戦が素晴らしすぎ。もちろんdisってるから一見無用なのは当然なんだけど、
それなのに一見さん爆笑っていう。
U・B >塩素系となにかを混ぜると危険だったり、ネバネバ食品は血液サラサラ効果が高かったり、「神田川」の
歌詞をラップしてみたり、BSで序二段ぐらいから大相撲見てそうだったり、まだ大蛇が憑いてたり、ドイツ
語と日本語で「あっ、そう」は同じ意味だったり。(※8)
空虹桜>もうさ、Mr.シューマッハ まずは優勝おめでとうございますなんてアタシを狙い撃
ちしてるとしか思えないじゃん(※9)。今年まだ一回しか優勝してなかったりするし。
U・B >しかも勝ったのがあのアメリカGP。って、話ズレるから(※10)。ともかく、自分たちで「トムとジェリ
ー」とか言ってたけど、ホント仲良く喧嘩してるdisりあいで。
空虹桜>言うほど可愛くないっていうか、正直ムサいけどね。
U・B >ファンが言うなファンが。難を挙げれば、普通のリスナにはこの2曲しか記憶に残ら
ないという。戻って6曲目「英数/かな」
空虹桜>「ナンバーズ」もそうだったけどさ、やっぱこう言うところで見せるパラノ感って他の「なんか」を聴いて
たら味わえないんだよね。
U・B >パラノ感で言えば7曲目の「機材屋ロックンロール」もな。まぁ、この曲に関してはどこがロ
ックやねん!ってツッコミの方が大きいんだけど。
空虹桜>ああ、やっぱそうなんだ。音響機材とかそっち方面よくわかんないから。
U・B >直の機材名もだけど、むしろメーカ名を上手く織り込んでる。歌詞カード読んでるだけじゃ絶対にわ
からんけど(※11)。で、話さっきのに戻して、お前の話しでいけば、くっだらないことをカ
ッコ良く聞かせるスキルはもう図抜けてると思うんだけど、2番でMCをそれぞれリードしあってた
りするとこも上手いんだよな。
空虹桜>普通のそこらに転がってる30万枚ぐらいのセールス稼ぐラップグルー
プだと、ただ互いに褒め合うだけだったりするんだけど、ANIと瀧はここでも仲良く喧嘩してる。
U・B >っていうか、もうこの二人はなにやってもじゃれてるようにしか見えない気が。新婚夫婦が
互いに愚痴ってても惚気にしか聞こえない状態。ちなみに、1曲目と6曲目には七尾旅人が
ゲストヴォーカル(※12)。だけど、接点サッパリ知らん。
空虹桜>アタシも知らん。つか、アタシ的にはわりとどーでもいい。で、さっき俎上に上がった「機材屋ロックンロー
ル」だけど、歌詞カードの字面だけ追っかけてけば、全然ロックでしょ?青春パンクとかで行け
そうな。
U・B >いやまぁ、下ネタっていうか、まぁそっち系だけれど、そもそも青春パンクをロックに組み入れるかどうか
はいろいろ議論が・・・
空虹桜>ああ、ロック論争はいいや。アタシHipHopの人だし。
U・B >いや、HipHopすら・・・いいや。俺が耐える。うん。戻して、えと、個人的にはこのアルバムん中でサビって
いうかが一番カッコいいのがこの曲だと思う。
空虹桜>あっ、そう。
U・B >早速使わんでいいから。8曲目がチキチキどこまで瀧で遊べるか!的な「目ゲキ者!!!!」
空虹桜>SINCOが嬉しそうにサンプラで遊んでる絵が浮かぶ浮かぶ。
U・B >外向けの悪意がすべてサンプリングの瀧ヴォイスでかき消されてるのですな。
空虹桜>ねぇ。だからさ、このアルバムにおけるANIと瀧のことをとやかく言う人たちがいるけど、違くて、
このアルバムは他の3人がどれだけANIと瀧を自由にさせれるか、どこまでANIと瀧で
遊んでるかが聞き所っていうか味わいどこなんだよね。
U・B >はいはい。そこをなんか履き違えてただてきとーにやっちゃ、単にダラしないだけになるわけ
だ。ウチの職場みたいに。
