第705回 ROCK IS HARMONY(後編)

U・B  >前回までのあらすじ!Amazon(※1)では初回版のタイトルがROCK IS HARMOになってることで有名(※2アナログフィッシュ
       (※3)のメジャ2ndアルバム「ROCK IS HARMONY」の後編です。
空虹桜>どこがどうあらすじですか?
U・B  >編集的に、前回のコピペな冒頭でも誤魔化しが利くようにするおまじないです
空虹桜>安いなぁ・・・
U・B  >安くて結構コケコッコー
空虹桜>・・・
U・B  >さて、7曲目「マテンロー
空虹桜>6曲目で前回最後だった「SIM CITY」と対をなすような。
U・B  >その解釈面白いけど、さすがに違いすぎませんかね?
空虹桜>よくアンタが言ってることだけど、やっぱりこのバンド2人メロディメイカがいて、それぞれがそれぞれを尊重してるからこその絶妙なバランス
       で成り立ってるのがよくわかるんだけど、「SIM CITY」で片方は街を作り直してるのに対して、「マテンロー」で片方は街に対してなにも出来
       ないけど、立ち向かっていく覚悟だけは表明するっていう。
U・B  >摩天楼を抱きしめて眠る この夜のとばりに駆け出せ僕等※4)ですか?
空虹桜>どっちの取るべき立ち位置も間違ってはいないし、どっちも若さ故の過ちみたいなモンなんだけど、一つのバンドでどっちもア
       リなのは、どちらに対しても親和性があっていいんじゃないかなぁと。どっちつかずとも言うけど。
U・B  >どっちつかずねぇ・・・そゆ意味では、今までの流れをぶった切るかのように8曲目が「スパイダー」ですからね。
空虹桜愛しているよ 部屋の隅に言う 僕が愛してるのはスパイダーじゃないけど 部屋の隅にスパ
       イダーの巣※5
U・B  >エクスクラメーションマークがつく感じで。
空虹桜巣!
U・B  >そこ乗っかってくるとは思わなかったです。正直。ビックリ。
空虹桜>たまにはそっち方面でも期待を裏切っていかないとね。
U・B  >お気遣いありがとうございます。完全に箸休め的な曲なんだけど、この箸休め感というか、これを曲にしようと思いついた下岡晃(※6)の凄
       さもそうだし、これを曲にしてしまうことに同意して形にした他のメンバやスタッフも相当凄いですよ。
空虹桜>そゆ意味では相当な大人な判断と言えなくもない。
U・B  >ビジネス的に境界を狙っていく感というか。もちろん、これで契約切れるんだったら、ちゃんと好きなことやらせようみたいなジャッジが働
       いてる可能性もあるとは思うんだけど。
空虹桜>大人だねぇ。
U・B  >ただ、このあと9曲目が相当タフな「公平なWorld」ですから。
空虹桜鞭で打たれた馬 うまくやったヤツラ うまくやられた彼等 振り回されたのはダレだ?※7
U・B  >ギターの間奏。繰り返される「公平なWorld」そして鳴り響く目覚まし時計のベル。
空虹桜>構成がね。
U・B  >言いたいヤツらに捧げると、ここまでプロテストソングなプロテストソングを2006年当時メジャで唄ってたわけですよ
空虹桜ディープインパクトが凱旋門賞失格になった年だ※8
U・B  >そこ来ますか?
空虹桜>行ってみました。もしくは浦和レッズがJ1制覇した年のどちらか。(※9
U・B  >ご愁傷様でした。
空虹桜>いえいえ。愚痴はあとでたっぷり聞いてもらいます
U・B  >それはともかく、ちょうどブッシュ・小泉・安倍晋三な頃(※10)で、その中で泣かないで ルールを守り続けなくちゃ※11)と
       叫び続ける勇気。
空虹桜>切実だよね。
U・B  >今の風営法とか完全にこんな感じだもんね。(※12
空虹桜>馬鹿が作った賢くて古くさいルールに従い続けなきゃいけない僕たち。
U・B  >これぞ下岡晃。
空虹桜>そして、10曲目が「エナジー
U・B  >闇切り裂くエナジー Oh.Yeah ココロの奥でうなって Oh.Yeah 戦うこの日々に
       Oh.Yeah 孤独な夜を照らして Oh.Yeah※13
空虹桜>「スピード」の時(※14)は傾いたまま世界のスピードが上がってくことを唄ってたけど、ここでようやく自分の「スピード」のことを唄った。
U・B  >泣かないで公平な世界じゃなくても、このエナジーで突き進もうよ!っていう。
空虹桜>まるで佐々木健太郎(※15)の方が勇者みたいな。
U・B  >キャラじゃないですけどねぇ。
空虹桜>やっぱりさ、こういう話してると、アンタ、真面目だよねぇ。
U・B  >ええ〜ここでそゆ展開してきますか。
空虹桜>なに?根が真面目じゃなきゃ、そんな真面目な曲ばっか好きになんないでしょ。普通。
U・B  >ヤだ。その評価ヤだ。しかも11曲目「この気持ちは僕のもの」の話につながなきゃいけないとか、イヤすぎる。
空虹桜>つなぎが絶妙。
U・B  >ここまで来ると、拾うのめんどくさいです。
空虹桜>さっきまでの話でいけば、つまらない いつものゲームが始まりそう ゆずれない 僕等のゲームが始
       まりそう※16)と、ルールを切り捨ててみせる。
U・B  >突然話が戻りましたね。
空虹桜>いつまでもU・Bさんダメ出ししてても終わんないですから。
U・B  >正論で。そう、それで唄われるのが世界中の花が散っても この気持ちは僕のもの この世界が恐くても
       この世界は僕のもの※17
空虹桜>ちょっと人間原理チックではあるけども、どんなに厭がっても、それは自分のことだって引き受けなきゃはじまらない
U・B  >ずっと他人事にしておいて、逃げ切れるならいいけど、他人事にしておきたいって思うってことは、すでに他人事ではなく自分事だっていう。
空虹桜>やるせないよねぇ。
U・B  >ホント、上手くいかないッスよね。
空虹桜>ね。上手くいってるヤツらなんて全部フィクションの存在じゃないかとすら思うもんね。
U・B  >極端です。それ。最後が「Iwashi
空虹桜>さっきの「スパイダー」みたいにネタ曲かと思ったら、思いの外、曲がいいという。
U・B  >朝も昼も夜も ただただ泳ぎ疲れて眠るだけ 窓を開け 顔を洗い コーヒーをいれ とにかく
       今は無性に泳ぎたいだけ※18)ですからね。
空虹桜>これを説得力あるフレーズに変える曲の凄さよ。
U・B  >2006年出たCDの中でも群を抜いた出来映えなんだけど、これでエピックとの契約は終わってしまい、そっからインディーズライフに戻るわ
       けだけど、じゃあ、これが売れてたらどうなってたかったら、州一郎(※19)が脱退したタイミングで解散してたかもしれなくて、でも、このアル
       バムを聴いてないのは、人生損してるとは言わないけど、得はしてないとは言い切っちゃえるかなぁと。(※20


