第492回 エヴォリューション(前編)

U・B  >ジャパニーズファンクの王様であるところのFLYING KIDS※1)12年ぶりのNEWアルバム「
       ヴォリューション」(Amazon/iTS)をようやっとレヴュしますよ。という前半。
空虹桜>説明台詞調で申し訳ないんだけど、初回版特典のライヴトラックの話はするの?(※2
U・B  >ホントに説明台詞調だな。
空虹桜>むしろ、そうならない方法があったら教えて欲しい。
U・B  >知らねぇーよ。とりあえず、今回についてはやりませんので、純粋に今回新譜たる10曲の内、前半戦は5曲をくっちゃ
       べりますよということで1曲目「マタサブロウ
空虹桜>「風の又三郎」(※3)からの丸パクリ。
U・B  >どっどど どどうど どどうど ど※4)ですからね。
空虹桜>ヒドいよね。
U・B  >だが、それが良い
空虹桜>言うと思った。
U・B  >無駄にこの曲でラップしてる感じの浜ちゃんは置いとくして、真面目な話をするけども、宮澤賢治の擬音語
       のビート感がファンクなんですよ。12ビートぐらいあんだよ。
空虹桜>適当なこと言ってるなぁ。
U・B  >なによりもやっぱりこの曲を1曲目に持ってこようという判断だと思うんだけど、正直、普通これ1曲目じゃねぇーだろ?
空虹桜>まぁあ。
U・B  >そこがなんつーか、クセっ気の強いバンド感は変わってませんよっていう。2曲目にしっかりと
       過去と今がつながってる気配の「ドマナツ」が来てるし。
空虹桜>たしかに、曲の雰囲気はいかにもフライングキッズな感じがする。
U・B  >最初シングルで聴いてた頃はピンと来なかったんだけど、ライヴで聴いたら一気にハマって、熱を上げて 走
       れ 夏の真ん中を なにもかもがいつか燃え尽きるまで 砂を跳ねて 掴め
       夢の真ん中を 眩しすぎるだけのあの日のままで※5)なんて、全然歳とか関係無い感
       で、せっちゃん(※6)じゃないけど、いつまで経っても青春なんですよ。
空虹桜>むしろ、肌の滑りはマーベラス 濡れた水着はスキャンダラス※7)みたいな言語センス
       のが変わらない感が強いな。
U・B  >ああ。素直に一夏の恋つかSEXを唄ってる曲だしな。
空虹桜>昔はもうちょっと踏み込めた気はするけど。
U・B  >手厳しい。まぁ、世情が世情でもありますから。あとの方に引かえてる曲もあるし。
空虹桜>たしかに。3曲目にしてクライマックスのような「激しい雨
U・B  >ホントね、この曲今年のRSRで聴いてグッと来たんだけれども、「アゲハ〜これからの君と僕のうた〜」(※8)で
       にてを当てて 誓いをたてよう 振り返ることを知らない 前しか見ぬ馬鹿で
       あれ※9)唄った責任がこの曲のモブ描写に現れてると思うんですよ。
空虹桜>いろいろなんだか今の説明凄いな。
U・B  >この曲、しんどい人ばっか出てくるけど、みんな前しか見てないんですよ。で、究極的にそう、みんな小さな
       窓をこじ開けて 必死にそこから空を見る※10)んですよ。激しい雨が降っている
       にもかかわらず
空虹桜>上手いこと言った的な。
U・B  >そこ茶化し必要ないから。
空虹桜>ってところで4曲目が「40肩(フォーティーショルダー)」が白眉というか、見事にしょーもない感じ。
U・B  >しょーもないですわな。たしかに。
空虹桜>ぶっちゃけ、なんも唄ってないもんね。
U・B  >40肩をフォーティーショルダー言いたかっただけですからな。まぁつまり、40歳問題な曲なんですけども。
空虹桜>なんだか今年は40歳問題が隠れ流行語みたいだね。
U・B  >う〜ん・・・しいていえば、こないだまで早く30代になりたかったのが、最近は早く40代になりたい感じ
空虹桜>ただでさえ老けてるのに、それ以上老けてどーすんの?アンタ。
U・B  >そこはそれ、年相応ってヤツですよ。
空虹桜>なんだそれ。いいや次。5曲目「ア・ハ〜ン♥
U・B  >もうどう考えたってどう聴いたってア・ハ〜ン言いたいだけちゃうんかと
空虹桜>いかにもな。
U・B  >いかにもな。
空虹桜>「40肩」よりもさらに中身が無い。
U・B  >「幸せであるように」(※11)筆頭に意味がありすぎる曲とこの曲みたいに無意味が過ぎるようなのとのギャップという
       かコンビネーションがフラキの良さだし、だからこそ正直な話、フライングキッズが復活したんだなぁって、この曲ぐらい
       で心から思えたりするわけだ。(※12


※1 FLYING KIDS:「平成名物TV・三宅裕司のいかすバンド天国」通称「イカ天」の初代グランドキング。浜谷淳子が結婚のため引退したので、現在のメンバ構成はVo.浜崎貴司、Gt.丸山史朗、Gt.加藤英彦、Ky.飯野竜彦、Ba.伏島和雄(リーダ)、Dr.中園浩之。
※2 初回版にはボーナストラックとして、2009/02/13心斎橋クラブクアトロにて行われたライヴの模様が収められている(5曲)
※3 風の又三郎 writing by 宮澤賢治
※4 拡大部は歌詞より引用。
※5 拡大部は歌詞より引用。
※6 せっちゃん:シンガソングライタの斉藤和義の愛唱。斉藤和義と浜崎貴司は同じ宇都宮出身ということで、二人で「オリオン通り」という曲を出してたりもする。
※7 拡大部は歌詞より引用。
※8 ベストアルバム「BEST OF THE FLYING KIDS これからの君と僕のうた」収録。クロスフェーダでも語っております。
※9 拡大部は歌詞より引用。
※10 拡大部は歌詞より引用。
※11 幸せであるように:FLYING KIDS唯一無比のデヴュ曲にして世界に誇る最強のLOVE FUNK。幸せであるように心から祈ってる。
※12 空虹桜21行。U・B33行で、そりゃオレが勝つハズもなく。もちろん、後半に続きます。


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