空虹桜>いや、アンタの職場こそどーでもいいし。しかも、この場合、5人もただダラしないだけって話あるし。
U・B >いや、まぁ、いろんな意味でそうだけど。次、9曲目がホントの意味でキワモノ「ミッドナイト
コネクション」イルカは死んでません。
空虹桜>え〜、アタシ的には「テケテテテンテケテンテンテケテテテンテケテンテン」。
U・B >聴いたこと無い人にはサッパリわかりません。しかも、微妙に違う気するし。
空虹桜>最終的には荒川良々グッジョブ!ってことで。(※13)
U・B >いいけど、ここも接点よくわからん。10曲目が「Love Love Session」で、急にアゲアゲ。
空虹桜>そうだけど、むしろここはさっきまであんなにdisりあってたANIと瀧がLove Love Sessionし
てる!っていう。
U・B >ああ!なるほど!!しかも、「ション」に拘って出てくるのがラーション。
空虹桜>ド本気でゴールもぎ取ってったからね・・・
U・B >お客さん。バルサ戦見てないクセして回想に耽んないでください。あと、そこまで注釈書くのめんどくさいん
で、そこんとこよろしく。
空虹桜>な、アタシがリーガ・エスパニョーラの話なんて出来るわけないでしょうに。ほっぽっといて11曲目が
「B.A.P.」。PをRにすれば!とかそゆ話じゃなく、BOSE、ANI、ピエール瀧の頭文字と。
U・B >さすがにそれはわかった。けどそれは実際どうでも良くて、重要なのは柳沢慎吾ライクな警察
無線コント。
空虹桜>アタシはリビングにジャンボ餃子だけど、アンタ的にはどれ?
U・B >ドーナツに穴をあけるプロ(※14)
空虹桜>ああ、なるほど。あとさ、やっぱあのタバコ使った無線のマネは極めたいよね。
U・B >モチッ!って、さすがに無関係すぎだし。
空虹桜>個人的には、この曲とか、「ナンバーズ」もそうだったけど、アタシがコントかで周り笑わせようとするとき、
ヤケに小ネタ作り込むのは、やっぱスチャダラのせいだわ。
U・B >あと、ピンチになったら自虐ネタにスグ落とし込むのもな。で、まさしくそんな感じの12曲目
は、ANIが自分で自分をdisる形の「羊たちのエレジー」
空虹桜>スチャのオフィシャル掲示板で「オモロラップっていつの話よ」的な書き込みしてる人いたんだけど、これ
はもろオモロラップだろうと。職業聞かれるとつい口ごもる(※15)から終始笑いっ
ぱなし。ホント大好き。
U・B >そこにつながる最後の曲が「マシーン少女タムタム〜おわりの唄」で、ゲストヴォーカル
に我らがアニソンの女王堀江美都子!(※16)
空虹桜>歌詞的にも曲的にも狙いは絶対70年代アニメのED。ホント、なんも知らない人がこれを聴いた
らいったいどう思うのか?知りたいわ〜気になるわ〜
U・B >正直、わかる人にもわからんわ。ともかく、これで全部喋り終えたから、あとお前まとめろや。疲れた。
空虹桜>はいはい。えと、そりゃJポップ史に位置づければいろいろ語り口があると思うけど(※17)、
単純にこのアルバムだけ独立で聴いたら、ただクドいだけのアルバムじゃないかなぁと思
う。無駄に分厚い写真集付いてるし。でも、そこが面白かったりするわけで、それが90年代的だって言い
方するかもしれないけど、そんなことどうでも良くて、実際彼らはカッコ良くあろうとしてカッコ良かっ
たわけじゃないし、オシャレであろうとしたわけでもポップであろうとしたわけでも、ましてやキャッチィであ
ろうとしたわけでもないと。
U・B >まぁ、そうあろうとするなら自分から「ピエール瀧」やら「石野卓球」やら「スチャダラパー」名乗ったり
せんわな。
空虹桜>うん。むしろ、そうあろうとするのを指さして笑うポジションなわけじゃん。なんかね、
世界全体がテロとかブッシュとか癒し系とか、全体的にみんな必死なのね。なんか知らないけ