※1 Amazon:世界最大のネット小売り販売店。当然脳内ではあんな感じで叫びつつ。
※2 そんなわけでAmazonへのリンクを。
※3 アナログフィッシュ:1999年に結成の下北系ギターロックバンド。長野県下伊那郡喬木村出身の下岡晃(Gt&Vo)と佐々木健太郎(Ba&Vo)に斉藤州一郎(Dr)を加えた3ピースバンド。
※4 拡大部は歌詞より引用。
※5 拡大部は歌詞より引用。
※6 下岡晃:※3にあるとおり、アナログフィッシュのギター兼ヴォーカル。事実上のフロントマン。
※7 拡大部は歌詞より引用。
※8 ディープインパクト:史上6頭目の中央競馬クラシック三冠馬であり、2005年(平成17年)、2006年(平成18年)JRA賞年度代表馬。 凱旋門賞:フランスのロンシャン競馬場で毎年10月の第1日曜日に開催される競馬の重賞(G1)競走。距離は芝2400m。
※9 浦和レッズがJ1制覇した年:今年散々聞かされた・・・(by 空虹
※10 ブッシュ・小泉・安倍晋三:共通点は二世三世。
※11 拡大部は歌詞より引用。
※12 風営法:踊ってはいけない国、日本
※13 拡大部は歌詞より引用。
※14 スピード:1stアルバム収録の名曲。クロスフェーダでは第675回で紹介済み。
※15 佐々木健太郎:※3にあるとおり、アナログフィッシュのベース兼ヴォーカル。親しみやすい!
※16 拡大部は歌詞より引用。
※17 拡大部は歌詞より引用。
※18 拡大部は歌詞より引用。
※19 州一郎:※1にあるとおり、アナログフィッシュのドラム。2008/3/10〜2009/10/10まで脱退していた。
※20 空虹35行。U・B41行で、の負け。わりと中古屋回るとあるから、ホント、買った方がいいですよ。


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