ポール・ダノ主演だし、俺の憧れセス・ローゲンも出てるのにビックリするほど上映規模が小さくて、板橋とかまで行こうか検討したけど、結局TOHOシネマズ日比谷で「
ダム・マネー ウォール街を狙え! 」見ました。
ちなみに、結構な客入りだったので、これなら上映規模大きくすればいいのにと。
さて、「Seven Nation Army」なのです。
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曲名思い出せなかったのです。エンドロール見るまで。
もうね、人間として終わりですよ。まったく。
そうじゃなく、前半に張ってる伏線を終盤のクライマックスに活用していて、それは事実だからでもあるのだけど、
ちゃんとアイデンティティを映画に詰め込んでいるんだな と。
最後ちゃんと全裸で兄弟走ってるし。
そうなんです。
隣の白人とか斜め前の白人とか、ちっとも笑ってないの。
君たちはなにを見に来てるのかね 。
下ネタ豊富でゲスなネタ多いのわかってるくせにデートで見に来たのがそもそも間違いだろ。馬鹿なの?
笑えよ!
と、一人で爆笑してたらむしろ浮いてるぐらいになった身からすると、本質的にギークで金持ちを喰らわせてナンボだと思っているわけなので、日比谷で見るってこと新見も見出せる。殴りに来てる感が充分ある。
すぐそこは銀座だ。
<font size=“5”>金持ちを潰してしまえ!</font>
でも、この映画だって資本の映画である。
倒錯はそこにある。
目を逸らすな。
とはいえ、流石にセス・ローゲン as ゲイブ・プロトキン。
あの役を見事に道化として演じきっているし、配役の妙と言わざるを得ない。
ポール・ダノ as キース・ギルのギーク感は見事。
ギークとは、斯様あるべきなのである。
ただし。何故だかいい女が嫁にいるのだ。
おかしくね? 実際問題、奥さんが優秀だろうよ。
シェイリーン・ウッドリー as キャロライン・ギルだからとかじゃなく、結局のとこ、奥さんがケツ叩いてくれるから行動取れてるわけで、ある意味ではステレオタイプですらある女性像である。
ただ、どっちかって言うと、
なんでギークがそんないい女捕まえてんねん! と素直に腹立たしかったるするわけです。
わたしにはいないのに何故!?!?!?(馬鹿)(一反木綿のマスクしといて)
もちろん、実話というか、そもそもリアタイで見ていた現象であり、記憶も近しい頃合いの話なのだ。
2ch全盛のあの頃、たしかにそゆノリはあったよ。俺たちにも!
でもって、さんざっぱら、マスク厨はキャーキャー言ってるけど、2020年当時のアメリカも間違いなくマスクを強制していた事実がそこにある 。しかも布マスクOK。
ついでに言うと、劇中言及されているとおり、空売り勢はほどほどに収まったという。
悔しいかな、アメリカは必ずどこかでバランスを取る。
オバマのあとがトランプで、そのあとがバイデンだったりする、絶妙なバランス感覚(とはいえ、もしトラはどうよ?)
でも、まだ金持ちは金持ちなママだ。イーロン・マスクは劇中登場し、ロビンフッドの二人はテスラを乗り回す。
どちらも脇役に過ぎないのだけれども。
アメリカの経済界は、なにかにつけて「民主化」と言いたがる。
おそらく、そこに嘘があるとずっと考えている。
たぶん、「民主化」が正義であるという盲信があるから、彼らは朗らかに「民主化」を口にする。
でも、資本に振り回されれば民主化なんて簡単に封じられる。
そこにあるのは、ただただ、
自分たちの保身だ 。
だから、嘘は暴かれるけど米国証券取引委員会は誰も罰しない。
メルビン・キャピタルの空売りはルールの範疇であり、キース・ギルもダム・マネーの集中もルールの範疇だという。
けれど、キース・ギルが一番勝ち逃げしてるのだ。世界から隠遁しているので死んでるのかもしれないけど。
そもそも、「ダム・マネー」がゲームストップに注ぎ込まれたのは、キース・ギルに損をさせないためだ。
もちろん、空売りに目を向けた適切さや実店舗をコストとしか見ない、現場を知らない「経済」の空虚さは置いておいて。
事実、メルビン・キャピタルはファンドを閉鎖した。
パンフによれば、ゲイブ・プロトキンはまだまだ大金を持って生き延びている。
そこにあったのは、宗教の構図ではある。
どうしたって、英雄と象徴を求めるのだ。「民主化」は。あるいは欧米人は。
そして、象徴は犠牲になる。
犠牲になったよう見せる。
とはいえおそらくおそらく、たぶんキリストには兄弟や信徒がいたけど奥さんはいなかった。
「裸で走ろ」という弟はいたかもしれないけど、そばで見届けてくれる奥さんや子どもはいなかった。
マチズモの限界はここにあると思う。
そして、ゲームストップを買った方はもちろん、空売りし続けた方もどちらも不安を抱えていたのは本当に象徴的だ。
民主主義も資本主義も
不安の上に成り立っている 。
それにしたって、最終的に偉大なのはミーガン・ザ・スタリオンじゃなかろうか。
「Savage」がTikTokで売れたタイミングではあるのだけど、ここまでこの映画にハマるとは思わなんだ。
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それは主役級(しかし、日本オフィシャルでは扱いが小さい)のタリア・ライダー as ハーモニーとマイハラ・ヘロルド as リリのように、TikTokストライクな若い子たちが、単に遅生まれたがためだけに不遇な目に合うことの反抗の象徴でもあるだろう。
なんだかんだ言って、ミーガン・ザ・スタリオンは解放のアンセムだ。
あと、古いホンダアコードとか、投資をドラッグに喩えて鼻から吸ったりとか、しょーもないネタが多めだったりもする。
って、あっ!タリア・ライダー可愛いなぁとは思ったけど、「17歳の瞳に映る世界 」の娘か!
そうそう。家帰ってパンフの拍子を改めて見たらメインヴィジュアル「DEAR WALL STREET…」の下に、札束で中指立ててることにようやく気づきました。
でもって、藤沢和希のコラムが思いの外、良かった。
売り向かって死んでりゃ良かったのにと言う気もするけど、逃げ切れて良かったね。とも。
ちなみに、オフィシャルサイトの「キャスト」がもの凄い見にくい。
パソコンだとスクロールも出来ない。
ホント、この世のWEBデザイナ9割は糞なので滅んで欲しい。
スマフォファーストでデザインサボるのは、単にデザインの敗北です。
デザインの敗北です。