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洋画

作品名記述者記述日
82年生まれ、キム・ジヨン唸るバクテリア2020/11/20★★★★

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82年生まれ、キム・ジヨン」見ました。
二週目に見に来たら、鬼滅の刃地獄!
でも仕方ないの。ピカデリーの1000円券を待ってたの!(ケチ)

それはともかく、こないだの「フェアウェル」にしろ、結局、我々80年代初頭生まれが戦わなければならないのは家父長制であり、封建主義なんだなぁという映画。
だから、帰り目にしたポスターのコピー
大丈夫。あなたは一人じゃない。
に吐き気というか、嫌悪を抱いた。アホか
一人であることをどうこうする映画ではないし、むしろ、ろくでもない老人が近くにいたら不幸になるって映画だし、なにより、無意識の差別主義者しかいない世界で生き抜くのは大変だ。って映画じゃないですか。

差別は他人が存在することで生まれるんですよ。
だから一人でいさせてくれ。お前らは邪魔だ。

その意味で
戦ってるのは一人じゃない
ってエンパワーメントのコピーと解すことは可能であるんだけど、「ひとりじゃないってすてきなことね (C)天地真理」的な文脈がある以上、軽はずみに手垢のついたコピーを選ぶべきじゃなかったのでは?
閑話休題。
隣の女の子が5分ぐらい遅れてきたんだけど、その直後に劇中で
ジャンジャジャーン
とか言われたら、無条件でリピートアフタミーしちゃうじゃないですか(馬鹿)
この古さは、同世代だからこそ余計にクる。
見ている途中で思い出す。妹とちょうど同じ82年生まれ。
つまり、ひとつ下。
要は俺の映画でもある。
否。キム・ジヨンは4/1生まれだ。学年で言えば同学年。
貨幣危機にも呼応する空白の10年の内に成人し、「社会人」のレッテルを貼られた俺らは、まるでレッドブックの動物みたいにしょうもないコピーとバナー広告(「就職氷河期世代支援ポータルサイトゆきどけ荘」だぞ。喧嘩売ってるにも程がある)に支援される。
そんな金あるなら、素直に60歳以上は全員リタイアして、その金と立場を俺たちへ譲れよ!心底そう思う。
糞みたいな軍国主義のなれの果てせいで維持されてきた経済成長が、全然知らないとこで破綻したせいで無かったことにされた俺たちは、ようやくゆっくりと世界に中指を立てはじめた。そういう解釈。
だから、家父長制が出てくると、どうしても田舎の話だなぁとは。
今回で言えば、キム・ジヨンはソウルの人だけど、旦那のデヒョンの実家は釜山で、釜山も都会だけどソウルと比べれば、ね。
つか、ぶっちゃけこの映画で一番の悪人は、ジヨンの義理の母なわけじゃないですか。
万が一、都会の娘と結婚してしまった時に俺の身内があんなん言ったら、縁切らざるをえないよなぁ・・・
いや、待て。
俺なんぞはボンクラだから気付かない公算のが高いじゃないか。
ヤだ。そんなの。
糞じゃないか。悔しいな。
話を戻そう。
これは俺の物語か?
絶対的に、男である俺にとっては「YES」と答えることはできない。
でも、「俺らの物語か?」と問い直すのであれば「YES」と言えるかもしれない。学年としてはチョン・ユミも1982年世代だし、コン・ユとの歳の差もわりとリアル。
しかして、実は一番良かったのはジヨンの子ども時代をやっていた子役達なんだよなぁ。
あの子らの芝居が、素晴らしかった。
にしても、こと、終盤において、どうしてあんなに手持ちカメラで手ブレするのだ?
感情の機微と解釈できなくはないけど、正直、手ブレが邪魔くさいことこの上なかったんだよなぁ・・・

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