「
凶悪」見ました。☆4.5。
隣のカップルの男が駄目すぎて、女見る目が無いなぁと。
って、そうじゃなくて、「
冷たい熱帯魚」以来の心に悪い映画。
なんだ、終わったあと
胃が痛かったですよ。ビックリ。
笑いながら人殺すヤツが一番怖いとか、そういう当たり前は置いといて、ジジ・ぶぅがやってたアル中のじーさんとその家族の関係が、ヤケにリアルというか無駄に自分をじーさんに重ねて見てしまったのです。
自分がいつドロップアウトするかわからないけど、小市民だからテロリストとかにはなれないとしたら、行き着く先はアル中かボケ老人の二択ですからね。
ウチの親亡くなって無職だったら、実家に帰りようもないだろうから、
最後は新宿ヨドバシの前で寝てるしかないわけですよ。
子どもいる妹どもを追い出すわけにもいかんもん。
そういう、ワケわかんないタイトロープの上を歩いていると、久々に思い出したのでした。
だって、出てきたキャラクタ、
誰一人味方いないんですよ。一方通行の怨念みたいのを抱き続けてるっていう。
ああ、しんどい。
適度に星回りが悪くて、適度に鬱々としてる時に見る映画じゃないよ。まったく。
悪ノリしてる時の瀧やリリーさんなら、アレぐらいやりそうな気もするけど、わりに瀧は理性的な人ですからねぇ・・・
と、思って帰りにパンフ見てたら、樋口毅宏が見事なこと書いててビックリした。さすが10コ上世代。俺、10遅く生まれた自覚がちょっとだけある。
あと、ラストシーンが完璧でビックリしました。
台詞にするかと見てたら、芝居で済ませたのね。
きっと池脇千鶴と離婚してるだろうとこも含めて、演出がよろしゅうございました。
まぁ、家族描写はいらんけどなぁ。
観客目線とか解釈入れてたけど、うっせーよ。もっと突き放せやい。
なにはともあれ、これでジジ・ぶぅが助演男優賞取らないなら、日本の映画賞なんてウンコですよ。
ウンコ。
間違いなく東スポ映画大賞のどこかで受賞はするでしょう。
それと、松岡依都美が１コ上でビックリしました。
いや、あの肉付きは40代にしか見えないよ・・・
