業田良家「自虐の詩(上・下)」を読みました。
ほうぼうの書評でよく褒められてるのを見かけるので
なんとなく気になっていたんですが
本屋に文庫が平積みになっていたのでこれは良いタイミングと思い
お年玉にもらった図書券で買ってみました。
他人の不幸話に感情移入するのが苦手なので、
あんまり期待をもたないように気をつけて読みました。
内容はさんざん言われてきたとおり、切なくても生きるって素敵!みたいなもので
多くの人と同じようにやっぱり私も重くて切ない気持ちにはなりました。
ただ二十年近く前に、四コマでさらに漫画雑誌じゃない雑誌で、こんなに壮大なストーリーが
展開されたっていうのはきっと画期的だったんだろうなと想像しました。
昔読んだ「ぼのぼの」が四コマなのにどんどん切実で重苦しくなっていく時に感じた
胸がつまるような感覚を思い出しました。
読もうか迷ってる人には、読んでも読まなくてもいいと思うよ。と言いたい。
ただ切実さで言うなら私はぼのぼのの方が好きです。
それでなんとなく検索してみたら
自虐の詩は今年の秋に映画化されるんですね。
監督は堤幸彦で中谷美紀と阿部寛がやるらしい。なんでも鉱脈を掘り起こしてくるもんですね。
金儲け担当の人たちが故意に作り出すような「世間の人々」は「映画・自虐の詩」を
懐古大好き!の三丁目の夕日潮流に位置付けたりするんだろうか。
自給自足?自分で自分の足を食うタコ?
そういうのはもうどんどん勝手にやったらいいと思う。関心の埒外になってしまった。
この記事に対するコメント・トラックバック [1件]
1. A.J. Penn — 2007/01/09@14:57:41
「自虐の詩」って初めて聞いたけど、タイトルからして気になります。
堤幸彦監督で映画化ですか。僕はこの人が好きではありません。
偉そうなことを言ってしまいますが、
笑いをまったく理解していないと思うんだよなぁ。