雑感・レヴュ集 メタセコイア
邦画

作品名記述者記述日
市子唸るバクテリア2024/02/15★★★★

本文中のリンク先には、アフィリエイトを含むことがあります。ほぼお金になってないですけど。

違う映画を見ようかと思っていたのだけどタイミングが合わず、したっけ(北海道弁)、ちょうどいい時間だったのもあって、2023年最後に見る映画を「市子」にしました。
数年ぶりのテアトル新宿もQR入場になってて、ビバ!ハイテク!
後ろのおにーちゃんがゲホゲホしてたので、死ねばいいのにと思いました。まる。
久々に映画見てる間にマスクしてたぜ。
それはともかく、見終わってからしばらくずっと、北君 as 森永悠希は幸せに死ねたのかなぁと考える。
冬子さん as 石川瑠華と一緒に死ぬのは大丈夫だったのかなぁ。と、考える。
北君の「守られろよ」は宇多さんの言を待つまでもなくただの傲慢で、しかし、その気持ちはわかる。
守れるものならそうしたい。
ただ、>空虹さんが「愛されろよ」と書いてたことを踏まえると、「愛されろよ」のが、たしかに相手の尊重と自分の欲望のバランスが良い気がする。
おそらく、守って欲しいとは思っていない。市子 as 杉咲花は。
無論、北君に守れるハズもない。
守れないのだ。だから、守ろうなんて思っちゃならない。
自重。自重。
だから、言えるのは「一緒に落ちるところまで落ちてやるよ」なのかもしれないけれど、でもたぶん、そこまでは落ちない。
引っかかる。
どっかに。
なんてことを考える。
思慮の浅さを憂う。だから、北君は死ぬのだ。

それにしても、杉咲花は凄いぞ
たしかに、主演賞級。
まさか、あんなにセーラー服姿に違和感を感じないだなんて!(そこ?)
いや、たぶん、ここは大事なのだ。だから、杉咲花なのだ。
あの感じの違和感のなさというか、滑らかさは杉咲花だからこそ。
直近、といっても数ヶ月前だけど「湯を沸かすほどの熱い愛」を見たこともあり、世間一般と比してつまんない映画だったから杉咲花の評価は低かったのだけど、いやいや、今回は素晴らしい。
もちろんワントーン寄りの芝居だからなおさらなのかもしれないけど、ちょっと表情になりきらない表情と、笑顔が最高です。超可愛い。好き(馬鹿)
大阪弁ネイティブでは無かった記憶なのだけど、なるほど。NHK連続テレビ小説「おちょやん」か。
あの感じの大阪弁は可愛さが先に来るのよな。好き(馬鹿)
目力なんかはたしかに、Chie Kajiuraだなぁとも(マクロス7直撃世代)
ちなみに、小泉は言われてみてようやく渡辺大知だとわかった。
良い芝居はしているのだけど、とはいえ、俺の見たいのは、そろそろいい加減黒猫チェルシーなのだが・・・
そして、なつみ as 中村ゆりは良いエロさなのである。
流石、俺たちのYURIMARI(古)
如何せん、杉咲花と親子には見えないけど。

和歌山が舞台の作品なのはちょっとポイントかもしれない。
作中では、むしろ東大阪や徳島の方がクローズアップされるのだけど、影か薄いことこそが尚のこと和歌山っぽいなと。
なんだろ?「市子が逃げ込んだのは和歌山」という事実が、和歌山らしさな気がする。
誰も拒否しないし、誰も受け入れないというか。
それは、花火や浴衣の扱いのボンヤリしてる感とも通じている。
パンフを見ていても、何故和歌山なのか?には言及されていない。
ロケハンは杉咲花も参加したという。
そこに彼女がいた感触はたしかにある。でも、和歌山の存在感が、空虚さの象徴にも見受けられる。
ん?いつの間にか、和歌山disを書いてる気がする・・・
そう。この流れで言うと、実は狂言回したる長谷川義則 as 若葉竜也も、何気に影が薄い。
市子に愛されているが故に殺されないのだけれど、逆に言えば、市子への愛に己の命を捧げられたのは北君なのだ。
だったら、俺は殺される方を選ぶな・・・

にしても、メインビジュアルどころか、パンフの表紙にもなってるのだけど、どうしたって、返した手のひらで目を隠していると風俗みを感じてしまうのです。
この映画に適切では無いだろう。
水商売だったかもしれないけれど、なつみだって体を売ってたわけではないのだ。
オッサンだから感じてしまうのかもしれないけれど、ノイズなことこの上なく、俺の中で映画の足を引っ張ってることは否めない。

広告

BACK

雑感・レヴュ集 メタセコイアBANNER
(C) Copyright Unaru Bacteria,2024
e-mail bacteria@gennari.net