ど。で、いつの間にかこの数ヶ月アタシもその渦に知らず知らず巻き込まれてたっぽくて、
アカンアカンと。そのポジションはもっと出来る人がいるんだから、ユルくユルくちゃんとやろうと。そんなこ
とを思い返させてくれた快作。(※18)
※1 詳しくはここを参照。って、のっけからこんな注釈書いてていいのか?<俺
※2 電気グルーヴ:石野卓球とピエール瀧からなるテクノユニット。まぁ、知らないヤツはモグリ。 スチャダラパー:MC ボーズ、スチャダラ・アニ、スウィンギング・シンコの3人組HipHopグループ。空虹相手に「スチャダラパーってまだいるんだ」とか言う人がいる衝撃。
※3 漫☆画太郎(まん☆がたろう):俺にとっては永遠に「まんゆうき」の人。「珍遊記」でも可。 それはともかく、この曲。最後の「誰のせい?」からんとこが異常にイマヤスっぽい(ex 「OH〜YEAH!」)今の30代の思考回路はこんなんばっかですか?(笑)
※4 もちろん、あとの二人は「つのだ☆ひろ」と「DIAMOND☆YUKAI」(笑)「ダンス☆マン」はまだこの域に達していない。おしぃ!!
※5 今回のユニットで夏の野外フェスはサマソニとRSRに出演。いろいろと期待も妄想も膨らむところ。
※6 ブギーバック:日本のミュージックシーンに燦然と輝く小沢健二とのコラボ曲「今夜はブギーバック」のこと。詳しくこちらを。GET UP AND DANCE:同世代の人にとってはMCがBOSEと鈴木蘭々で、安室奈美恵やピエール瀧も出てた頃の「ポンキッキーズ」のOP。詳しくはこちらで。
※7 宇川直宏(うかわなおひと):VJだったりPVの監督だったりする人。こっそり京都造形芸術大学教授。「relax」なんか読んでるよなヤツはみんな大好き(笑)今回「Twillight」のPVを監督した。
※8 ここに並べた蘊蓄は全部disりあいの中で登場します。なんちゅーリリックじゃ(笑)
※9 拡大部は歌詞より引用。
※10 2005年のF1アメリカGPでなにがあったかっていうのは、先週のクロスフェーダあたりで。ちなみに、シューマッハがなにやってる人が知らない人にウチのサイトは向かないかと。
※11 唄い方で遊んでて、たとえば「カワイイあの娘の パイを見りゃ」は「カワイあの娘の パイオニア」になる。
※12 七尾旅人(ななおたびと):いちおー、シンガーソングライタになってる人。こっそり3つ年上で微妙に凹む(苦笑)注釈書くために調べたら、卓球つながりだった。
※13 荒川良々(あらかわよしよし):今の俺には「ジャンプ亭ジャンプ」の人(from 「タイガー&ドラゴン」)。松尾スズキが主宰する劇団「大人計画」の看板役者。「大人計画」は必ず芸名をつけなきゃなんないので、変な名前の役者多し。ちなみに、該当曲っていうかは深夜のラヂオ番組形式で、実在の投稿職人っぽい人たちが小ネタを披露している。
※14 お約束通り、拡大部は曲中より引用。
※15 なんとか無理矢理押し込んで、拡大部は歌詞より引用。ちなみに俺は 結局いつもボーナストラックみたいな扱い に悶絶(笑)
※16 堀江美都子(ほりえみつこ):一番わかりやすいのは「キャンディ・キャンディ」の人か「ひみつのアッコちゃん」な人。アニソンのQueen of Queens。これでわかんない人は近くのアニヲタを問いつめよう!(ヲイ)
※17 「片やテクノのパイオニア。片やHipHopのパイオニア」とか、「90年代リヴァイバルブームの兆しが見られる中、渋谷系を牽引してきた2組」とかなんとかのヤツ(by 空虹)
※18 空虹桜68行(笑)、U・B57行で、俺の勝ち。ってそりゃ当然ですがな。もちろん一回でやる分量ではないのだけれど、この場合しかたなしといふことで。ちなみに、史上3位の長さ(おそらく)